プノンペン在住の永田悠馬(あだ名は「もたろー」)と申します。大学で途上国における農業・農村開発を学び、2014年にカンボジアへ移住。現在は、日系の企業で、主に太陽光発電、電動バイク、植物工場の事業を担当しています。本業とは別にブログも執筆していまして、その延長で2016年には電子書籍「プノンペン観光ブック」を出版、2017年にはその改訂版として「カンボジア・プノンペン観光ブック(改訂版)」を出版しました。

突然ですが、あたなのカンボジアのイメージは何ですか?
「内戦があった国で、まだ地雷がたくさん埋まっている」
「貧困層が多く、多くの飢えている人がいる」
「治安も悪く、危険な場所で、バックパッカーだけが行く国」
「観光といえば、アンコールワット」
日本に住む多くの方々が、このようなイメージをカンボジアに対して抱いているのではないでしょうか?確かに、上記のイメージは間違ってはいません。しかし、実際にカンボジアに住んでいる人の視点で見れば、これらはカンボジアのほんの一部分しか表せていないと感じます。
現在、カンボジアはGDP成長率7%を維持しており、首都プノンペンは建設ラッシュ。日本にいるとあまり感じることができない「経済成長」という言葉が、ここプノンペンでは強烈に実感できます。


プノンペンには、先進国に引けを取らないクオリティの都市型リゾートや、高層ビルの最上階14フロアーを使ったラグジュアリーホテルをはじめ、カンボジア発のおしゃれなカフェブランド、クリエイティブなカクテルを提供するバーなど、日本人が想像するカンボジアの典型的なイメージとは異なる「新たな魅力」が生まれつつあるのです。


さらに、まだあまり知られていないカンボジアの観光地ですが、手付かずの自然が残された、美しい南の島々があります。満月の夜に開催されるフルムーンパーティに参加するために大勢のバックパッカー達が集うパーティアイランドとして知られるロン島や、美しいロングビーチと満点の星空を堪能することができるロンサレム島など、まだまだ日本人が知らない素晴らしい南の島々がカンボジアには残されているのです。


1970年代、独裁政権による国民の大量虐殺と内戦。その後は、国際社会の支援を受け復興の道を進むものの、未だに「貧困」「地雷」「ボランティア」といった言葉でしか語られなかったカンボジア。しかし現在、カンボジアは大きな変化の時を迎えつつあります。 そんなカンボジアの「今」を日本に届けるために、僕はこの観光ガイドブックを出版したいのです。

僕自身、2014年にカンボジアを訪れるまで、カンボジアのことはほとんど知りませんでした。なんとなく、貧しい人々がいて、学校建設ボランティアがある、というくらいの曖昧な印象しかありませんでした。正直に言えば、世界遺産のアンコールワットがカンボジアという国にある、ということすら知りませんでした。
カンボジアに4年間住んでみた今、ぼくが感じるのは、カンボジアの「今」が日本に正確に伝えられているとは言えない、ということです。テレビ番組は、カンボジアは貧しいということを前面に出すのみ。本屋に並ぶ観光ガイドブックも、アンコールワットについてのものばかりで、タイトルも『ベトナムとアンコールワット』というような、まるでカンボジアは「おまけ」だと言わんばかりです。
「カンボジアの魅力を伝えるにはどうしたらいいのか?」
多くの人々が漠然と抱いているカンボジアに対するマイナスイメージは、どのようにしたら払拭できるのか?その一つの手段として、僕はこの観光ガイドブックを自分で出版しようと思ったのです。「内戦」「貧困」「地雷」といった言葉でしか語られることのなかったカンボジアの「今」を、カンボジアの知られざる魅力を、日本に住むあなたへお伝えしたいのです。


