海上交通が盛んであった時代、外に向かって開かれ、人や物や金、情報が集まる、まさに最先端であった地が、近代化による陸上交通の発達とともに、さいはての地となり人口の減少が進んできました。

　２０２３年５月の震災を経て、私自身、改めて、珠洲市の本質とは何かを考えさせられました。珠洲市の土地、地域としての本質、珠洲市に生きる人としての本質。半島の先端であるが故の、美しい景観と豊かな自然、伝統、文化であり、厳しい環境であるが故の、やさしく、たくましい人ではないかと思います。本質は宝とも言えます。珠洲市の本質、宝を見失うことなく、さらに活かしていくことが、珠洲市の未来を「ひらく」ことにつながると思います

　こうした中、素晴らしい景観と環境に恵まれた「真浦」を限界集落から現代集落にしようという試みは、まさに発想の大転換であり、珠洲市のみならず、日本の未来の可能性を「ひらく」一大プロジェクトであると思います。

　是非、多くの方々のご支援を賜りますよう、私からも心よりお願い申し上げます。