▼はじめに
ページをご覧いただきありがとうございます。NPO法人リンクトゥミャンマー理事長の深山沙衣子です。神奈川県で在日ミャンマー人とともに、ミャンマー人の相談にのる定住支援活動や文化交流事業を行っています。
(写真上 左から2人目が深山)
近頃は経済活動が活発になってきた印象のあるミャンマーですが、開発が進むのは都市部に限られ地方部や少数民族州には恩恵が届いていないと、常々感じてきました。また、日本に来るミャンマー人が口をそろえて「ミャンマーにいま一番不足しているのは教育」と話しているのを聞いており、リンクトゥミャンマーとして教育分野で支援ができないかと考えてきました。
そんな中で「ミャンマーで自分が卒業した寺院学校の生徒が増えて校舎を建築中だが、建築費が足りずに困っている」というミャンマー人に出会い、同プロジェクトの実施へと動く決意をいたしました。
▼このプロジェクトで実現したいこと
今回皆さまと一緒に実現したいのは、ミャンマー西部ラカイン州タンドゥエにあるパレ・ヤーダナー寺院学校へ校舎1フロアを建築することです。
▼パレ・ヤーダナー寺院学校について
タンドゥエのパレ・ヤーダナー寺院学校には、家庭の貧困が原因で公立学校へ通うことができない幼稚園児から高校生1005人(2018年1月現在)が勉強しています。全寮制の学校で、州外の子どもたちも勉強にきています。現在、幼稚部に165人、1年生133人、2年生104人、3年生89人、4年生70人、5年生74人、6年生71人、7年生69人、8年生50人、9年生92人、10年生88人の合計1,005人が在籍しています。
(写真上:パレ・ヤーダナー寺院学校の校門)
(写真上:クラスの様子)
特別進学クラスもあり、生徒たちは熱心に学習しています。貧困を脱するには教育が必要だと認識し、親と離れて生きています。
(写真上:特別進学クラスで勉強する子どもたち)
(写真上:寄宿舎の様子)
ミャンマーには、日本の「寺小屋」のようにお寺が運営する学校が1500校以上あるといわれています。寺院学校のカリキュラムは公立学校と同じです。しかし学費、教材費、文具費、制服費、寮費、食費(3食分)、光熱費などの費用がすべて無償なので、貧しい家庭の子どもたちの教育の受け皿となっています(公立学校は学費は無料ですが、教材費や制服費、給食費などが必要です)。
ミャンマーの経済成長率(GNP成長率)は6.3%(JETRO)と、大都市ヤンゴンでは経済開発が進んでいます。しかし周辺の民族州や農村部ではまだまだ経済が立ち遅れており、公立学校へ通わすことができない家庭が多くあります。それにもかかわらずミャンマーの識字率は92.7%(2011年世界銀行)と、周辺国と比べて突出しているのは、こうした寺院学校の存在が欠かせません。
寺院学校の運営費用や教師の給料などはすべて、ミャンマーの仏教徒や地域住民の寄付によって賄われています。
タンドゥエのパレ・ヤーダナー寺院学校も今までは同じように寄付により運営してきました。しかし、学校で暮らして学びたいという生徒の数が年々増え、現在は校舎すら足りない状況に直面しています。
(写真上:職員室の先生たち)
▼このプロジェクトをやろうと思った理由
このプロジェクトは、日本で暮らすミャンマー人の一言がきっかけで始まりました。
「叔父がミャンマーで寺院学校を運営している。生徒が増えて校舎を建築中だが、建築費が足りずに困っている」
「場所がない子どもたちは屋外で勉強している。貧困を脱するために、みんな必死で勉強している」
(写真上:パレ・ヤーダナー寺院学校の卒業生が自ら寄付を呼びかけます)
私は、2017年1月、リンクトゥミャンマーのミャンマー人理事と一緒に現地を視察してまいりました。そこで目にしたのは、クラス数が足りずに2クラス分の児童が1クラスで学習している姿、放課後に居場所がなくて敷地の屋外で一生懸命に勉強する子どもたちの姿でした。
(写真上:ある教室の様子。窓ガラス購入費がないため、窓ガラスははまっていない)
(写真上:外で勉強する子どもたち)
正直に申し上げますと、教師の数も、学習机も、寮の設備も部屋もすべて足りないと感じました。ただ、なかでもすぐに必要なのは校舎です。子どもの教育には校舎が欠かせません。まずは安心して学習できる「場所」を作り、すべてがそこからスタートすると考えました。
(写真上:予算が足りないために、2階部分が建設できずに放置されている校舎)
(写真上:2階部分の建設が中断している校舎の2階床部分)
同プロジェクトの第一目標のご支援で、まずは校舎2階部分の1フロア分を建設したいと考えています。しかし私たちは、校舎を渡すだけで終わる事業にするつもりはございません。これを一歩として、ミャンマーの教育環境をハード面・ソフト面両方で支援し、貧しい家庭の子どもたちが将来へ夢をもてるように活動を続けてまいります。
▼プロジェクトの流れ
タンドゥエのパレ・ヤーダナー寺院学校の校舎1フロア建設プロジェクトは、次のように運営管理します。
パートナーとなるミャンマー人施工管理者を決定▶建設業者の選定▶建設▶アフターフォロー
建設開始前、建設中、建設後の3回に分けて、リンクトゥミャンマーのプロジェクト担当者が現地を訪問して事業を管理します。プロジェクトは日本人とミャンマー人が協力して管理します。現地の意見を充分に反映したミャンマー流でありながらも、日本の方々にご納得いただけるような透明性のある運営を約束します。
校舎の建設・譲渡後には、アフターフォローとして必要があれば改修を続けたり、教育環境を整備するための更なる活動を続けていきます。
※このプロジェクトは、同クラウドファンディングで目標額を達成できない場合でも、他助成金や会費等を使い必ず実行いたします。
▼資金の使い道
校舎1フロア建設プロジェクト費用:470万円
(建築資材費、建設費、施工管理費、事業管理費を含む)
▼リターンについて
5000円以上のご協力をいただいた支援者の皆さまに、プロジェクト実施報告書をお送りいたします。この報告書はプロジェクト実施後に作成・ご送付いたしますので、プロジェクト実施時期により送付が前後する場合がございます。その旨ご了承いただいたうえで、ご支援を賜りますと光栄です。
▼最後に
このプロジェクトは、ミャンマーの貧困をなくしたいという願いによって始まりました。ひとりでは叶えられない夢ですが、みなさまのお力添えがあれば実現できるプロジェクトです。
ミャンマーの貧しい家庭の子どもたちが勉強し、将来の夢をかなえるため、皆さまとともに一歩を踏み出したいと思います。ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。
最新の活動報告
もっと見る【現地レポート】タンドゥエの寺院学校を訪問しました!
