みなさまこんにちは。
あしたの箱の松平です。
風邪が流行ってるみたいですがみなさまお元気にされているでしょうか。
わたしは先々週くらいから喉の風邪にかかって、2週間くらいずっと変な声で過ごしていました。それで気がついたんですが、声が変わるとちょっと人格が変わるなということです。
みなさんはそんな経験ないですか?
酒焼けしてるような声でいると、なんでもずけずけとものが言えちゃうわけです。
この2週間、あんまり細かいことを気にしない大らかなおばちゃんって感じで過ごしました。みんなにはそっちの声の方がいいよなんて言われて、ちょっと複雑な気持ちにもなりました。
でも、ということはつまり、声のバイブレーションがその人のマインドに影響を与えているということでしょうか。だとしたらマインドが変化すると声が変わるかもしれないですよね。わたしも大らかなおばちゃんマインドになることができたら、もしかしたらあの声に戻れるのかも。
どうでもいい話でスタートしてしまいましたが、大切な活動報告です。
当初予定していた物件を解約することになってから、ちょっと途方に暮れていた私でしたが、実はすぐに次の展開が始まることとなりました。
嘘みたいなスピードでいろんなことが進んでいき、とにかく振り落とされないように一生懸命ついていくというような状況です。
この思いもよらなかった展開のことを今回は書こうと思います。
みなさまにこの報告ができるのが、ほんとうにとても嬉しいです。
解約の手続きを済ました帰り道、お店を作る場所が本当になくなってしまって、一体これからどうなるんだろうなぁとぼんやり考えていました。6年目にやっと出会えた物件だったので、次の物件がすぐに見つかるとはとても思えませんでしたし、狭い町だからだいたいどんな物件があるのかもうわかっちゃっているというのもある。
わたしはというと、去年の7月からずっと張り詰めていた緊張の糸がぷちんと切れちゃったような感じで、落ち込むとかはないんだけど、なんだかポカンとしてしまっていました。その時、なぜか急にあるお店のことを思い出したのでした。
それは、わたしがいつも潜りにいく海のすぐ前にある川口水産という土産物屋さんでした。海に向かって立派な磯料理屋さんや宿が立ち並ぶ一角の一番奥のちょっと離れた場所にそのお店は立っていました。
横に長いその建物は左半分は干物やお土産が並んでいるお店で、開け放たれたガラス戸の前に、いつも帽子を被った赤ら顔のおじさんがうちわを持って座っている。
前を車や人が通るたびに、うちわを振って「おーい」と声をかける。
客引きなのか、挨拶なのか。
建物の右半分はいつも人の気配がない。ガラス戸の中には木のカウンターが見え、そこにA4の紙に手書きで「サワー」とだけ書かれている。その佇まいがなんとも可愛らしくて、広さもなんだかちょうどよい感じ。そして何より目の前は大好きな琴ヶ浜ということで、わたしはその前を通るたんびに、
「あー。ここでカレー屋ができたなら、わたしはほんまに幸せやろなぁ」
とつぶやいていたのでした。
でもその物件、実は3年前に一度、親戚の方に空いているかどうか聞いていただいたんですが、まだ定食屋を時々営業しているということで、借りることはできませんでした。
でもなんだか急に頭に浮かんだので、ダメ元で聞いてみようと思ったのです。
すぐに、親戚である友人に聞いてみて欲しいと連絡したら、次の日の朝に電話がかかってきて、「今からすぐ見に来れる?」ということで、わたしはパッと飛び出していきました。通い慣れた琴ヶ浜への道。車を走らせながらなんだか胸がドキドキしました。
お店につくと、お土産物屋さんから息子さんのHさんとお母さんが出てきて、お店の中を見せてくださいました。そうしたらHさんが唐突に、
「どうぞ使ってください。」
と言ったのでした。
わたしはびっくりしてまたポカンとしてしまいました。
ほんとにここお借りできるの?
糸が切れちゃってるので、なんだか全然感情がついてこない。
カウンターの中に入ってみたら厨房機器が色々並んでいて、
ぱっと顔を上げたら、目の前一面に大好きな琴ヶ浜の海が広がっていました。
その途端に涙がボロボロ出てきて、わたしは「ありがとうございます。」とHさんに言うのがやっとでした。
Hさんは、クラウドファンディングをずっと見てましたよと話してくれました。
そんなわけで、わたしは解約した翌日に、なんとずっと長い間思いを寄せていた物件をお借りすることができたのです。そんなことあるかな。ほんとに今でもまだ信じられないくらいです。
応援してくださっている皆さまから、焦らないで大丈夫!応援してるよ!自分らしいお店をゆっくり探してねってたくさんのメッセージをいただきました。メッセージは送らなくても、たくさんの方が応援して下さっていると感じていました。とても心強かったし、そのおかげでそんなに不安を感じることはありませんでした。この場をお借りして、改めてみなさまに感謝申し上げます。
とにかくみなさん、安心してください‼︎お店ありました‼︎
これまでのことを振り返ってみて改めて思ったのは、目の前で起こる全てのことは、次のステップのための準備として起こるんだろうなということです。だからそれが良いことだろうが悪いことだろうが、ジャッジなどはしないで、その出来事を真正面から受け取ってみるのが大切なんじゃないかと思います。小学校の時の、ドッジボールがめちゃくちゃうまい男子がものすごい勢いで投げてきたボールを両腕でがっつりキャッチするみたいなイメージです笑。痛そうだしよけたくなっちゃうんだけど、とにかく真っ正面で受け取ってみる。そうすると、必ず次のステップが立ち上がってくるはずです。ジャッジしないって難しいですけど。あれこれくだらない妄想を働かせてしまうのが人間だと思いますが、ちゃんと受け止めたら次にいける!と思えば、向き合う勇気が湧いてくるような気がします。
もし今そんな状況にある方がいらっしゃったら、ぜひ試してみてください。
でもそんなことを考えていたら、ずっと頭の中から消えないあのおみくじの言葉、「影がかがみか、かがみが影か」という言葉の意味が少し見えてきたような気がします。
良いことも悪いこともどちらも同じであるということ。影のように見えてもそれは次に起こる出来事が反射しているだけなのかもしれません。
というわけで、これからいいスピード感でお店を作っていきたいなと思っています。
大体のスケジュールしかまだわかりませんが、
4月はレイアウトやスケジュールなど細部を詰めていく。
5月は塗装やら補修、必要備品を揃えるなど、とにかく体を動かしてお店を形にしていく。
6月はフロアの塗装とカウンター作りと厨房設置。
できれば6月中にプレオープンのお祝いくらいできたらいいなぁと思っています。
報告もちょくちょくあげていくので、楽しみにしていてくださいね!
みなさま、このような状況をあたたかく見守ってくださってほんとうにありがとうございました。
ご心配をおかけしましたが、なんとかやれそうです。
あしたの箱の海辺のキッチン。きっとみなさんに喜んでいただける場所になるんじゃないかな。
なんだかわくわくしてきました。
次回に続く!