こんにちは、エファの高橋です。
本日は、エファの活動地の一つ、カンボジア農村部のカンポット州のことをご紹介します。
カンポット州は、内戦時に激しい戦闘が行われ、経済的な困難を抱える家庭が多い地域です。
2022年度、こうした地域に暮らす障害児のために「チルドレン・スタディ・クラブ」を3ヶ所設置しました。子どもたちが読み書きや計算などを学び合うとともに、親同士の交流の場ともなり、生きるために必要な情報を届けています。
先月5月、海外事業担当 鎌倉がカンポット州での事業現場を訪問、視察してまいりました。
ぜひレポートをご覧ください。
【カンボジア カンポット州、チルドレン・スタディ・クラブ】
子どもたちがクメールの踊りと歌を披露してくれました。クラブが始まった2年前は「誰も声を発しない」と先生方から言われていたのですが、このように表現ができるようになった姿を見てなんか泣けてきました。
表現をすることは誰にでもできる権利です。
それを隠しながら生きてきたのでれあれば、これからその自由を!
学校の先生はその変化を見ていますが、集合村の職員はびっくり。子どもたちの変化や可能性、創造性を見てもらえてよかったです。障害があるからできないと本人のせいにするのではなく、私たちが、社会が変わらないと。
【障害児とアドボカシーについてのトレーニング研修会を実施】
スタディクラブを訪れた後、学校の教員、集合村の職員を対象としたトレーニング研修会を開催しました。
2021年に事業を開始する際に行った事前調査では、障害がある対象児童の30人中、ほぼすべて子どもたちが「差別されているのを感じる」と答えていました。2022年度は、子どもたちや保護者向けに「子どもと権利」についての研修会を開催。ただ障害がある子どもの課題は、子ども自身の課題ではなく、社会全体の課題として認識し、行動する必要があります。
今回は首都プノンペンにある子どもの権利のためさまざまな事業を展開しているChild Rights Coalition Cambodia より講師を招きました。
今回心掛けたのは、障害児の権利を学んで終わりではなく、学校の校長、先生、集合村の職員一人ひとりひとりがアドボカシー(政策提言、権利擁護)を担い手となることです。自身の地域の子どもたちの課題を「何を目的として伝えるか」「誰に伝えるか」「どのタイミングで伝えるか」「どの手法を用いるか」をグループで話し合い発表する時間も取りました。
研修会は終わってからがスタートです。モニタリングを通じて村に見られた変化を追っていきます!