
みなさん、おはようございます!
4日間にわたってお届けしてきた「森林放し飼い養鶏」のお話も、
今日がいよいよ最終回です。
いつも支えてくださり、本当に、本当にありがとうございます。
森の木を育てるには、とても時間がかかります。
5年、10年、20年……。
明日すぐに結果が出るような魔法は、この大自然の中にはありません。
岩手から遥々来てくれた、あの小さな桑の木も。
この山に息づくコナラやミズナラ、センダン、ヤマモモ、そして栗や楠などの木々も。
これから長い長い時間をかけて、少しずつこの地の土に深く根を張り、
いつか、夏の強い日差しをやさしく遮る立派な木陰を作ってくれるでしょう。
初夏にはヤマモモや桑の実がぽとぽとと落ちて、
秋にはたくさんのどんぐりや栗が転がり、
娘たち(鶏さんたち)が大喜びでついばむ、特別なおやつになってくれるはずです。
生命が巡り、豊かに生い茂った木々の下で、
娘たちが今よりもっと元気に、自由に走り回る未来の景色。
その光景をいつも心に描きながら、
決して焦らず、大自然のゆったりとしたペースに寄り添って歩んでいきます。

さて、いよいよ新たな産声を上げたこの「森の楽園」。
ここから、とうちゃん(私)が具体的にどのような歩みを進めていくのか。
大きく分けて、3つの大切な生業(なりわい)が始まります。
① 森と娘たちの「調和を紡ぐ」観察の日々
初めて「森の楽園」へ飛び出した娘たちが、
どの下草を好んでついばみ、どのような躍動感で大地を蹴るのか。
その一挙手一投足を、慈しむようにじっくりと観察します。
岩手からやってきた桑の木や、私が植樹したばかりのうら若い苗木たちが、
彼女たちのパワフルな「チキントラクター」の威力に圧倒されてしまわないよう(笑)
時に石で囲って守ったり、放牧の時間を微細に調整したり。
森の息吹と、鶏さんたちの本能。
その双方が最も心地よく共鳴する「絶妙な塩梅」を探り当て、環境を整えていく。
これもまた、この森で描く「真のアグロフォレストリー」への大切な一歩です。

② 森の恵みの結晶「しゅりたま」を全国の食卓へ
森のふかふかな腐葉土を踏みしめ、さんさんと降り注ぐ陽光を浴びながら、
一切のストレスから解放されて過ごす娘たち。
そんな彼女たちが産み落とす卵「しゅりたま」は、
まさに森の生命力が丸ごと凝縮された結晶です。
現在、クラウドファンディングで熱いご支援をお寄せいただいたみなさんへ、
返礼品の発送を心を込めて行っています(長い方は12月末まで続きます!)。
また、ネットショップの安心堂さんや、自然食品のお店 F&Fさんの一部
(広尾・麻布十番・仙川・祐天寺・成城・阿佐ヶ谷・梅が丘・柏など)の
店頭にも少しずつ並び始めていますが……
ここで、少しだけ正直なお話をさせてください。
ただお店の棚に並べていただくだけでは、決して売れる訳ではありません。
どんなに環境にこだわり、鶏さんたちの幸せを願って作っても、
その「背景にある物語」がみなさんに伝わらなければ、手に取っていただけない。
それが、厳しい現実です。
だからこそ、私は発信を止めません。
東京から最も遠いと言われる、この三原村から。
美辞麗句で飾るのではなく、泥にまみれて山を拓き、
娘たちと本気でぶつかり合う「ありのままの農園の日常」を、
日々みなさんにお届けしなくてはならないと思っています。
農園の存在を知ってもらい、共感していただき、
一人でも多くの方に「しゅりの森のファン」になっていただくこと。
それが、この農園を持続可能なものにしていくための最大の挑戦です。
以前、みなさんのお知恵を拝借し、
満場一致で決定した「単色(1色)の洗練されたラベル」。
あれを見るたびに、「みなさんと一緒に作った農園なんだ」と胸が熱くなります。
あのラベルに、誇りである品質証明書をそっと忍ばせて。
最高のたまごを、真心と共にお届けしていきます。

③ 終わりのない「開拓」と、いつでも帰れる「居場所」づくり
1,500㎡の遊び場は無事に完成を見ましたが、
しゅりの森自然農園の開拓に「完成」の二文字はありません。
先人が山の神さまと共に育んで下さった生命の水を運ぶ、
2kmの黒パイプの緻密なメンテナンスと水源の管理。
これから訪れる厳しい冷え込みを見据えた越冬の準備。
これからも「つるはし」を相棒にした、泥臭くも愛おしい日々が続きます。

そして、私には絶対に叶えたい「未来への約束」があります。
それは、この旧芳井小学校の校舎跡に「ゲストハウス」を作ること。
クラウドファンディングの「農場体験コース」でご支援いただきながら、
まだお越しになられていない方が、たくさんいらっしゃいます。
応援してくださるみなさんが、いつでもふらりと立ち寄り、
娘たちと触れ合い、深呼吸できる温かい憩いの場を作りたいのです。
(開拓小屋も、お遍路さんがほっと一息つける「遍路小屋」として育てていきます!)

さらにその先に見据えているのは、お世話になった地域への恩返しです。
限界集落と呼ばれる、この三原村芳井集落。
私がゼロから立ち上がり、今日までやってこられたのは、
他でもない地域のみなさんの温かい支えがあったからこそです。
だからこそ、この農園をしっかりと軌道に乗せ、
新たな雇用を創出し、活気を生み出すことで、村へ恩返しをしていきたい。
そして……いつの日か、この廃校跡に。
再び子供たちのにぎやかな笑い声が響き渡る光景を取り戻すこと。
生命を育むこの農園で、子供たちが娘たちと駆け回り、大自然の巡りを肌で学ぶ。
長く静まり返っていた学び舎が、再び未来を紡ぐ場所として息を吹き返す。
それが、この地で生業を営む私の、最大の夢であり使命です。

たまごをお届けし、娘たちの生命と向き合い、並行して山を拓き、
地域と繋がり、みなさんをお迎えする準備をする。
やるべきことが山積みの毎日です。
正直、体が悲鳴を上げる日もあります。
けれど、ふと見上げれば抜けるような真っ青な空が広がり、
足元には生命を謳歌して駆け回る娘たちがいる。
その美しい情景を見るだけで、
体の奥底から、無限の活力がこんこんと湧き上がってくるのです。
ここは決して、私と娘たちだけの農園ではありません。
「みなさんと共に作り上げ、みなさんと共に育んできた農園」です。
お一人お一人に、直接「ありがとう」を手渡すような気持ちで、
今日もまた、つるはしを握り、山に入ります。
この果てしないけれどワクワクする森の開拓物語を、
どうか引き続き、共に歩み、温かく見守り、応援していただけると嬉しいです!
それではみなさん、今日も笑顔あふれる素晴らしい1日をお過ごしくださいね。
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