現在ARUN Seedが実施するCSI Challenge 2の応募企業の取り組む課題やビジネスモデルについて、ご紹介していきます!今回ご紹介するのはパキスタンの特別支援教育に対し、技術を用いて取り組んでいるスタートアップです。
パキスタンはインドの西に位置する南アジアの国です。人口はおよそ1.9億人おり、日本よりも人口が多い国です。今後、人口もさらに増加することが予想され、国連の発表した2017年のレポートによると、2050年には人口3億人を突破すると予想されています。
しかし、パキスタンには330しか特別支援教育を提供する学校がないそうです。また、特別支援教育に関する明確なカリキュラムも存在しないそうです。文部科学省によると、日本には1114校の特別支援教育学校が存在します。そして、小学校や中学校の持つ特別支援学級はおよそ5万4千学級あります。また、通級も考えられるため、お秋スタンと比べると圧倒的に特別支援教育が整っていることが伺えます。
パキスタンをはじめとした途上国において、特別支援教育はアクセスが難しく、通常の教育と比べてコストもかかります。なぜなら、特別支援教育を提供するためにはいインフラ、知識、人材など様々なリソースが必要となるからです。そのため、多くの特別支援教育を必要としている子供が、必要としている教育を受けられないという現状があります。
こうした課題に取り組むため、この応募企業はAR技術を用いた教材を開発しています。教材は、Kinectといった音声認識、ジェスチャー認識するデバイス上で動く、ゲーム形式となっています。そして、この教材をプレイすることで、認知能力の向上することを目指しています。ビジネスモデルとしては、教材とその分析結果を病院、特別支援教育校、子供の保護者に対して月々のサブスクリプション形式で提供しています。
AR技術というテクノロジーの側面から見ると、こういった技術は特別教育のみだけでなく教育との相性が非常によく、大きな可能性を秘めている分野だと思います。既存の教育はいわゆる先生対生徒の形式をとって知識を詰め込む形式でしたが、テクノロジーにより個々人にカスタマイズされたインタラクティブな教育手段が急速に発展しつつあります。
教育という面から見ると、途上国には依然として難しい現状があります。本来教育は個人の可能性や世界を広げるために存在するというのが個人的な私の意見ですが、途上国においてしばしば教育は経済発展や開発の道具になってしまうことがあります。特にこういった状況において、特別支援教育は忘れ去られてしまうのではないでしょうか?
このように考えると、この企業がパキスタンの特別支援教育を創っていくことは非常に大きな社会的インパクトがあるのではないでしょうか?みなさんもCSI Challenge 2に参画して社会的投資を行なってみませんか?