■インドネシアの病院に緊急搬送された日本人
2022年の秋ごろでした。
ある夜中に、私のビジネスパートナーであるインドネシア人のヘンドリーさんから突然電話がありました。
「日本人の友人が倒れて病院にいるが、診療には家族の了承がいる。」
「その方のご家族は日本にいて、連絡先を知らない。」
「どうにか助けてあげられないか。」
(↑実際の会話は、インドネシア語。)
とのことでした。
その後、ヘンドリーさんから、その日本人のパスポート写真等をスマホで送ってこられ、「さて、どうするか・・・」。
「こういうのは、大使館案件だろう」と思い、まずは、領事館に勤めている友達に聞いてみることに。
すると、「大使館には、緊急時の連絡先があるから、そこに電話してみては」とのこと。
ネット検索して、すぐに大使館の緊急連絡先を見つけ、電話しました。
夜中なので、恐らくコールセンター的なところに繋がり、事情を説明。
私が持っている情報は全て渡し、あとは大使館にお任せすることに。
翌日、大使館の方から連絡があり「日本のご家族と連絡が取れました」とのことで、一安心でした。
■初めてのご対面
それからしばらくして、ヘンドリーさんから食事のお誘いがありました。
行ってみると、そこには、例の「日本人」も同席されていました。
その方が、今井さんでした。
今井さんは大病を患い、手術をされていましたが、お元気そうでした。
ヘンドリーさんは、パーム製品をインドネシアから国外へ輸出しているビジネスマン。
元々私とヘンドリーさんは、アブラヤシの農園をドローンで監視するプロジェクトで知り合いました。
それとは別に、ヘンドリーさんは、今井さんとアブラヤシ農園の貧困問題を解決すべく、アブラヤシ中小農園協会を立ち上げられたところでした。
■プロジェクトへの参加
今井さんと初めてお会いした際に「OPT」という言葉を教わりました。
OPTとは、Old Palm Trunkの略で、古くなったアブラヤシの木の事を意味します。
【OPTプロジェクトの概要】
・アブラヤシは、古くなると生産性が落ちるため25年で植え替えないといけない。
・しかし、植替えにも時間とコストがかかり多くのアブラヤシ農園では、放置、枯れさせ、燃やす等の対応がなされている。
・でも実は、OPTは上手く処理すれば、資源になる!
・日本の技術で、古い木を高温・高圧で分解することで、木から肥料や飼料を作る事ができる。
・特にアブラヤシの木は、糖質を含むため高品質な肥料と飼料を作る事ができる。
・現在、ごみ扱いの古木から肥料を作る事で、農園でも肥料を安く手に入れることができ、パーム油の生産性向上も期待できる。
・OPTから資源を作り出すことで、植替えのサイクルを改善できる可能性がある。
・植替えのサイクルが上手く進み、土地の生産性が上がれば、環境問題への改善も期待できる。
※実際は、専門用語も交えた話で、知らない言葉もありましたが、要点は上記のような内容でした。
「ゴミを資源にして、農家を助け、地球の環境問題にも貢献する」というプロジェクト。
私は単純に「面白そう!」と感じました。
また、今までの経歴も今井さんから聞きました。
元々農林水産省に勤められていて、そこから国連食糧農業機関の代表としてミャンマーでも研究をされていたとのことでした。
(後日、ネットで調べたら、本当にそのような記事がありました。)
また、スマトラ地震や東日本大震災では、災害後に現地調査をし、津波後の土壌改良について、地元政府に助言していたとのお話しも伺いました。
正直、一般人の自分には、「国連の方」というと雲の上の存在のように感じられますが、今井さんは紳士で親しみのある方でした。
OPTプロジェクトは、ほぼ今井さんがお一人で計画を練られている状況でした。興味津々な私を見てか、今井さんは、OPTプロジェクトのIT担当として、私を招いて下さいました。
私の仕事は、インドネシア語を使った現地交渉やドローンを使った現地調査。
また、工場建設時には、ITインフラや業務システムを設計し構築する予定です。
既に今井さんが工場のレイアウト等も設計されており、次は、場所の選定が必要です。
■今後の予定
スマトラ島およびカリマンタン島で既にいくつかの候補地はありますが、決定には現地調査を実施しなければなりません。
その為の費用を今回、クラファンで募ることにしました。
その他にも今後、投資家探しや、工場建設会社選定、販売先営業など、やることが沢山あります。
今月、1つの投資家と面談を予定しています。
実現すれば、まだご報告します。



