2024/03/07 09:00
防災はモノを備えるだけではない?──

皆さま、こんにちは!
長崎と東京の2拠点で、現役大学生兼危機管理コンサルタントとして活動しております、Sunny Risk Management(サニーリスクマネジメント)と申します。

2024年2月7日正午より、サニーリスクマネジメントをひとつひとつの企業に寄り添う企業にし、より多くの事業者の方々に専門的な危機管理を提供するためのクラウドファンディング

『地方の中小企業をあらゆるリスクから守り、地域経済を支える企業を作りたい!』

に挑戦し、プロジェクトは50%超を達成しています。

今回の活動報告では、サニーリスクマネジメントが考える防災の核心、ソフト面からのアプローチについてお伝えします。

その「知識・意識」が身を守る

身近にできる防災というと、自宅の家具の転倒防止や備蓄などが思い浮かぶかと存じます。特に今年は1月1日からの令和6年能登半島地震や、2月末から千葉県東方沖等で頻発している地震による市民への物理的・心理的影響は大きく、身の回りの防災や備蓄品の見直し・買い足しが増えていると考えられます。

実際、私たちは「防災」の一言で、地震や洪水などの災害に備えるとした場合に、建物の補強や食料の備蓄などの物質的な準備に焦点を置きがちですが、それだけでは不十分です。これらの対策は在宅避難や避難所生活の一助となるものであり必要なのですが、災害に対する適切な知識や意識を持つことも、実際の危機に対する準備や対応力を高める上で極めて重要です。

知識と意識を高めることで、発災時に迅速かつ的確な判断ができるようになります。例えば、地震が発生した際は、避難の際の行動や適切な避難場所を選ぶことが求められます。また、火災や停電などの緊急事態においても、初期消火や通電火災を防ぐ工夫などの細かな行動が身を守ることにつながります。

復旧・復興時にも大きな役割を持つ

知識や意識は、発災後の復旧・復興フェーズでも大きな役割を有しています。避難所での生活や復興活動において、地域の連帯や助け合いの精神は非常に重要なものとなります。地域での防災訓練などによる知識や意識の向上は、地域コミュニティの形成や支え合いの文化を促進し、もしもの時に地域全体での連携を期待することができます。

防災は単なる物質的な準備だけでなく、人々の知識や意識の向上も欠かせない要素なのです。このことを含めると、防災においては、地域全体で協力し合い、知恵と経験を共有しながら、災害に備え、その被害を最小限に抑えるための努力を続ける必要があるといえます。

まずは家庭の中から、そして地域へ

地域の中で最も小さな単位である家庭から、ソフト対策も始めてみませんか。防災に関する知識や意識を得る方法としては、①書籍・インターネットから、②地域のイベントからなどがあります。

①書籍・インターネットについては「東京防災」をご紹介します。知識や意識を育てる施策のうちに、東京都が都民に対して行っている、『東京防災』の無料配布があります。『東京防災』は地形の特徴からライフスタイルまでを網羅しイラストやマンガ付きで解説している防災に関する本で、都は『各家庭において、首都直下地震等の様々な災害に対する備えが万全となるよう、一家に一冊常備され、日常的に活用できる防災ブック』と説明しています。令和6年度にリニューアルされたものが都内各戸に配布されていますが、旧バージョンである黄色の表紙の『東京防災』は全国の一部書店や「ハンズ」でも販売されているほか、東京都のホームページでも閲覧することができます。本のほうは分厚い文庫本ほどの大きさでスペースも取らないため、防災リュックにも入れやすいサイズです。私は普段は本棚の一角に入れており、時折読み返しています。東京都だけでなく、各道府県や市区町村によってそれぞれハザードマップの配布やインターネットでの防災に関する情報共有などが行われていますので、ぜひお住まいの自治体の防災ページを検索されてみてください。

防災の主体は市区町村ですが、このほかにも国も様々な情報を提供しています。例えば国土交通省の防災ポータルでは、「日頃から知ってほしい情報」「災害時、見てほしい情報」というように、リスクコミュニケーションからクライシスコミュニケーションまでを網羅し1ページにまとめて公開しています。また、内閣府の「防災情報のページ」は、自らが防災訓練等の主体となったり、防災ボランティアとしての活動をしたり、被災者になったりと様々な状況を抑えた情報が集められているほか、キッズページや災害教訓を残すページも掲載されている、日本で最も災害に関する情報を網羅的に載せているページです。平時の情報収集におすすめです。

②地域のイベントについては、防災訓練を挙げましょう。防災訓練といえば、火災訓練が最もメジャーかもしれません。地震訓練も行われていますね。近年では、弾道ミサイルの着弾を想定した訓練や、テロの発生を想定した訓練もよく見られるようになってきました。

シェイクアウト訓練などひとりや数名でもできる訓練から、警察・消防・自衛隊等が集まって行う大規模な訓練まで様々なものがありますが、地元住民が参加したり見学したりできる訓練も徐々に増えつつあります。訓練実施の情報はまちの掲示板に掲示されたり、市区町村や管轄の機関等によって広報されたり様々ですので、こまめにチェックしておくと参加や見学の機会に巡り会えるかもしれません。このほかにも、社会福祉法人が設置している地域ボランティアなどへの参加もおすすめです。こちらは防災だけでも、防災に関わらず様々な分野でも活躍できる機会があり、地域とのつながりを作ることにも役立ちます。

こうしてみてみると、意外にも防災と私たちとの接点は多く存在していることがわかります。食料や生活物資とともに、知識と意識も備蓄してみませんか。


私は、これまでに学び、経験して得た危機管理の知見を活かすことにより、迅速な復旧・復興、そして危機に強いまちづくりという側面から地域に貢献したいと考えています。
より多くの事業者のかたが安全に事業の展開や事業継続ができる環境づくりをサポートし、危機管理文化の定着により地域全体に安心を生み出すために尽力してまいります。

サニーリスクマネジメントでは、今後もこの活動報告ページを通じて私自身や事業及び本プロジェクトについての情報を皆さまと共有してまいります。
どうぞよろしくお願いいたします!