こんにちは。エファジャパンの鎌倉幸子です。台風10号が日本列島の上に覆いかぶさり、長時間の大雨となっています。勢力が落ちているとはいえ油断ならない状態ですね。また来週か厳しい残暑が戻る予定とか。水分補給を含め、どうぞお気をつけてお過ごしください。
そんな中でお願いばかりで恐縮です。
紛争や災害が絶えるばかりか、全世界へと広がっています。そのような中で「なぜいまさら図書館なのか、本なのか」と思われるかもしれません。
そのような状況の中エファジャパンは障害があってもなくても通える図書室をつくるためにクラウドファンディングに挑戦しています。
▽クラウドファンディングのサイトはこちらから
https://camp-fire.jp/projects/715080/view#menu
少し私の体験をお話しさせてください。
私は1998年~2007年までの約9年間、内戦が終結直後のカンボジアに駐在し、小学校に図書室をつくる活動を行ってきました。図書室をつくるためには本がいる。でも恐怖政治を断行したポル・ポト政権下では9割の作家が飢えや処刑により命を落としたといわれています。図書室に置く「本」をつくる人がいなかったのです。なんとか、内戦を生き延びた作家を探し出して、カンボジアに昔から伝えられていた民話や説話をもとに絵本や紙芝居をつくりました。
作家の方は自分の創作活動の再開以上に、内戦で根こそぎ消滅しかけていた国の文化である民話や説話の復興はアイデンティティの復興であり、自分の代で途切れさせてはいけないという使命感を帯びていました。
またカンボジアでは難民キャンプで10年近く生活していたスタッフ、また駐在していた日本人スタッフから当時の様子を聞きました。自由のない難民キャンプで暮らしているのは、目の前で悲惨な状況を目のあたりにしてきた人たちです。その中である難民の女の子が言ったそうです「お菓子は食べたらなくなるけど、絵本は何度でも読めるから好き」と。
2007年に日本に戻りました。それから4年たち、2011年3月11日に東日本大震災が起こります。約3週間後の4月3日に、宮城県気仙沼市に入りました。気仙沼市の図書館は月末に再開したと聞いて訪問させていただきました。そこでご対応いただいた気仙沼市図書館の司書の方と、まだ電気のない図書館で、石油ストーブにのせたやかんでたいたお湯で入れていただいたお茶を飲みながらお話をさせていただきました。
震災当日に様子、寒い中家族で分け合って食べたパン、そして数日後にやっと炊き出しのごはんを食べられたこと。「温かいご飯を口に入れたとき、あー助かったと思えた」そんな話をいただきました。
するとふとその図書館員の方がおっしゃったひとことがあります。「炊き出しのごはんは本当にありがたかった、でも
こんな時だからこそ、いま、出会う本が、子どもたちの一生の支えになると信じています。
こんな時だからこそ、その本の1ページに、1行に心を揺さぶられたら、思いっきり笑えたり思いっきり涙を流せたら、主人公の言葉に一歩前に出ようと思えたらー
その本はその子どもたちがこれから生きていくうえでお守りのような一冊になるーというお話でした。
そのとき私の中で、時を超えて、場所を超えて、気仙沼で聞いた言葉と難民キャンプの女の子との言葉が重なりました。
カンボジアで9年、そして東日本大震災の後は5年図書館活動を行っていましたが、気になっていることがありした。それは、図書館に来られない人たちをどこまで気にかけていたのだろうということ。さまざまな事情で本を読めない人たちのことを真剣に考えていたかということです。
カンボジアで本を出版し、おはなし会をしていた時に、木の陰に隠れ、輪の中に入れなかった、障害がある子どもたちがいたのではないか。
東北の移動図書館で大活字本の貸出はしていたけれど、それだけでよかったのか。
また人はいつ突然体が不自由になるかわかりません。私自身、2022年12月に骨折した左手は完全な機能回復をしていないので、ものを持つのに苦労します、また7月に目の手術をしたため見え方が変わりました。
大変な状況だからこそ、生きるための情報が必要なのに、障害があるとそれが享受されないことを身をもって感じています。
エファは、紙の書籍はもちろん、アクセシブルなデジタル図書の開発を行う予定です。そしてどのような状態にあろうとも安心、安全に集い、学び、遊べる環境を整備します。そして場所があっても、ものがあってもそれが活きるかどうかは人次第。図書館員や教員に障害者と人権など学んでいただく機会を提供します。現在進行形でのモデル事業対象先の子どもはおよそ160人。直接声をあげることが難しい子どもたちです。
テストケースで3年間事業を行ってきました。
カンボジアの子どもが言いました。「いままで障害があるお前は村のお荷物だといわれてきました。でもエファが行っている放課後教室に通うようになり成績が上がるとクラスメイトが私をからかうことがなくなりました。私は先生になって、私と同じ境遇の子を支えるという夢を持ちました」
視覚障害があるラオスの子どもが言いました。「僕も、夢を持ったいいの?」
終了直後のお願いで大変恐縮です。本の力を知る皆さんと、一緒に達成させたい。どうぞお力を貸してください。
またご支援をいただいてばっかりではいけません!クラウドファンディングのリターンもありますが、私が皆さんのお仕事などでお手伝いできることがあればお知らせください。全力で応援いたします。いま、クラウドファンディングをやっているよ、というお願いでもOKです。支援します!
「障害があってもなくても!「誰でも受けとめてくれる」学び、遊べる図書室をつくりたい」
□8月31日(土)23:59まで
□目標金額:300万円
https://camp-fire.jp/projects/715080/view
現在、達成率49%(あと152万円)です。
<寄付支援のお願い>
①3,000円支援いただけると助かります!
②1万円支援いただけるともっと助かります!
③3万円、5万円追加支援いただけると最高に助かります!
④10万円、20万円支援いただけると号泣です!
⑤50万、100万円支援いただけると、速攻お礼に直接うかがいます。
どうぞよろしくお願いいたします。