2024/02/26 21:50

盛大に牛市が開かれていた出羽には、主に4本の往還が交差していました。その一つ南側の北広島町岩戸から県境の雫(しずく)峠を越えて邑南町の亀谷の三叉路にある小さな道標です。

「右ハ いずわ(出羽)みち。左はいばら(井原)みち」と記されています。車のなかった時代に据えられたもので、岩戸に住んでいた人の記録には「出羽や亀谷牛市が開かれる9月頃になると、2~3日は追い子に追われる牛の行列が延々と続いた」と書かれています。そのような博労や追い子が迷わないよう建てられた石柱道標も、道路改良により移設されています。

亀谷から岩戸に向かう