●応援メッセージ、9人目は まきりかさんです。
作曲家で脚本家でプロデューサーであり、今回出版する本の出版社の社長でもあります。
2020年8月、熱中小学校丸森復興分校の音楽教師として初めて出会いました。その日はあぶくま荘で校歌を作る授業。生徒から歌詞のフレーズを募集し、生徒と一緒に1時間半で校歌を完成しました。歌詞と曲を一緒に紡ぎ出す様は、まさに神業!! 丸森町にぴったりの素晴らしい校歌をこんな短時間でできるんだ!!と驚いたのが昨日のように鮮やかに覚えています。
まきりかさんの紡ぎ出す曲も素敵ですが、文章もステキです。ご覧くださいませ。
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実は、八島哲郎さんから「出版に挑戦したい!」という相談を受けたとき、最初はとても『一般的な』返答をしてしまいました。
「無名の人のエッセイが書店に並んでいたとして、あなたはそれを買いますか?」
非常に失礼なことを言ってしまいましたが、それが出版の現実です。出版することだけが目的なら、お金を払えばどんな物もそのまま出してくれる自費出版の会社に頼めばいいのです。私の「海辺の出版社」は、私が「これは多くの人に伝えなくては!」と思った企画しか扱いません。
でも、八島さんは『一般的な』人ではありませんでした。
知れば知るほど、いかに周囲の人に元気と勇気を与えているか。人より何倍もご苦労されています。生まれ育った土地のすべてを引き受け、先頭に立って常に何かを「変える」ことを考えている。そして何より「人」を大切にされている。
「ここには昭和がまだ残ってるんです」
八島さんが最初に言っていた言葉の意味が今ならわかります。人が人とふれあう温かみ。都会が忘れてしまった、コロナが断絶してしまった、大事なものが八島さんの周りにあふれているのです。
それはとても純粋で、力強く、あたたかく。
丸森町で一日過ごすだけで、そのパワーが私の奥底にもしっかり座るのを感じました。
八島さんは「台風19号で店が壊滅状態になった時にいかに皆さんに支えられたか。ここまでの記録を本としてちゃんと残しておきたい」とのことなんですが
私はそれだけの本にはならないと思っています。
八島さんには、一度でも会った方ならわかると思いますが、なぜかみんなが注目してしまう「求心力」と、それを上回る圧倒的な「発信力」があります。その「熱」を浴びたくて、なぜかみんなが八島さんのところに集まってしまうのです。
そう、八島さんはお金持ちじゃなく、「お人持ち」。
どんなハウツー本よりも、生きていくための大事なTipsが八島さんの中に詰まっています。
ご本人ですらうまく説明できないその秘訣は、やはり解剖して本にするしかないでしょう。私が喜んで編集を引き受けますと言ったら、本屋でホコリかぶる本を作るぐらいならクラファンで一人一人応援してくれる人に届けたいと。さすが八島さん。
みなさん、八島哲郎さんと出会ってみてください!きっと今よりもっといいことが、人生にたくさん起こりますよ!
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まきりかさん、ありがとうございました。
『ご本人ですらうまく説明できないその秘訣は、やはり解剖して本にするしかないでしょう。』とのお言葉、私も同感です。私が気づかない私。解剖して気づかせて下さい。楽しみにしています。