クラウドファンディングで調達した資金は、出版に至るまでの費用、クオリティを上げるための費用に全て当てさせていただきます。なお、ガイドブックの販売価格は1500円前後を想定しています。
・取材経費(交通費、宿泊費、撮影費、執筆依頼費・・・etc)
・出版経費(デザイン、印刷、装丁・・・etc)
・リターン費用(原価、送料・・・etc)
・CAMPFIRE手数料17%
観光本を作るからには、可能な限りクオリティにはこだわりたいのです。皆様のご支援をお願い致します!
今回、観光ガイドブックの制作のみならず、実は「支援していただいた方へのリターンを通して、カンボジアの魅力をお伝えしたい」と考えています。
一般的にカンボジアの商品と聞くと「安くて品質が良くないのでは?」と想像してしまいますが、実は最近この国では、カンボジアならではのハイクオリティな商品が生まれつつあります。今回のクラウドファンディングでは、ぼくが注目している、カンボジア発の商品でセンスが光るものを、支援していただいた方へのリターンの選択肢の一つとして設定させて頂きます。
①カンボジア産のラム酒

まず一つ目は、カンボジア南部で作られたサトウキビを原料として作られたメイド・イン・カンボジアのラム酒です。ラム酒の原料となるモラセス(廃蜜糖)はサトウキビから作られるのですが、実はカンボジア産のサトウキビから作られるモラセスは世界でも稀に見ぬほど高品質なのです。

2014年からカンボジア産のラム酒を製造し始めたラム酒メーカー「SAMAI(サマイ)」(http://samaidistillery.com/)は、首都プノンペンに醸造所を持ち、毎週木曜日の夜は醸造所をバーとして開放し、プノンペンに住む人々がSAMAIのラム酒を使ったカクテルを楽しめるようにしています。(酒類販売ライセンス番号:4353.ឧស.សតម.វប.08)
SAMAIを立ち上げたのは、ベネズエラ出身の2人組、ダニエル氏とアントニオ氏。彼らは小さい頃からラム酒に親しんでおり、カンボジア移住後も祖国で飲んでいたラム酒の味を懐かしんでいたそう。そんなある日、カンボジアで育つサトウキビから取れるモラセスがめちゃくちゃ品質が良いことを発見し「これは、ぜったいに神様が俺たちにラム酒を作れと言っている!」とビビッと直感した結果、SAMAIを立ち上げることに。

まだ創業から3年しか経っていませんが、最近はシンガポール、マレーシア、フランスなどに輸出も始めたようで、これからますます躍進が期待できるカンボジア発の高品質ラム酒です。日本ではまだ入手できませんので、希少価値かなり高いです!おそらくこのクラウドファンディングが、SAMAIのラム酒を日本へ送る最初のプロジェクトになるかと思います。
サマイの紹介映像はこちら↓
ちなみに、"SAMAI"というのは、カンボジア語で「新しい世代。未来に目を向ける」という意味だそうです。
②廃材をリサイクルして作られた、木製プロダクツ

カンボジアは実は、世界の中でも最も森林伐採が深刻な国の一つなのです。NASAの衛星データによれば、過去14年間の間にカンボジアでは、年間14.4%ほどの急速なペースで伐採が進み、およそ東京都の3分の2の面積にも及ぶ森林が失われました。伐採の要因は、企業による大規模プランテーションの開発や木材の輸出、そして多くの違法伐採も含まれます。

そんなカンボジアにおいて、木を一本も伐採することなく、全ての原材料を廃材からリサイクルし、デザイン性の高い木製家具をつくるサステナブルな家具メーカーが、「Alchemy Design Co.(アルケミーデザイン)」です。 (http://www.alchemydesignco.com/)

