◉週刊新潮 12月4日号に、都築響一さんによる書評が掲載されました
孤高で孤立無援の書店を描いた大著
『自由への終わりなき模索』(ころから)
都築響一・評
日本の少部数/自費出版の歴史は模索舎抜きに語れない。
「流通の自由なくして表現の自由はない」を掲げ、持ち込まれた出版物はすべて店に並べるというポリシーを貫く模索舎が歩んだ道のりはそのまま、出版を企業から自分たちの手に取り戻そうと闘い続けてきたすべての人々の軌跡だ。
ZINEもフリーペーパーも選書家も、ブックカフェという言葉すらなかった時代から、模索舎はあった。
極左も来れば、公安も来る。1ミリの遊びもない真剣な本も、遊びだらけの軟弱本もある。ただ、ベストセラーだけがない。
そんな奇跡の書店の半世紀を記録した一冊、880ページ、総文字数80万字超、厚さ約5センチの“鈍器本”。全部読むのは大変だけど、家の本棚にこれが一冊収まってるだけで「迷ってる場合じゃないだろ!」と無言のプレッシャーをかけてもらえる、僕にとってはブレのない人生を送るための最高のお守りになった
都築響一さんには、寄稿のみならず、クラウドファンディングでもご協力頂きました。ありがとうございます。
◉版元「ころから」代表・木瀬貴𠮷の著作が刊行されました
本づくりで世の中を転がす
反ヘイト出版社の闘い(集英社新書)
『自由への終わりなき模索』の版元である「ころから」代表・木瀬貴𠮷による著作が、集英社新書として刊行されました。
『第三章「表現の自由」はなんのため』では、『自由への終わりなき模索』に収められた永井迅の論考と、清原悠によるその分析を手がかりに、「表現の自由」、とりわけ〈ヘイト本と表現の自由〉をめぐる問題が掘り下げられています。
是非書店で手に取ってご覧ください。
以上です。






