【経過報告】
執筆者が順調に増えて、今年の共著出版は実現しそうです。その他、書籍やアクティビティで提供がしにくい情報は、非公開グループに案内していますのでご検討ください。参加のリンクを送付しますので、ご連絡いただければ幸いです。
【参考情報】
原稿の執筆にあたって参考になる情報のご案内です。昨年出版した一般書で参照した文献の著者名の漢字と書名が微妙に間違っていました。誰も気がつかない誤りだと思いますが、著者本人だけは必ず気づきます。痛恨のミスでした。
今、大西寿男『校正のこころ 増補改訂第二版』(創元社、2021年)を読んでいるのですが、まさしく落とし穴にはまりました。年号や、人名、地名、書名といった固有名詞の勘違いは要注意だそうです。この本、言葉と向き合う校正とはどういうものか知るのに学びが多いと思います。
この落とし穴を避ける方法として、以後、版元ドットコムなどからコピペする、あるいは論文名であれば、国立国会図書館の所蔵資料の検索からコピペすることにしました。
その他、引用文の引き写しミス、専門家にしかわからないような事実関係の誤りなど、およそ人間が書く原稿に完璧などありえないというのが、校正にたずさわってきた者の実感だそうです。また、実在の人物の生没年や年齢が間違っていたり、表の中の数字の合計やパーセントが合わなかったり、法律の正式名称が違っていたり、歴史上の事件の登場人物がよく似た名前の別人にすり替わっていたりと、内容的な誤りは、どこに潜んでいるか予測不可能だそうです。
私の場合、引用文の引き写しミスについては、直接引用をできるだけ避け、間接引用を心がけています。それで余計な確認作業も減るのでいいと思いますし、文章全体で自分の文体が保たれ、読者の読み進める流れもスムーズになるのではないかと思います。
1970年代までは、一冊の本をつくれば何度でも増刷して、利益をあげることができる時代だったそうです。しかし、90年代初頭のバブル経済崩壊後、どんな良心的な出版社でも初版を売り切れるかが死線を分けるラインになったそうです。だから、安価に多くの本を出し続けなければ倒れてしまい、自転車操業に陥っているのが出版ビジネスだとのこと。楽な業界などないでしょうが、出版業界はかなり厳しいようですね。
山越誠司