27日午前、雲南市役所において、審議官の先生、建築専門の大学教授ご同席のもと、雲南市教育長、県や市の文化財課の方とで、文化財指定に向けての第1回の協議が行われました。
両先生からは、本堂、観音堂、行者堂、鐘楼堂、庫裡、それぞれの位置関係を見ると、地方色豊かで独自性のある山寺として歴史と共に残っているのは貴重である、とその価値を認めていただいた上で、個々の建造物を文化財に指定するのではなく、もっと幅広く、境内というよりは山全体に残る峯寺の歴史や、以前の建物がどういう形であったのか、昭和57年に火災に遭った山門はどのようなものであったのか、お茶室と庭園の関係など、棟札や古文書と共に調べあげ、修験道の建築群としてその価値を論理的に説明をつけた上で、それぞれの建造物について文化財指定に向かうのが良いではないか、というお話をいただきました。また、峯寺のような茶室や庭園が残り、茶の湯文化があることは真言宗では珍しいとのこと。
改めて峯寺の歴史的価値をもっと調べ、皆さんにお伝えしたい、知っていただきたいと思いました。
1360年以上続く歴史の中では栄枯盛衰あったと思いますが、現在に至るまでその法統を継いでこれたのは、歴代住職の尽力とそこに信仰を集める大衆の力の賜物と思います。
この度ご支援いただいた皆様は、これからも続く峯寺の歴史の中の貴重な1人として大きな力となっていただきました。改めて心より御礼申し上げます。
本日の協議に先立ち、先日行われた実行委員会で、希望していた来年の着工が人員不足の為に再来年となることが報告されました。結局当初の計画通りとなったわけですが、それでも文化財指定を間に合わせることは難しいことと思います。
何度も申している通り、今回は何とか皆さんからのご助力をいただいて修繕を行い、この先30年後か50年後かわかりませんが、次なる修繕の時には、地域の宝として永く保存していき、この静寂に包まれた山寺を訪れられる方が心安らかに、心穏やかになる場として後世に守り伝えることが私の願いです。
今一度お願いを申し上げますが、峯寺の歴史的価値を守り伝えるための大規模修繕にご協力いただき、長い歴史の中の1人として大きな力となっていただきますよう、よろしくお願いいたします。