今回は、神奈川県川崎市にある「めさみーる+(プラス)」です!
川崎市で中間支援をしている「NPO法人ぐらす・かわさき」が運営している八百屋&コミュニティカフェ「メサ・グランデ」にて毎月第三木曜日に地域食堂を開催しています。メニューはカレーライス。甘口と辛口を選ぶことができます。
「メサ・グランデ」は地元川崎産の野菜の販売やそれらを使ったランチやお弁当を提供するカフェですが、同時に地域活動支援センターでもあり、障がいのある方の日中の居場所ともなっています。「めさみーる+」は地域のボランティアの方たちの協力得て運営をしていますが、地域活動支援センターの利用者さんたちも一緒に手伝ってくれ、毎回約60名の人たちがカレーライスを食べにきてくれます。小さなお子さんを連れた親子連れの人たちが多いですが、高齢者や男性がお一人でいらしたり、若いご夫婦がお仕事帰りに待ち合わせをされたり、色々な方が参加してくれます。また、最近は「食べるだけじゃなくて一緒にやってみたい」と小学生がお手伝いをしてくれるようになりました。
地域の様々な人たちがカレーライスを通して交流が深まる、そんな場所になっています。
「メサ・グランデ」のある川崎市の中部では、昨今の核家族化と共働き世帯の増加で家事、育児、仕事に追われる子育て世帯が多く、それに伴い親の帰りが遅く夕飯を一人で済ませる孤食の子どもが多いことに危機感を覚えていました。さらに孤食の問題で言えば地域には一人暮らしの高齢者も多く暮らしています。ですので「子ども食堂」と呼称せず、「地域食堂」として、それらの人たちが気軽に集まり、大きなテーブルを囲んで同じご飯を食べることができる場を設けたいと考え「めさみーる+」を始めました。
2016年2月から始まり、3年目を迎えています。引っ越してきたばかりの人や子育て中で煮詰まりがちな人たちが「地域にこんな場所があることを知らなかった」とたくさん来てくれることを嬉しく思います。また、子どもたちが配ぜんや下膳などの手伝いを通じて両親以外の大人と一緒に働き、地域の新しい友達ができて一緒にカレーライスを食べている姿も頼もしく感じます。将来的には運営ボランティアの仲間を増やし、子ども達や地域活動支援センターの利用者さん達にカレーライス作りを通して調理の技術を覚えてもらえるような場にもなればと思っています。
川崎市市民活動保証制度を利用すれば、ボランティアの方たちの万が一ケガをしてしまった時にも対応できると考えていたのですが、「川崎市民が対象」という事に最近まで気づきませんでした。地域柄、東京都在住の方や横浜市在住の方がボランティアに来てくれる事も多く、無償で手伝って下さる方への保証が何もなかった事、また、小学生たちが最近ボランティアに入ってくれることが増えたので、そうした際の保証が何もない事に、恥かしながら最近まで気づきませんでした。
「ボランティアで月に一回、せいぜい週に一回運営するのがやっと」という子ども食堂が地域の人たちに認めてもらうには大変な苦労があります。あなたが、こうした子ども食堂を見つけたら、一度食事をしてみてください。そして居心地よく楽しく食事ができる場所であれば周りの人に教えてあげて下さい。それがその子ども食堂が地域に根付く一歩になると思います。よろしくお願いします。