アルケミーデザインを立ち上げたのは、バンクーバー出身のジョナサン氏。もともとはNGOの代表としてカンボジアに来ましたが、NGOを退職したのち、たまたま友人から家具作りを手伝ってくれと言われ、彼の弟のために木製のテーブルを1つ作ったそう。その後、そのテーブルを見た人たちが「そのテーブルいいね。どこで買ったの?」って感じでまた一つ、また一つ、と注文が入り、途中から「これはいける!」と思って、2015年1月に工房をオープンしたそうです。(はじめは全然それをビジネスにするつもりはなかったらしい・・・)
アルケミーデザインの作る家具は、そのシンプルな美しいデザインと、 その耐久性の高さから、カンボジアの多くの人に愛されており、レストランやカフェ、バーなどでも、アルケミーデザインのサステナブルな家具を使うお店は多いです。今回は、アルケミーデザインの製作した小物類(キャンドルスタンド、木製スピーカー)を、クラウドファンディングの支援者の皆様へお届けします。
アルケミーデザインの紹介映像はこちら↓
③ カンボジア産コショウ

実はカンボジア、昔からコショウの産地として有名です。「カンポット産コショウ」は、ゴルゴンゾーラ産のゴルゴンゾーラチーズや、シャンパーニュ州産のシャンパンなどと同じように、EUの原産地名称保護制度のうち、PGIと呼ばれる地理的表示保護の認を受けています。世界中で「コショウ」でPGI認定されているのはなんと2箇所のみで、実はカンボジアはその1つなのです。
カンボジアにおけるコショウ栽培はアンコール王朝時代の13世紀まで遡ると言われており、19世紀のフランス植民地時代には年間8000トンも収穫されていました。しかし、1970年代の内戦の影響によってコショウ栽培は大幅に減少、栽培技術も失われたのです。

しかし近年、コショウ栽培が復興しつつあります。その独特でフルーティーな風味は、ヨーロッパからわざわざ著名なシェフが買い付けに来るほど。カンボジア南部のカンポットで生産された「カンポットペッパー」は、欧米では既にスーパーでも見かけるほど人気なのです。

