東近江市永源寺にある政所町の茶畑。『宇治は茶どころ、茶は政所』
在来種で無農薬栽培のこの茶畑。今では在来種の茶樹は全国で2%ほどしか存在せず、クローン栽培の茶畑とは違う不規則に並ぶ個性豊かな茶樹が山を彩ります。この地では樹齢300年にも及ぶ茶樹もあり、日本では3ヶ所しかないとのこ。無農薬で茶樹それぞれの個性に合わせるため一本ずつ手掴みされております。山を守るため山の麓の人の生活を守るために無農薬栽培でされており、またその活動のファンの方、地域おこし協力隊、県内の大学生、高校生等色んな方々が茶摘みのお手伝いに参加されております。『人を守る、自然を守る』行いを色んな人々が守っている、そんな繋がりのお話しを風を感じながら水の音や温度、山の香りに包まれながらお聞きし物語と景色が合わさりとても素晴らしいインスピレーションを受けました。
この時の体験が私の心を強く動かし、自分の料理の本質を見つめ直す時間となりました。私が体現するのは、音や香りと共に目の前で作り上げられていくリアルな料理。仕上がる迄と仕上がった後の香りや表情も違い、食材や料理の名前にまで意味やルーツがあります。それらを私が感じる季節や景色と共に表現する事が誰にも真似出来ない、私だけが表現出来る唯一の物語です。
『美味しいを超える体験』を目指しております。