青森県五所川原市は、津軽半島の中央部から日本海にかけての、飛び地合併で誕生した人口約5万1千人の街です。
この街は、高さ22mの巨大な人型の山車が街を練り歩く「五所川原立佞武多」など独特な風習や文化を有し、文豪・太宰治を育んだ、国内を代表する郷土楽器・津軽三味線発祥の地でもあります。歌手・吉幾三の出身地でもあり、昭和レトロの雰囲気が残る本州最北の私鉄「津軽鉄道」など、観光地としても根強いファンを抱えています。
観光業とともに盛んなのが、稲作とリンゴを中心とした農業です。幸いなことにリンゴの価格は近年も好調で、特に台湾への輸出が好調なことから、8年連続で県産リンゴの販売額が1000億円の大台を突破しています。
一方の主力であるコメですが、近年の新型コロナウイルス感染症による外食控えから米価が下落してしまったのは周知の事実かと思います。この状況では安定的に農業の後継者を確保できず、農家の減少はそのまま農業に関連する他産業にも影響して、全体的な地盤沈下を招いてしまう状況にあります。
この農家の収入安定を図れないかと、異業種で立ち上げたのが私たち株式会社礼門(れいもん)です。
代表取締役の私・土岐彰寿は農家ですが、役員はすべて他産業の経営者さん。建材建具施工業や不動産業、温泉宿泊業にビルメンテナンス業、クリーニング店、新聞販売店など、多様な面々がただ「五所川原の農業を守りたい」という想いで集まりました。
2020年12月に会社を設立し、この2022年冬には工場が完成し、近隣の農家から買い上げた農産物で加工品を供給していく計画です。まずは農産物の一次加工が脆弱なこの地に、その機能を設けることで農家に収益を還元していくことが目的です。
将来的には、廃棄される規格外の農産物なども、機材を活用し、農家側が希望する新しい商品開発にも寄与していきたいと考えています。一刻も早くその目標を達成できるよう、皆さんにもぜひその手助けをお願いしたいと考え、今回のクラウドファンディング挑戦に踏み切りました。
農産物の供給基地に留まっていた地域
津軽地方は、津軽富士と言われる秀峰・岩木山のふもとに広がる津軽平野や、日本海に面した砂丘地帯「七里長浜」など多様な地形を有します。リンゴやコメのほかにも多種多様で高品質な農産物をたくさん産出する豊かな農業地帯です。
一方で、農産物の供給基地にとどまってしまい、なかなか食品加工業が盛んにならないエリアでもありました。従前から盛んなのはリンゴジュースの製造くらい。農家の婦人グループなどによる大豆製品や漬物などの加工品もありますが、流通網に乗せるというような規模の大きなものではありません。
近年でこそ、付加価値を付けたリンゴのお酒「シードル」「アップルブランデー」なども出回るようになりましたが、まだまだ地域の農産物のブランディングや販路拡大に加工品を載せていくということができずにいます。
その要因の一つに、主力のリンゴやコメの農作業が集中する時期と、他の作物の作業時期が重なってしまうという問題があります。そのため経営戦略上、新たに農産物をいきなり育ててみようという状況にはなりにくいのです。
このため農業収入が安定しない時代が長く続き、その間に多くの方が離農していきました。地元に農業高校はありますが、その卒業生の大半は農業と関係のない仕事に就いていると言われています。私自身もいったん海外や首都圏で通信関係の仕事をした後、2019年にUターンして農家を継ぎましたが、久しぶりの故郷で見た光景に寂しさを覚えたものです。
かつてたわわにリンゴを実らせていた園地が、黄金色に輝く稲穂が広がっていた水田が、雑草はびこる廃園になっていたからです。
スーパーフードと「イヌリン」
そのころに出会ったのが、役員となってくれた異業種の経営者の皆さん。地域の農業を取り巻く状況を語るうちに共感をいただき、私たちは農業者の経営安定を解決の主眼に位置付け、新たな加工品を作ろうと設備の導入を決めました。その主力作物が、近年注目が集まっているスーパーフード「キクイモ」です。
この背景には、リンゴやコメといった地域の主力農産物と作業日程が重ならないという、キクイモの生産スケジュールも関係しています。また地中に育つキクイモは、気温の低下や台風などの風水害、降雹・降雪などに過度に気を使うことなく、病害虫の発生だけを食い止めることで、11月以降に収穫が可能になります。様々な課題を解決してくれる、いろんな意味での「スーパーフード」なのです。
キクイモは多年生のイモで、11月ごろにヒマワリやキクに似た黄色い花がニッコリと咲くことから観賞用として、またアルコールの原料や家畜飼料として日本に持ち込まれました。私たちの育てている品種はフランスにルーツのある品種です。この五所川原周辺では漬物などで食べることが多い作物です。
