みなさま、はじめまして! バリュープラス アーカイヴ プロジェクトです。
当プロジェクトでは、ピー・プロダクション制作の特撮作品、『快傑ライオン丸』『風雲ライオン丸』『鉄人タイガーセブン』『電人ザボーガー』の撮影現場で撮影された写真のポジフィルム(リバーサルフィルム)約2000枚をデジタル化し、アーカイヴすることを目標としています。
詳細についてはプロジェクトページを読んでいただくとして、こちらの活動報告では、今回発掘されたフィルムを公開・紹介していきます!
物量が膨大ですので紹介できるのはごく一部ですが、このフィルムが劣化・褪色する前に、デジタル化にぜひご協力ください!またピープロ特撮や、そもそも特撮自体に馴染みがないという方々にも、作品やキャラクターの魅力を知る一助にしていただき、当プロジェクトやピープロ特撮に興味を持っていただけますと幸いです。
なお活動報告で掲載するポジフィルムの画像は、パレットにマウントされて保管している現在の状態をスマートフォンで仮撮影したものになります。
早速ですが、まず『快傑ライオン丸』からこちら!
ライオン丸が「ライオン飛行斬り」をはじめ必殺技を放った後にとる、独特のポーズを切り取ったフィルムです。『快傑ライオン丸』の劇中では、ライオン丸が必殺技を決めたのち、愛刀「金砂地の太刀」の峰(みね)に添えた左手を鍔(つば)までスライドさせると敵が爆発……という流れが毎回の定番でした。
『快傑ライオン丸』が放送されたのは、「倒した敵は爆発する」という、特撮ヒーローならではの「お約束」も次第に定着しつつあった時代です。その爆発までの流れに、この一種の「見得」としてのアクションを採用したのは、時代劇と特撮を融合したアクションドラマ『快傑ライオン丸』における一つの特徴と言えるでしょう。
このフィルムでは、ライオン丸のマスクやスーツの細部が、陰影からしわに至るまで非常にクリアに捉えられています。またライオン丸の代名詞ともいえる「たてがみ」が風になびいており、大変美しい1枚です。
ライオン丸のマスクは、『怪獣王子』『スペクトルマン』でもピープロ作品に参加し、『ウルトラQ』『ウルトラマン』『ウルトラセブン』などの怪獣・宇宙人のスーツを造形したことでも知られる、画家であり特殊造形家の高山良策さんが制作しました。たてがみはそのマスクに動物の毛を1本ずつ植毛して作られた逸品です。ライオン丸に込められた造形技術の魅力も、このフィルムから感じ取っていただけるのではないでしょうか。
こんな感じで、今後もポジフィルムを取り上げつつ、作品の紹介などもさせていただこうと思います。よろしくお願いいたします!