今回、ご支援いただいた方には、カンポット州で胡椒栽培を行う「Atelier Kampot(アトリエカンポット)」(https://www.atelierkampot.com/)が製造するカンボジア産コショウの3種ミックス(強いスパイスの風味ある黒胡椒、さっぱりとした風味の白胡椒、完熟させた希少価値の高い赤胡椒)をお届け致します。
アトリエカンポットの紹介映像はこちら↓
以上、今回のクラウドファンディングを通して、支援者の方々にカンボジアの魅力をお伝えする手段として、これらカンボジアの高品質な商品をお届けしたいと思いおます!どれもまだ日本では入手しづらいものですので、本プロジェクトの支援を通して、ぜひ手に入れていただければと思います。
なお、完成した「カンボジア観光本の最速お届け」もリターンとしてありますので、そちらもぜひよろしくお願い致します。ちなみに、複数のリターンをお申し込みいただくことも可能です。 (例えば、「観光本を最速お届け」+「ラム酒」など)
あっという間の4年間でした。
ここで自分に一体何ができるのか。2014年にカンボジアに移住してから、僕はずっと考えていたように思います。
色々とチャレンジしてきましたが、うまくいくことなんて、滅多にありませんでした。むしろ振り返ると、失敗と苦しみの方が多かったように思います。
しかし言い換えれば、カンボジアだからこそ、こんなにも多くのことにチャレンジしてこれたのだと思います。日本はある意味、発展し尽くして、完成されてしまっていて、大企業が力を持っていて、まだまだ僕みたいな若者が個人で自由に挑戦しやすい場所ではないのかなと感じます。
こうやってまた、チャレンジし続けることができるこの国は、いい場所だなと感じます。自分のすべきことがあるというのは、ほんとうに幸せなことだと思います。
この出版プロジェクトが、日本とカンボジアを繋ぐ「小さな橋」になることができれば嬉しいです。
どうぞ、ご支援のほど、よろしくお願い致します。
永田悠馬(もたろー)
最新の活動報告
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《70%達成》あと5時間。残り、14万円。
2018/05/30 20:23こんにちは。もたろーこと、永田悠馬です。 クラウドファンディングの終了まで、あと4時間・・・!現時点で集まっている金額は37,4000円。達成率は74%。目標金額の50万円までは、あと12万円ほどです。 なんとかして、サクセスしたい! どうか、ご支援をよろしくお願い致します!!! もたろー もっと見る《40%達成》カンボジアの森を切らない。廃材からリサイクルした木製プロダクツ。
2018/05/19 15:12先日、目標金額の40%を達成しました!ご支援いただいたみなさま、ありがとうございます!あと12日ですが、引き続きご支援宜しくお願い致します!! カンボジアは実は、世界の中でも最も森林伐採が深刻な国の一つ。NASAの衛星データによれば、過去14年間の間にカンボジアでは、年間14.4%ほどの急速なペースで伐採が進み、およそ東京都の3分の2の面積にも及ぶ森林が失われました。伐採の要因は、企業による大規模プランテーションの開発や木材の輸出、そして多くの違法伐採も含まれます。 そんなカンボジアにおいて、木を一本も伐採することなく、全ての原材料を廃材からリサイクルし、デザイン性の高い木製家具をつくるサステナブルな家具メーカーが、「Alchemy Design Co.(アルケミーデザイン)」です。 (http://www.alchemydesignco.com/) アルケミーデザインを立ち上げたのは、バンクーバー出身のジョナサン氏。もともとはNGOの代表としてカンボジアに来ましたが、NGOを退職したのち、たまたま友人から家具作りを手伝ってくれと言われ、彼の弟のために木製のテーブルを1つ作ったそう。その後、そのテーブルを見た人たちが「そのテーブルいいね。どこで買ったの?」って感じでまた一つ、また一つ、と注文が入り、途中から「これはいける!」と思って、2015年1月に工房をオープンしたそうです。(はじめは全然それをビジネスにするつもりはなかったらしい・・・) そんなアルケミーデザインをカンボジアにて立ち上げたジョナサン氏に、インタビューをしてみました! はじめは全然それをビジネスにするつもりはなかったんだ ーー今日はお忙しい中、ありがとうございます。ジョナサンはどれくらいカンボジアに住んでいるんですか?