新しい活動を始めるときや、一度止まった活動を再起動するときに、心掛けるとよいポイントは「少し勝手に始める」です。理由はまあまあ明確で、新たな動きであるがゆえに「不確実性」が高く、正解がわからず、先を読むことができないからです。
先の読めない不確実な状況において大切なことは、まずは熱量高く行動することです。正解を見つけることに時間をかけたり、みんなで足並み揃えて動こうと思うと、その探索や合意形成に時間がかかって重くなって、動き出せないまま時間が過ぎていってしまいます。
前のやり方がうまく行っているような状況下においては、できるだけみんなと話し合って、合意と納得をつくりながら、役割分担して進めるのが効果的です。また、組織・チームの「温度」や「関係性」が良い状態のときは、同じように話し合いと合意・納得を大切にしてみんなの力で進めるのが効果的です。
しかし、新起動・再起動の状況下においては、それは逆に働くときも多いです。みんなとの合意形成のプロセスを大切にすることが、前に進むことの重しとなって、情熱と行動を生み出せずに停滞感が漂うことにもなります。
もしあなたが新起動・再起動したい意欲にあふれるリーダーだとしたら、少し勝手に始めてみて、まずは動きをつくってみるのもいいかもしれません。まずは実際の「芽」ぐらいはつくってみて、「これを大きくしていけばよいかもしれない」というイメージができれば、まわりも勢いづいて、そこから構築していきやすいかもしれません。まわりのメンバーもあなたが熱狂して動きをつくってくれるのを待っていたり、歓迎してくれるのではないでしょうか。
新しく何かを始める状況や、一度止まったものを再起動させるような状況においては、「情熱」と「行動」が何よりも必要であり、それはたった一人の熱狂によって始まるものかもしれません。いろいろ考えることはあるかもしれませんし、みんなの考えや気持ちも気になるところですが、ちょっとした割り切りや開き直りも大切です。
私たちが望むものは、活動を通して誰かの困難や課題が解決されたり、活動を届けた先の誰かが喜んでくれている姿です。このまま立ち止まっていたり停滞していることを望んでいる人はきっといないでしょう。だったらやれることはいろいろありそうです。
勇気を出して動き出してみたら、その分逆風が吹いたり、いろいろな声にさらされて落ち込むみたいなこともあるかもしれません。でも逆に言えば、新しいことを始めることや、一度止まったものを再起動するということは、だいたいそういうものなのです。必ずしも気持ちいい共感や理解が得られるとは限らないと思えれば、動き出す意思も定まりやすいのではないでしょうか。
市民活動・コミュニティ活動は、地域や社会における「コミュニティ」や「つながり」をつくり出す源泉(水源)です。私たちの活動には価値があるのです。まずは小さく動きをつくりながら、ちょっとずつちょっとずつ芽を出して咲きだして行きましょう。勢いがついてくれば、そこからはだんだん楽しくなってきます。がんばっていきましょう。
by 呉 哲煥
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