今日は高校の卒業式
卒業おめでとう!
と同時に
先生ありがとう!
が溢れる日。
私が最後に卒業生を出したのは、この写真のクラス。
卒業式が終わり、HRが終わると、部活や色々一緒に乗り越えた生徒たちが先生を訪ねて「ありがとう」を伝えてくれます。
本当に嬉しくて、ありがとうのためにやっているわけではないけど、幸せな気持ちが溢れます。
先生やっててよかった〜!!!
と本気で思える瞬間で、全てが報われる瞬間です。
卒業式当日の最後のHRでの生徒のやりとりはプロジェクトページにも載せているのですが、実はもう一つのエピソードがあります。
最後のHRで、担任として何を話そうかなと思った時、私は生徒ではなく保護者の方に向けて話をしました。
その時話した内容を記憶を辿って書いてみますね。
ーーー
みんな、卒業本当におめでとう!
私からは保護者の方にお話をさせてください。
みんなも一緒に聞いてほしいから、聞いててね。
保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。
私はお子さんが1年生の時に1ヶ月ほど現代文の授業を持たせていただき、産休育休に入り、今年1歳の子の母となりここに戻ってきました。
大きなお腹を抱えながらの生活。
決して痛くないとは言えない出産。
出産で何かあった時は私よりも子どもの命を優先させてくださいと主人にお願いしたのを思い出します。
命懸け
まさに子どもを授かり母となって知った、命をかけてでも守りたいと思う感覚が分かりました。
復帰してからは、
トイレに1人で何も考えず入れる幸せ
食事を自分のペースで食べられる幸せ
を感じつつも、
毎日のように頭を下げながら、子どものお迎えのために早く帰り、
熱が出たら呼び出され、
家に帰ると散らかった部屋でイライラする自分への嫌悪感、
夜泣きで何度も起こされる日々
それでも朝はやってくる
子育てって並大抵じゃない世界でした。
今こうやって目の前に17歳の子どもたちがいる。
そこまで育ててきた先輩お母さんたちを本当に尊敬します!
ここまで育ててきてくれて、ありがとうございます。
ーーー
この話をしていると、子どもたちは驚くほど静かで、お母さんの様子を一生懸命思い返している様子でした。
そして、お母さんたちの啜り泣く声が教室中に広がりました。
心がとっても温かくなり、ありがとうって伝えられてよかったと私は心の底から思いました。
その後に、先生ありがとうの生徒たちの演出が。
もう私も号泣!笑
その全てが終わって、ある保護者の方が私の元を訪ねてくださいました。
「先生、本当にありがとうございました。
私、初めて担任の先生の話で泣いてしまいました。
全国大会に連れて行ってもらえたのも、先生のおかげです。
本当にありがとうございました。」
驚きました!
このありがとうは私の子育ての話で、未来の私に言ってあげたい言葉。
でも、今17歳の子どもを育ててきた保護者の方にも響いてくれた。
ありがとうは飛躍するんだ!
1人のありがとうが、ストーリーを伴って語られる時、そのありがとうは当事者のものだけでなく共感を呼ぶんです。
このプロジェクトはそんな共感のドラマを一緒にプロデュースしませんか?というお誘いです。
あと20日。
頑張る先生にエールを届けるため、最後まで心一つに走りたい!