三好春樹さんとの出逢いは約20年前。
子育ての合間にホームヘルパー2級の資格を取得し、そのまま老健(介護老人保健施設)で働き出した。少し慣れた頃、職場の先輩から「介護の講演会があるよ。行ってみる?」と誘われて、その講演会に参加。まだ三好さんの名前は知らなかった。舞台の上で縦横無尽に動き回る姿と口調は、まるで古畑任三郎。三好さんが出逢ってきた、お爺さんやお婆さんの話に引き込まれ、とにかく笑った。可哀想とか笑ってはいけないとかじゃないんだ。介護に対する概念が180度変わった。
会場で「認知症介護」の本を買った。分厚い本だが、面白すぎて1日で一気に読んだ。冒険小説を読んだような軽い興奮状態だったことを覚えている。さらに三好さんの本を読み漁り、介護の仕事がどんどん楽しくなっていった。
三好さんの話が、本が、出逢いが、私の人生を大きく変えた。仕事が人生そのものとなり、豊かさとやりがいで満たされていった。その後、介護保険にたよらないデイサービス事業を立ち上げて5年目に入った。
この本たちとの出合いで、一人でも多くの人の人生の彩りが増すように、復刊を応援しています!
保持雅子さん(つどい場だんだん・代表)