ジョナサン 4年間カンボジアだね。2013年から。カンボジアの前はインドに住んでたよ。 ーーインドですか!ジョナサン そう。僕自身はカンボジアの前はインドにいたり、ルワンダにいたり、ずっと開発系NGOで働いていたんだよね。そこである時、友人と一緒にNGOを立ち上げようとして、ヘッドオフィスをカンボジアに設立したんだ。僕ら2人ともカナダ人で、欧米ベースのNGOじゃなくて、現地に根ざしたNGOを作りたかったんだよね。俺としては、ずっとNGOで働くつもりはなくて、ある程度体制が確立してから後任に引き渡したけど、今では国際的なNGOになってるよ。東南アジアだけでなく、インド、パキスタン、中東やアフリカも。 ーーそういう生活から、どうしてカンボジアで家具会社を始めるに至ったんですか?ジョナサン ははは。いい質問だ。NGOで数年働いたのち、それを辞めようって思ったんだよね。ただ、NGOを辞めるときには全く次の計画はなくて、カナダに戻るか、もしくはNGO向けのコンサルタントとして働くか、とか色々考えていたんだよ。そんなときに、友人のジョーってやつから「お前今、働いてないんだろ?俺、今作りたいものあるから、手伝ってよ」て言われてね。俺は「もちろん」と答えた。そこではただ、木材を取りに行く作業だけだったんだけど、彼はビールを奢ってくれてね。で、そのあとも、彼が「来週から毎日来れる?手伝ってくれよ」と言われて。俺は「もちろん」ってね。で、そこで俺たちはテーブルをジョーの弟のために作ってね。そのテーブルを見た人たちが「そのテーブルいいね。どこで買ったの?」って感じでまた一つ、また一つ、って注文が入ってね。はじめは全然それをビジネスにするつもりはなかったんだけど、途中から「これはいける!」と思って、2015年1月に工房をオープンしたんだ。 ーーなるほど。それが始まりだったんですね。ジョナサン そう。それから二人スタッフを雇った。で、ジョーはアメリカに帰っちゃった。僕と二人のカンボジア人だけが工房に残されてね。それから、2〜3の大きな注文が入って。一つは俺の住んでるアパートだったけど、そこから本格的に家具を作って納入し始めたね。 ーーアルケミーデザインは決して良く計画されていたわけではなく、ある意味、偶然に生まれた事業ってことですね。ジョナサン その通り。全然計画してなかったね。シードマネー(立ち上げ資金)すらなかった。一番初めは、2つのオーダーを受けて、そこからロシアンマーケットで道具を買って、二つの家具を作って、それを売った。めっちゃ大変だったね。今、僕たちは、外部の資本を入れようと検討しているんだ。もっともっと行けるところまで行きたいし、そのためには生産体制も整えなきゃいけないし、新しい機械を導入してもっと生産効率を上げたりね。もうすぐ大きな工房に引っ越しするから、もっともっと資金が必要なんだ。 ビジネスを通して、NGOで働いてた時と同じインパクトをもたらしたかった ーーカンボジアで木製家具を作るにあたって、木材の調達って難しいんじゃないですか?ジョナサン 簡単だよ、僕らはね。なぜなら、誰も古い木材を使おうとしないから。ただ、輸出だけはトリッキーなんだ。輸出の商品カテゴリーには、新しい木材も古い木材もないんだ。ひとくくりに「木材」だからね。ただ、問題になるのは、原材料としての輸出で、原材料として木材輸出は無理なんだけど、家具として加工すれば問題ない。 ーーちなみに今はどうやって古い木材を調達しているんですか?ジョナサン いくつか方法はあるかな。田舎に住んでいる人が、もう家を取り壊すから買ってくれないか?って連絡してくるときもある。多くの人は伝統的な木造の家を持っているけど、彼らが家をレンガとかコンクリートの家に建て替える時に、僕らがその木材を買い取るんだ。 ーーそういう人たちとは直接連絡があるんですか?ジョナサン 僕はもともとNGOとして働いていて、そういうカンボジアの地方での繋がりがあったんだ。僕がNGOを去る時に、彼らにもし誰か家を取り壊したい人がいれば教えてくれって伝えてた。今はほとんどの場合、プノンペンから1時間くらいで行ける範囲のところから買い取っているかな。もしくは、そういう古い木を再利用した木材を専門に売っている業者もあって、彼らから購入するときもある。古い木を再利用するというのは、もちろん環境負荷をかけないという効果もあるし、加工の手間を考えてもとても効率がいいんだ。