2016/07/11 19:17

皆様、いつもCBBを応援頂きありがとうございます。

CBB第6期現地駐在員、法政大学3年の石出恵です。

 

本日はCBBスクールで、日本語・英語教師兼マネージャーの現地スタッフ:ソムナンの夢をご紹介いたします。

ソムナンとは。。

(授業を休んだ生徒の家庭訪問にいくソムナン。)

ソムナンは、CBBスクールから歩いて10分程度の家に住む現在23歳の青年です。

21歳のときに高校を退学し、77歳の元気なおばあちゃんと市場で小さな屋台を営むお母さんと暮らしています。

家計を助けるため、工場で働いていた過去を持ち、結局はお金がないことが原因で高校を退学してしまいました。

(現在は改革が行われましたが、以前のカンボジアの高校卒業試験は賄賂の嵐。

お金がある子どもはエクストラクラスに通い、卒業試験の答えを教えてもらう。また、卒業資格もお金で解決してしまうものでした。

そのため、経済的に余裕のない子は卒業をあきらめざるを得ない現実がありました。)

(日本語を教えるソムナン。)

GDIという地方の英語学校で英語を取得したソムナンは、支援の視察にくる韓国人たちと出会い、韓国語もマスター。

CBB全体代表のマサさんと出会ったのも、CBBプロジェクトの英語の通訳の手伝いに来ていたのがきっかけです。

そこで、日本語にも興味を持ち、日本語を勉強。

初代日本語教師の山田先生に日本語を教わりながら、日本語の勉強を続け、CBBの現地スタッフとしてスクールの日本語教師、CBBスクールで働くことになりました。

CBBで働く。

CBBで働くことについて、以前ソムナンはこう私に話してくれました。

「僕に、日本語を勉強する機会をくれたのはマサ(現地代表)。マサに会って、日本語を知るようになった。

そしてマサを通して、たくさんのCBBの日本人の友達ができて、山田先生に会ったんだ。

山田先生はクメール語はもちろん、英語もほとんど喋れなかったから、授業を全て日本語でやっていた。

生徒がわからないことばがあるとき、山田先生の日本語をある程度理解できる僕がクメール語で翻訳しようとすると先生はそれを止め、ジェスチャーで表現していて、こういった先生の触れ合いの感じられる授業を生徒たちはとても大好きだった。

山田先生とは3か月以上ずっと一緒に生活していて、時間や約束を守ることに厳しくて、ケンカもしたけど、私は山田先生が大好きだし、とても感謝している。

(初代日本語教師の山田先生。大きな身振り手振りで子どもたちをとりこに。)

CBBにはたくさんの経験と機会をもらった。

だから、僕は日本語を教えることでCBBに恩返しがしたい。

例え、他の給料が良い仕事があっても、CBBが僕を必要としてくれるなら、CBBで働きたい。」

そして、ソムナンは今では約1年と5か月スクールで日本語を教え続けています。

ソムナンの夢とは。

ソムナンの現在の夢は「自分の学校をたてること」。

以前は通訳者になりたいと言っていましたが、今は日本語を教える語学学校を作り、自分の生まれた村の子どもたちに良い教育を届け、若者みんなでこの村を変えていきたいと話しています。

お金がなくても努力をすれば勉強はできる、そしてそんな子たちにチャンスをあげたい。

そう語るソムナンと作り上げるCBBスクール。

目標を共有できるソムナンとの出会いが、CBBスクールを支えてくれています。