
能登半島の仮設住宅で開いたブックカフェ。そこで、ある男性が旅の本を手に取り、こうつぶやきました。
「今はまだ旅なんてできないけれど、仮設を出られたら、どこかに行ってみたいね」
次の災害が来るかもしれない、生活がどうなるかわからない——そんな不安の中で「これから先」を思い描くのはとても難しいのです。だからこそ、旅の本を手にした瞬間に見せてくれた表情は、とても印象的でした。
旅先の風景写真を眺めながら「ここに行ってみたい」と話す姿は、ほんのひととき、日常を取り戻したように見えました。
本は現実から逃避させるものではなく、未来を描くための「窓」になるのだと感じました。
ブックカフェでは、そんな小さな未来の芽があちこちで芽吹いています。
編み物の本を見て「またやってみたい」と語る方、園芸の本を手にして「春になったら花を育てたい」と笑顔を見せる方。
人は未来を思い描くことで、困難を乗り越える力を得ていくのだと思います。
クラウドファンディング終了まで残り【あと4日】。
未来への希望を支える活動に、どうか最後のご支援をお願いいたします。




