まるでエッシャーのだまし絵のように階段が入り組んだ「うらが道」
1720年に浦賀に奉行所が移されたことにより、江戸と浦賀を結ぶために整備された道のことです。
東西二本の道が整備され、写真の場所は保土ヶ谷宿から浦賀に向かう東ルートの「うらがみち」です。西ルートは戸塚宿から浦賀に向かう道で「うらがどう」と呼び分けられていたようです。
人一人が歩けるほど細い道沿いに、今でも多くの家が立ち並び生活が営まれています。このようなエリアは「谷戸」(やと)呼ばれ古くからの横須賀の生活の場でした。
しかし、現在は車が侵入できないことや高齢化に伴い、多くが空き家として放置されているのが現状です。
今回私たちが改修する物件も谷底の行き止まりに建っています。このままでは間違えなく空き家となり朽ちていくだけです。
しかし、見方を変えてみると外界から隔離された特別な空間で、活用の仕方は無限大です。
柔軟なものの見方が、これからの多くの問題を解決に導いていくのかもしれません。
ぜひ、皆さんもうらがみちを散策してみてください。眼下にはイージス艦を望むことができ、歴史の流れを感じることができる、横須賀ならではの体験になります。