
宮好では、梅酒の原材料となる梅「露茜」を草生栽培でで育てています。
草生栽培は主に果樹栽培で取り入れられている手法で、果樹園の木陰に生える草、林の中に生える雑草を除草せず、それらの根を利用して農地の土壌を管理する方法です。生えたままの雑草には、土壌流出を防いだり有機物を補給したりする役割があります。
宮好での草生栽培は、雑草の根で畑を耕し、梅の水や栄養の吸収を良くして、おいしい果実を作るのを目的としています。

その他に、イネ科の雑草は、光合成によってつくられた糖類を地下の細根に送り、その細根から有機炭素が土に供給されます。土壌中の有機炭素は微生物に分解されにくく、炭素が土壌中に溜まるのですが、この「土壌炭素貯蓄」の機能が世界的に注目されています。
日本では、農地土壌が二酸化炭素(温室効果ガスの原因)排出源のひとつなのですが、草生栽培によって土壌炭素貯蓄をはかることができれば、二酸化炭素排出量を減らすことができると期待されています。
実際に世界でも「フォーバーミル・イニシアチブ」、世界中の土壌炭素を毎年4%(フォーバーミル)ずつ増やそう、という取り組みが始まっています。

ただ、雑草が伸び放題だと、肝心の梅への悪影響も出てくるため定期的に草刈りをして雑草を短く刈り揃え、作業性の向上や害虫が増えることを防いでいます。

きれいになりました。