食物繊維は一般的に、消化に時間がかかるゆえに腸内環境の改善に役立つとされています。キクイモが多く含む水溶性の食物繊維が「イヌリン」でした。100g当たりの「イヌリン」含有量が、同じく青森県の特産品のゴボウが3.5g~4.0g、ニンニクが9.0g~16.0gなのに対し、キクイモは16.0g~20.0gと非常に多く含有されています。(2021年、青森県菊芋学会資料より)
「赤キクイモ」を特産に
そして五所川原で栽培が盛んな「赤キクイモ」は、青森県産業技術センター農産物加工研究所の研究により、乾燥重量100gのうち、なんと61.7gものイヌリンが含まれることがわかりました。さらに表皮には「ポリフェノール」も含まれていることがわかっています。
全国の企業が、イヌリンを含む「機能性表示食品」を次々に販売していることはご存じでしょうか。「機能性食品の届出情報検索」(プラスエイド公開 https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/search)によると、2022年12月現在ですでに94件ものイヌリン含有食品が届出されており、日々開発が進んでいます。
五所川原市は研究成果を受けて、2020年から「生産者協議会」を設立。大学の支援も受けながら多くの商品を生み出そうとしています。県内企業とも連携した新商品も次々に生まれてきました。
ですが、前述のとおりこの地域では独自に加工する設備を有する事業者が少なく、県内他地域や県外の業者など遠方で委託加工してもらうことになります。各種資源高で輸送費なども高騰する昨今、コストが非常に高くなってしまいます。
今後は付加価値を付けた商品を開発していく環境の整備が、地域にとっても重要であると認識させられるきっかけとなりました。
用途が多い微細粒パウダーを生産したい
私たちが目指しているのが、県内、国内でも最高レベルの微細粒パウダーを生産する一次加工の設備を導入すること。細かなパウダーにすることで、他の加工品や料理などの味や食感を妨げることなく、赤キクイモをより食べやすくすることが期待されています。
さっそく私たちの構想に、都市部の商社や大手の食品加工業者も販路としてお声がけをいただいています。そして原料となる赤キクイモを育てるため、五所川原市だけでなく、近郊の多くの若手農業者が賛同してくれました。販路はある程度確保できていく見通しがあるので、今後は農家との間に「契約栽培」を交わして、安定的に収益を還元していきます。赤キクイモパウダーの一次加工で目指すところは、加工に使いたい商社やメーカーだけでなく、求める消費者、栽培する農家の「三方良し」の状態です。
パウダー化するためには、熱風乾燥の機械や、加工用の生芋を保管用する大型冷蔵庫も必要です。そしてゆくゆくは近郊の農家さんや企業さんからの受託加工(OEM)を行う為の機械を充実させたいと思っております。これらを一つ一つ解決していきたいのですが、皆さんの手助けで、その動きをぜひ加速させてください。
今回はまずリターン品として、このキクイモの微細粒パウダーやそれらを使った加工品をご用意いたしました。定期的に赤キクイモパウダーが届くコースも用意いたしましたので、ぜひお試しいただきたいです。
また、お子さんでも食べやすいようにイヌリン入りのプリン「プリリン」などの加工品も用意します。アップルファイバーや米粉など、地域の農家や、役員を務める経営者の皆さんからのリターンも多くご用意しています。五所川原を中心とした地域の多様性を感じていただけるラインナップになりました。まずこのクラウドファンディングをきっかけに、ぜひ当地にも足を運んでいただければ幸いです。
現在も五所川原、だけでなく青森県内の、全国の農業従事者はどんどん減少しています。国際情勢の変化による資材の高騰。消費人口の減少。続くコロナ禍。それにより安定しない収益性。どこから解決してよいのか分からないこうした不安が、昨今の農業には付きまといます。
私たち株式会社礼門の由来は、門の内側にある大切なものを守ること。そして門をくぐって加わろうとする方々を、礼をもって迎え入れること、この2点です。
地元に限らず、多くの若者の選択肢に「農業」が定着し、そのまま夢をもって地域で暮らせる。農業高校を出た生徒が実家の園地を自信をもって継げる。新規就農者が安定した生活を送れる基盤を整える。そんな手助けができる会社でありたいと考えています。
資金の使い道
◎クラウドファンディングサイトの利用手数料
◎赤キクイモパウダーやプリンの製造費用の一部
◎返礼品の発送費用
◎熱風乾燥器や大型冷蔵庫の購入費の一部
◎受託加工に対応するための機械の拡充
今後のスケジュール
◎2023年1月31日:クラウドファンディング終了