というのも、カンボジアは湿度が高いし、木材の水分含有量も多いから、新しく切った木材はよく乾燥させないと家具として作った後に木が割れることがよくあるんだ。これは、家具を輸出する時にかなり気をつけなきゃいけなくて、例えばカンボジアで切った木を使ってテーブルを作って、それをバンクーバーに送ったとしたら、1週間後にバンクーバーに着いて開梱したらテーブルは壊れちゃっている、みたいなことが起こるんだよね。だから古い木材を再利用するのは、ただ環境に良くてサステナブルなだけじゃなくて、そういう後々に起こりうる問題を考えても、かなりメリットが大きいんだ。個性も出るし、ストーリーも生まれるし、見た目も美しいよね。 ーーとても面白いですね。これがただの社会的な取り組みということではなく、ビジネスとしてもとてもうまくいっているのは素晴らしいことだと思います。ジョナサン 僕はもともとNGOで働いていたから、このビジネスをスタートした時は家具職人でもないしデザイナーでもなかった。ただ、ビジネスを通して、NGOで働いてた時と同じインパクトをもたらしたかったんだ。コミュニティを作って、安全な働き場を作って、地元の人がスキル習得できる機会を作って、彼らが収入や仕事が確保されるようにしたかったんだ。僕のパートナーはアメリカに住んでいて、彼はエネルギー省で働いているんだけど、彼もエネルギーとサステナビリティについていつも考えているようなやつなんだ。だから例えば僕らが今取り組んでいるのは、テーブルのワックス塗りには、毒性の強い化学物質が入ったワックスは使わずに、シェムリアップ産の原料を使ったビーズワックスを使っているんだ。 どんなデザインが北米で人気なのかっていうのは僕らはキャッチアップできていると思う ーー素晴らしい取り組みですね!ちなみに今、何人くらいの人が働いているんですか?ジョナサン 今は28人くらい。僕以外はみんなカンボジア人で、パートナーはアメリカに住んでいる。デザインの仕事はスケッチアップから図面作成まで全てアメリカにいる彼にやってもらっているんだ。もう一人アメリカ人がいて、彼はオペレーションマネジャー。僕は、それ以外の仕事すべて担当って感じだね。 ーーだからアルケミーデザインの家具はどれも素敵なデザインなんですね。ジョナサン そうだね。デザイナーがアメリカにいるから、どんなデザインが北米で人気なのかっていうのは僕らはキャッチアップできていると思うね。そのデザインを元に、カンボジアで製作をしてるんだ。ただやっぱり、カンボジア側とアメリカ側で、意見が食い違うことはよくあるね。カンボジアはまだどちらかというと、ブラウンコーヒーみたいなデザインが主流だと思うんだけど、北米だとああいうデザインは少なくなってきていて、どちらかというとモダンというか北欧的なデザインが増えてるね。スウェーデンとかデンマークとか、もっとミニマリスト的なデザインだね。例えば、このテーブルを見ても、大きな鉄のフレームがあって、でかいパイプが付いていて、とても工業的で強い印象を与える。一方、北欧的デザインはもっと軽い部材で色も淡い感じ。軽いフレームや、淡い色のモザイクタイルとか。ここが大きな違いかな。 ーーなるほどです。だからアルケミーデザインの家具と、他の家具会社のデザインは大きく異なるんですね。 ジョナサン そうそう。他の会社はまだもっと東南アジア的デザインで、もっと重い素材だったりでかい木材を丸々使ったりね。だから、僕らの作ったデザインがたまにお客さんが求めるデザインと食い違うことはある(笑) ーープノンペンには飲食店でもアルケミーデザインの家具を取り入れているところは多くありますよね。タイガーズアイとか、ファームトゥテーブルとか、あとはロングアフターダークとか。ジョナサン そうそう。エルボールームもね。エルボールームは行ったことある?エルボールームはね、今までの僕らのデザインとはかなり異なったテイストで作ったんだ。なんと言えばいいかな・・・。不協和的な魅力というかなんというか・・・。紫色とか、かなり明るい色を積極的に使って、我ながらめっちゃカッコいいよ。今度見に行ってよ!お酒も美味しいしね。 ーーいいですね。今度いっしょに飲みに行きましょう(笑)ジョナサン 酔っ払う前に行ったほうがいいね。それか完全に酔っ払いきったあとだね(笑)あとは最近、ブラウンコーヒーにも納入したね。全部の家具じゃなくて、一部のテーブルとか椅子とかを新しい店舗に納入したんだ。トゥールコック店、レインツリー店、あとはシェムリアップ店に使ってもらってるよ。 