日本のみなさんにメッセージを伝えられる機会をいただき、感謝しています。
トビアス・オゴイと申します。PLASケニア事務所のプロジェクトコンサルタントです。
事業地のビタから80㎞程のオユギスで生まれ育ちました。2人の女の子と1人の男の子の父親で、私自身は6人兄弟、9人家族という大家族出身です。今はビタに住んでいます。
パートナー団体のVIAGENCOと一緒に働き、キャリアガイダンスのカウンセリングや生計向上支援事業を行っています。子どもたちに直接リーチできるのは、子どもたちが自分で自分たちの将来や未来について考えることができるのでとても良いことだと思っています。
しかし、子どもたちが自分の力で未来を切り拓いていくにはいくつかのバリア(障壁)もあります。そのバリアを制御する、また崩すために、SRHR(Sexual and Reproductive Health and Rights)事業を行います。
事業での役割
子どもたちのために働くことにとてもパッションがあります。この事業に携われて、とても嬉しく思っています。このSRHR事業での役割として、子どもと保護者とのコミュニケーションの繋ぎ役などを担います。
早すぎる妊娠を防ぐために
ここにはとてもたくさんの早すぎる妊娠をした子どもたちがいますが、ひとりだけ話してくださいとのことで、ある女の子について紹介します。私自身がインタビューし、動揺しました。
そのティーンエイジャー女の子は、合意のない性行為をされて、彼女は早すぎる妊娠をしました。
私は「どうしたら、彼女の早すぎる妊娠を防げたのか?」と考えました。
対策の1つに、まずは「保護者にもリーチする」必要があるでしょう。
本文と写真に関係はありません
保護者は子どもたちが直面する問題の内容を知っていなければなりませんし、性と生殖についての知識がある必要があります。保護者自身が子どもたちをこのようなことから守れるように。
次に、「青年期の少女・少年自身が身に危険が及ぶ環境」というものを知っていること。そのような危険な環境要因を知っていれば、前もってその状況を避けることができたかもしれません。
たとえば、今回の女の子のケースであれば、彼女は知らない人を訪問することになっていましたが、両親はそれを止めませんでした。その結果、女の子は素性をよく知らない人のところを訪問し、レイプされる結果になりました。妊娠させた男性は責任を負うと言い、お金を送ると約束していましたが、妊娠が発覚した後連絡が取れなくなり、結局女の子は捨てられました。
このような問題に立ち向かうとき、女の子だけでなく、男の子もリーチする対象に入れる必要があります。なぜなら、妊娠の責任は男の子にもあるにも関わらず、関係がないと思いがちだからです。
しかし男の子、男性、先生、保護者、これらの人々に、性と生殖に関する知識と権利とを知ってもらう必要があります。
たとえば、ケニアでは生理の女の子を学校で男の子がからかう場面があります。
そのようなことが起きないように、これが自然で大切なことだと男の子も学び、SRHRをポジティブなやり方で理解していくことが必要です。
また同時に、子どもたちは他の事についても全方向的に理解していくことが必要ではないかと考えます。
たとえばジェンダー多様性など。知らないことに関しては理解できません。でも正しい知識を知ることができれば、自分たちの中で飲み込み、理解することができます。
事業で期待される変化
最初の期待としては、まず、コミュニティの早すぎる妊娠について、問題を切り拓いていけるプロジェクトができること。これ自体が大きな変化です。
第二に、地域にSRHR、また早すぎる妊娠の問題について知らせる機会ができること。
そして、どう地域の関係者たちとともにSRHRの問題に対処できるか、それを考えられ始めるのではと思っています。
日本のみなさんへ
私たちの活動を応援してくださりありがとうございます。
SRHRについて、早すぎる妊娠に関する事業について、なぜ今必要なのか、このインタビューを読んで少しでも興味を持っていただけたのならば幸いです。
みなさんからの応援で、この活動を通し、コミュニティに理解を広げ、ポジティブインパクトと気づきを広げることができます。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
応援、ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。