オーストリア連邦大統領アレクサンダー・ファン・デア・ベレン氏から、クリスティアン・クレーネス監督/プロデューサー宛に、9月のオーストリア公開に向けて公式コメントが出されました。大統領は声明で次のように語っています。「排除、人種差別、反ユダヤ主義が二度と政治的手段として使われることのないように、この映画と、その製作に参加したすべての人々は、重要な貢献をしている」。この「すべての人々」には、日本のクラウドファンディングを支援していただいた皆様も含まれています。このクラウドファンド・プロジェクトは9月30日まで継続します。引き続き情報の拡散などご支援ください。(有田)
下記、監督より届いた大統領声明英訳の和訳文です
オーストリア連邦大統領アレクサンダー・ファン・デア・ベレンの声明
現代の歴史を本当の意味で理解するのに役立つのは、必ずしも分厚い歴史書だけでなく、むしろ極めて個人的な体験や記憶であることが多い。だからこそ、現代の証人は、過去を生かし続ける上で重要かつ決定的な役割を果たすのである。今、第二次世界大戦の惨禍はほとんど過去のものとなり、ナチス時代の惨禍を直接証言できる現代の証人はますます少なくなっている。
ダニエル・ハノッホが子供の頃に経験したことは、私たちに深い感動とともに衝撃を与える。ダニエルが自分の体験談を共有してくれたことに心から感謝している。彼は国民社会主義とその殺人イデオロギーの記憶を決して風化させないために重要な貢献をした。二度と同じ過ちを繰り返させないために。
映画『メンゲレと私』は、B2826と番号を振られたダニエル・ハノッホの記憶を可視化し後世へと継承する。排除、人種差別、反ユダヤ主義が二度と政治的手段として使われることのないように。この映画と、その製作に参加したすべての人々は、そのために重要な貢献をしている。