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伝えたい、社会の片隅で起きている現実-虐待に関わる実話を基にした小説を出版したい

虐待を体験してきた32年間。少年院、鑑別所、性売買の現場などでの活動を通して知った虐待被害者たちの現実(リアル)。切っては切り離せない虐待と貧困と性と非行の問題。当事者たちのプライバシーを守るために、ノンフィクションではなく12年間かけて取材を行ってきた実話を基に小説を書いて出版します

現在の支援総額

46,000

23%

目標金額は200,000円

支援者数

11

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2023/06/01に募集を開始し、 2023/06/30に募集を終了しました

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伝えたい、社会の片隅で起きている現実-虐待に関わる実話を基にした小説を出版したい

現在の支援総額

46,000

23%達成

終了

目標金額200,000

支援者数11

このプロジェクトは、2023/06/01に募集を開始し、 2023/06/30に募集を終了しました

虐待を体験してきた32年間。少年院、鑑別所、性売買の現場などでの活動を通して知った虐待被害者たちの現実(リアル)。切っては切り離せない虐待と貧困と性と非行の問題。当事者たちのプライバシーを守るために、ノンフィクションではなく12年間かけて取材を行ってきた実話を基に小説を書いて出版します

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 本編のストーリー、ほんのちょっとだけ読めちゃいます!

 この前のSTORY、この後のSTORY、気になった方は是非リターンに書籍を選んで頂いてご支援をお願い致します。



 深夜2時。電気が消えたホストクラブは営業時間と打って変わって静かだ。

 あの異次元のようなキラキラは作られたものだと改めて実感する。あの空間でさえ、こうして見ると現実と地続きの場所なんだ。

 唯愛はじっと大和が出てくるのを待つ。LINEはブロックされたまま。

 少し肌寒くなってきた。そういえば朝から雨が降ると天気予報で見た気がする。妊娠中の身体に負担をかけないよう、雨が降り出す前には家に帰りたいのが本音だ。

「大和さん、おつかれっしたー」

「おう、お疲れー」

 やっと大和が出てきた。後輩たち数人といっしょだ。唯愛は気にせず大和に近づいていった。

「大和・・・」

「唯愛」

 大和は驚いて立ち止まる。久しぶりに見た大和の姿に、どうしてだろう、涙があふれそうになる。

「あれ、大和さん彼女ですか?」

「なわけねーだろ、バーカ」

 後輩たちは冷やかしながら通り過ぎていった。

「大和、LINE見たよね?」

 唯愛は周囲を気にする余裕もなく切り出した。

「・・・で、何しに来たの?」

 大和の表情から柔らかさは消え、鋭い目つきをしている。

「私、赤ちゃん・・・」

 唯愛は上手く言葉を紡げずにいる。会ったらなんて言おう、ずっと考えていたことなのに、上手く口に出来ない。

「それ本当に俺の子なの?」

「だって・・・」

「お前風俗やってるじゃん、俺の子とか言われても信じられないし。客の子じゃないの?」

「だけど私たち付き合ってるよね?」

「は?」

 大和の表情が一層険しくなった。

「なに言ってんの?お前はただの客。俺ら付き合ってたことなんて一度もねーよ」

 予想以上に早く降り出した雨がぽつぽつと地面を叩く。

「うわっ、降ってきた。もう帰っていい?店も2度と来なくていいから、もう俺の前に顔見せんなよ」

 大和はそう言うとマンションの方向に走り出した。追いかければよかったのかもしれない。だけど大和の言葉ひとつひとつが唯愛の心に突き刺さって、唯愛には大和を追いかけることも、その場から立ち去ることも出来なかった。

 強さを増す雨に打たれながら、唯愛はその場に立ち尽くしていた。



 唯愛ちゃん、雨に濡れるのはお腹の子によくないです。

 これから唯愛はどうするのでしょうか?

 気になる続きは本編にて!

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