◎2023年2月~3月:支援者様にリターン発送
◎2023年3月~9月:機械の購入
リーターン一覧
1.<お気持ち応援> 御礼メール
2.スーパーフード「赤キクイモ」生芋 500g
3.スーパーフード「赤キクイモ」生芋 1kg
4.「赤キクイモ」パウダー100g 1袋
5.「赤キクイモ」パウダー100g 3袋
6.「赤キクイモ」パウダー100g 5袋
7.「赤キクイモ」パウダー100g 10袋
8.「赤キクイモ」パウダー100g 1年間定期便
9.「赤キクイモ」チップ 40g 1袋
10.「赤キクイモ」チップ 40g 3袋
11.「赤キクイモ」チップ 40g 5袋
12.アップルファイバー100g 1袋
13.アップルファイバー100g 3袋
14.アップルファイバー100g 5袋
15.アップルファイバー100g 10袋
16.アップルファイバー100g 1年間定期便
17.米粉 500g
18.米粉 1kg
19.プリリン(12個入り) 1箱
20.プリリン(12個入り) 3箱
21.プリリン(12個入り) 5箱
22.青森アップルセット
23.五所川原セット
24.スペシャルセット①
25.スペシャルセット②
26.スペシャルセット③
27.超スペシャルセット
■食品表示
◆赤キクイモ(生芋)
・名称:赤キクイモ
・原産国/産地:青森県
・サイズ/重量:500g /1kg
・保存方法:直射日光、高温多湿の場所を避けて保存してください。
◆赤キクイモパウダー「木火土金水」100g
名称:赤キクイモ粉末
原材料名:赤キクイモ(青森県津軽産)
内容量:100g
保存方法:直射日光、高温多湿の場所を避けて保存してください。
添加物表示:無し
アレルギー表示:無し
賞味期限:製造から1年 ※商品には実年月日記載あり
主原料の原産地:青森県
製造者:株式会社礼門 農産物加工工場 津軽
栄養成分表示 100g当たり
エネルギー 178kcal
たんぱく質 6.5g
脂質 0.6g
炭水化物 81.1g
食塩相当量 0.03g
総フラクタン(イヌリンを含む) 55.8g
◆赤キクイモチップ 40g
名称:乾燥赤キクイモ
原材料名:赤キクイモ
内容量:40g
保存方法:直射日光、高温多湿の場所を避けて保存してください。
添加物表示:無し
アレルギー表示:無し
賞味期限:製造から1年 ※商品には実年月日記載あり
主原料の原産地:青森県
製造者:株式会社礼門 農産物加工工場 津軽
栄養成分表示 40g当たり
エネルギー 71kcal
たんぱく質 2.6g
脂質 0.2g
炭水化物 32.4g
食塩相当量 0.01g
◆「プリリン」12個入り
名称:生菓子
原材料名:砂糖(国内製造)、乳等を主要原料とする食品、加糖卵黄、りんご果汁、赤菊芋粉末/ゲル化剤(加工澱粉、増粘多糖類)、カゼインNa、乳化剤、香料、pH調整剤、メタリン酸Na、(一部に卵・乳成分・大豆・りんごを含む)
内容量:12個(74gX12個)
保存方法:直射日光、高温多湿を避けて保存して下さい。
添加物表示:※原材料名に記載
アレルギー表示:無し
賞味期限:2023年9月27日
主原料の原産地:青森県
販売者:株式会社礼門 青森県五所川原市大字福山字広富165-1 TEL:0173-23-0605
●製造所:森白製菓㈱岐阜県羽島市小熊町4-474
万が一商品に不備がございましたら販売者までご連絡ください。
商品をお取替え致します。
栄養成分表示100g当たり
エネルギー 117kcal
タンパク質 1.3g
脂質 3.4g
炭水化物 20.4g
アレルギー表示:無し
総フラクタン(イヌリンを含む) 1.2g
◎本製品工場は小麦を含む製品を製造しています。
乳品中に原料の茶褐色の粒が入ることがありますが、品質には問題ありません。
※原料成分により色の個体差があります。
◆アップルファイバー 100g
名称:りんご粉末
原材料名:りんご
内容量:100g
保存方法:直射日光、高温多湿を避けて保存して下さい。
添加物表示:無し
アレルギー表示:りんご(特定原材料に準ずるもの21品目)
賞味/消費期限:製造から1年 ※商品には実年月日記載あり
主原料の原産地:青森県
製造者:株式会社礼門 農産物加工工場 津軽
◆米粉 500g
名称:アップルファイバー(リンゴパウダー)
原材料名:りんご
内容量:500g
保存方法:直射日光、高温多湿を避けて保存して下さい。
添加物表示:無し
賞味/消費期限:製造から1年 ※商品には実年月日記載あり
主原料の原産地:青森県
製造者:株式会社礼門 農産物加工工場 津軽
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