2018/11/23 17:45ラカイン州タンドゥエの寺院学校増築に向けてご支援をいただいている皆さま、ご無沙汰しております。リンクトゥミャンマー事務局の粂川です。前回、メールにてお知らせいたしました現地視察の様子を当会のブログにUPいたしました。画像がたくさんあり、現地の様子が伝わりやすいかと思います。【ブログはこちらからご覧ください】https://www.npoltm.org/2018tourreport1/【動画もあります↓ ▶をクリックすると動画が再生されます。】ぜひご覧くださいませ。リンクトゥミャンマー事務局 粂川美千代 もっと見る
もっともっと多くの方に事業を知ってもらいたい~チラシを配布中です!
2018/05/02 09:365月になりました。 クラウドファンディング期間は残り29日!今までにご支援・ご協力くださった方々には深く御礼申し上げます。 もっともっと多くの方々に当事業のことを知ってもらい!そんな想いから。この度、当事業へのご参加を呼びかけるチラシを作成しました! 現在、事務所のある横浜市周辺の国際協力関係団体などにチラシを配布しています。 5月20日は、横浜市神奈川区主催の市民団体・国際交流イベントに出展し、当事業へのご支援を呼びかけてまいります! 呼びかけに参加したい、チラシを近所で配りたい!という方がいらっしゃれば、ぜひ当事務局までお知らせください(info@npoltm.org)。必要部数、郵送いたします。 FacebookやTwitterを通しての情報拡散も大大歓迎いたします! 皆さんの力で、プロジェクトを成功させましょう! もっと見る
【コラム】タンドゥエ寺院学校ってこんなところ①~④
2018/04/12 09:58ラカイン州タンドゥエ寺院学校ってこんなところ① タンドゥエ寺院学校は、海の透明度が高く世界的に有名なガパリビーチの近くにあります。 外国人旅行客が外資系ビーチリゾートホテルに1日何百ドルも支払うすぐそばで、タンドゥエ寺院学校の子どもたちは貧困から脱するために懸命に勉強。 これが現実です。 こうした世界的な経済格差を少しでも小さくするために、同プロジェクトはあるのです。 (写真↓ 学校敷地内にあるため池) ラカイン州タンドゥエ寺院学校ってこんなところ② 設立は2012年。生徒数は134人。 それから6年。 生徒数は1015人! 貧困家庭や孤児の受け皿となっている寺院学校。生徒の増加=困っている人が多いということ。 そんな状況のなかで、より多くの子どもたちが「教育」という貧困から抜け出すチャンスを手に入れたことは喜ばしいことですね。 (写真↓:ミャンマー語で書かれた生徒数一覧表) ラカイン州タンドゥエ寺院学校ってこんなところ③ どのような生徒たちが通っているのでしょう? 貧しい家庭の子どもたちや、親がいない子どもたちもいます。他地域出身の子どもおります。 ミャンマーの僧侶は、托鉢や修行でいろいろな場所に出かけます。出かけた先で出会った孤児を連れてきたり、寺院繋がりで子どもが紹介されてくることもあるようです。 ラカイン州タンドゥエ寺院学校ってこんなところ ④ 先生たちを紹介します。 寺院学校は寄宿舎(寮)があるので、先生たちは生徒の生活の世話もします。 2014年のパンフレットによると先生は無償で勉強を教えている(食事や住居は提供される)とのことで、決して楽な職場ではないようです。それでも子どもたちのために働きたいという熱心な先生が多いようです。 職員室でほっと一息する先生たちの姿(↓写真)も視察では見ることができました。 コラム「ラカイン州タンドゥエ寺院学校ってこんなところ」リンクトゥミャンマーFACEBOOKで日々更新中です♪ https://www.facebook.com/LinkToMyanmar/ もっと見る
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