GreeceJapan.com独占インタビュ-「レオニード・アニシモフ ―スタニスラフスキー・システムの伝道師が再構築するギリシャ悲劇―」がアップされました!
インタビュー内容は、以下のURLから!
http://www.greecejapan.com/jp/?p=15386
「GreeceJapan.com」とは、
「ギリシャ・日本に関する幅広いテーマを扱うウェブサイトで、2001年アテネ在住のフィリッポス・グリジオーティスにより開設され、2004年からは東京の永田純子が参加。これ以降現在まで、アテネのグリジオーティスと東京の永田純子は一日も休むことなく協力してサイトの運営に尽力。ギリシャ語・日本語双方で、このサイトでしか読めない記事、独占インタビュー、GreeceJapan.comのカメラによるフォトレポートといったバラエティに富むコンテンツで、ギリシャ・日本の魅力を発信し続けている」サイトです。
詳しくは、上記のURLから見ていただけますが、参考までに、記事の一部をここに引用させていただきます。
<★聞き手 : 永田純子(Junko Nagata)>
★梅若玄祥先生はギリシャ悲劇を能で演じられましたが、日本の能と、スタニスラフスキー・システムの目指すものと、今ここで再現しようと試みられているギリシャ悲劇との間には、何らかの共通点があるのでしょうか。
(アニシモフ)
今言われたものの根本はすべて同じなのだと思います。木に例えると分かるかと思いますが、根っこは一緒だけれども枝が違うと。我々の前回の作品は「古事記」でしたが、これは日本の神話ですし、ギリシャ悲劇も神話ということで、根っこは繋がっているんですね。
現代の全人類が抱えている問題の、その根源を見つけなければいけないというのが私の意見ですが、その根源、原因というのが古代にあるのではないかと私は思っています。今の人類はとても悲劇的な時代を生きています。非常に奇妙で、恐ろしい時代に人類は突入していると言っていいでしょう。どの国も大変な不安の中にある。しかし、なぜ人類がそこに行き当たってしまったのか、その原因を探らなければなりません。今この現代に反映されているこの状況というのは、そこに繋がる古代の人たちの抱えていた魂の問題、精神の問題、犯した過ちといった理由が必ずあるのではと私は思います。その観点から古代ギリシャ悲劇を読んでみると、今に繋がる、この結果に繋がる原因が見えてくると思います。
今回は「アンティゴネー」と「メディア」を上演しますが、当時の古代ギリシャの男性優位の社会、そこにすべての状況に繋がる間違いがあったのではないかと私には思えるのです。
★だからこそ、今、原点に戻ることに意味がある、ということですね。
(アニシモフ)
それに、古代ギリシャの文化と日本の文化を融合させるということは、今の時代にとても大切だと思います。東洋と西洋が融合することによって、素晴らしいものが生まれるような気がするからです。私はやはり、東洋と西洋の融合というものにほんの少しでも関わりたい、という気持ちでやっています。