みんなただの家具よりも、よりストーリー性のあるものにお金を使いたがっている ーーそういえば、以前はアルケミーデザインの商品を空港で見かけたけど、今も空港で売っているんですか?ジョナサン 実は、今はもう空港で売っていないんだよね。前はトンレのショップに商品を並べてもらっていたけど、トンレがアメリカのサンフランシスコにお店を移すことになったんだ。そんなわけで、もう空港では売っていないんだよ。ちなみに、小さな商品はアメリカに送って、トンレのサンフランシスコのショップで売ってもらっているよ。まあ、お土産として売るのも良かったけど、僕らのほとんどの商品は重いから、観光で来た人がお土産として買うにはちょっと大変だよね。そういえばこないだ、キックスターターでクラウドファンディングが成功して、北米への輸出がうまくいったんだよ。今も数パレットずつだけど継続的に輸出してるよ。来週はオーストラリアにも送る予定だ。10月にも送る予定があるね。 ーーそれはすごいですね。将来はぜひ日本にも輸出してほしいです!ジョナサン そうだね!すでに日本人のお客さんもいるしね。プノンペンのアパートを買った人で、そこの家具として買ってもらったんだ。 ーーそうなんですか!日本人のお客さんもすでにいるんですね。日本人はアルケミーのデザインがとても気にいると思いますし、アルケミーの家具はただの家具じゃなくて、なんというか、ストーリーがある家具ですよね。日本人はきっとただの家具よりも、そういうストーリーのあるモノを求めていると思います。 ジョナサン 確かにそうだね。それは欧米人にも言えることで、みんなただの家具よりも、よりストーリー性のあるものにお金を使いたがっていると思う。 ーーところで、アルケミーデザインにとってのメインのお客さんって、誰ですか?ジョナサン 金額で言えば、企業だね。レストラン、ホテル、カフェ、バーとか。人数で言えば、個人のお客さんだね。僕らの商品カタログから選んでオーダーする人もいるし、オーダーメイドの家具を注文するお客さんもいるね。僕らとしては、オーダーメイドのものを作るのが好きだね。オーダーメイドは時間がかかるけど、やっぱりお客さんとダイレクトに繋がれること、またブランドを作っていく上でも重要なことだからね。 ーーなるほどです。将来的な輸出の話も、とても楽しみです。今後とも応援しています。今日はありがとうございました。 以上。 今回のクラウドファンディングでは、アルケミーデザインの作ったキャンドルスタンドや、木製スマホスピーカーなどもリターンとしてありますので、この機会にぜひ!!! ご支援宜しくお願い致します!! もっと見る
《30%達成》ただの胡椒(コショウ)じゃない!めちゃうまカンボジア産胡椒を日本へ!
2018/05/12 11:13こんにちは!もたろーこと、永田悠馬です。昨日、目標金額の30%を達成しました!ご支援頂いた皆様、ありがとうございます! さて、今回のクラウドファンディングプロジェクト『カンボジアの「貧困・汚い・危険」イメージを覆す、今までにない観光本を作りたい!』は、そのタイトルの通り、僕が今までにないカンボジアの観光ブックを作るのが最終目的なのですが、実は「カンボジアのエッジが立ったプロダクトを、日本に届ける!」という裏テーマがあります。 中でも、カンボジア産の胡椒(コショウ)は、まだ日本でも知る人が少ない、カンボジア産のハイクオリティな商品の一つです。 実は、カンボジア南部のカンポット州産のその名も「カンポットペッパー」は、ゴルゴンゾーラ産のゴルゴンゾーラチーズや、ボルドー産のボルドーワイン等と同じように、EUの原産地名称保護制度のうち、PGIと呼ばれる地理的表示保護の認定を受けています。 つまり、カンポットで栽培されたコショウというだけではなく、その他もろもろのめちゃくちゃ厳しい基準をクリアして育てられたコショウのみが「カンポットペッパー」と名乗れるのです。ちなみに、世界中で「コショウ」でPGI認定されているのはなんと2箇所のみで、実はカンボジアはその1つなのです。 その独特でフルーティーな風味は、ヨーロッパからわざわざ著名なシェフが買い付けに来るほど。それは、普段の食卓で使うようなただのコショウとは全く風味が異なります! ぜひ、この機会にカンボジアの素晴らしい胡椒を味わってみてください!引き続き、ご支援よろしくお願い致します!5/30迄です! もっと見る













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