福島の子どもたちに思いっきり遊べる夏休みを!
この言葉に「なぜわざわざ他県で遊ぶのか?」と疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
保養とは、原発事故により放射能の不安を抱えることになってしまった人々が、放射能汚染のない地に出かけて、放射能への不安から一時的に離れて心身をリフレッシュすることをいいます。
原発事故が起きてしまったこと、それにより大量の放射能が福島県をはじめ東北、関東にばらまかれてしまったことは事実です。
放射能汚染についてはいろんな考え方があり、原発そのものに対する意見の違いからも、右だの左だの・・・という議論となってしまいます。
私はこれが残念でなりません。
放射能の健康への影響については様々な見解がありますが、放射能への不安と、子どもの健康を守りたいという想いは親であれば当然のことです。
私は原発事故後、福島県から北海道への自主避難のアテンドを活動としてきました。
逃げる人、そこに残るという決断をした人、周囲の反対で直前にキャンセルをせざるを得なかった人、放射能に対する意見の違いから、コミュニティーや家族の崩壊、わが子の未来を守りたいと母子避難を決断し父親と離れる家族・・・多くの現実を見てきました。
そんな私としては一言に「福島の現実」と語ることに違和感を感じます。
一言に「安全だ」「危険だ」と語ることも同様。
人類史上最悪な核事故が起こったことは事実です。だとすればその影響は「わからない」が正確な答え。
サマーキャンプへ参加するお母さんたちは「ひと時の安心」を求めています。
「安全」を強要するのではなく「危険」を押し付けるのではなく、必要とする人へ必要な支援が無ければならないと思うのです。
どうか想像してください。
福島県ではなくお住いの近くの原発に事故が起きたときのことを。
意見の違いで家族が崩壊することなど無いように考えてください。
私自身はこうして活動をしていますが、そうしたことを考えると、お互い様で助けあうこと、それだけでたくさんの人が救われるのだと思っています。
子どもとして当たり前の外遊びが自由にできない子どもたちがいます。
恵まれた自然の中で遊ぶことで、それだけで救われる子どもたちがいます。
どうか、皆様のお力をお借りしたく、ご支援ご参加をお願い申し上げます。
動画は2015年サマーキャンプ