2024/03/11 09:00
東日本大震災から13年、今求められる「自助」と「レジリエンス」──

皆さま、こんにちは!
長崎と東京の2拠点で、現役大学生兼危機管理コンサルタントとして活動しております、Sunny Risk Management(サニーリスクマネジメント)と申します。

2024年2月7日正午より、サニーリスクマネジメントをひとつひとつの企業に寄り添う企業にし、より多くの事業者の方々に専門的な危機管理を提供するためのクラウドファンディング

『地方の中小企業をあらゆるリスクから守り、地域経済を支える企業を作りたい!』

に挑戦しており、今日を含め残り5日となりました。

東日本大震災の発災から13年が経過した今日は、震災発生後から広く耳にするようになった「自助」と「レジリエンス」についてお伝えします。


今も続く復興

警察庁発表では、東日本大震災による死者は12都府県で15,900人、行方不明者は6県で2,520人となっており、現在も被災地では各県の県警による身元確認等が行われています。また帰宅困難区域に指定されている地域には92世帯が帰還を望んでおり、大熊町・双葉町・浪江町・富岡町の復興拠点から外れた地域の一部に設定された特定帰還居住区域における生活圏を中心とした除染作業等も来年度から本格化する見込みです。

また、福島第一原子力発電所は現在も廃炉に向けた作業が1段階ずつ行われていますが、完全な廃炉までに40年かかるとの見通し*があります。
*原子力発電所の廃炉にかかる年数は一般的に30年から40年ほど

発災前の生活に近づいているものの、一部地域では発災から13年が経過した今日も復興に向けた作業が行われています。


自助は自分の身だけでなく家族の身も守ることができる

防災には、「自助(・互助)・共助・公助」という概念があります。この中でも、最初に出てくるのが「自助」、自らの身は自分で守る・自分自身を守るという取り組みです。

東日本大震災の発災後、国や自治体の災害対応における課題として浮上したのが「公助の限界」でした。東日本大震災においても地震発生後まもなくして緊急消防援助隊や広域緊急援助隊(警視庁・道府県警察)、自衛隊が被災地に向かいましたが、陸路や海路では移動に多くの時間を要し、空路でも被災地に向かうまでの中継を含めると発災直後に被災地に存在して直ちに救助活動を開始することは難しい状況にありました。また、東日本大震災は広域災害であったことに加えて、地震と津波で現地の自治体も大きく被災した結果、公助が本来発揮できる力を100%発揮できなかったという現状がありました。

この「公助の限界」を乗り越えるために必須なのが、自らの身を自分で守る「自助」と、家族や隣人同士で救助などを行う「共助」なのです。そして、共助を行うためには、まず地域の一人一人が生き残ることが何よりも重要です。だからこそ、自助は「自助・共助・公助」の中でも初めに出てくる、大切な要素なのです。


平時の自助力獲得はレジリエンスの構築にも繋がる

自助力(自助を行う力)は、災害が発生していない平時にこそ獲得できるものです。地域のハザードマップや歴史を調べて災害特性を知ること、防災用品や備蓄用品を揃えること、防災訓練を行うこと、これらはすべて自助力を養うことのできる取り組みです。

自助力を身につけたら、次は他者とそれを共有することが共助の芽生えになります。家族で集まってハザードマップを見てみる、地域で防災倉庫を作ってみる、防災訓練を実施してみる……など、地域によって様々な取り組みを行うことができるでしょう。

このような取り組みや活動を続けていると、きっと地域の人々の頭の片隅には、いつも防災のことが浮かんでいます。自然と出先でAEDや非常口に目が向いたり、防災に関する標識が目についたりするようになります。また、防災や災害対策に関するノウハウを持つ、その地域の防災リーダーのような役割の方も出てくるかもしれません。

地域で一人でも多くの人が自助力や防災に関する知識・関心を有している状態は、その地域のレジリエンス(災害から復旧するしなやかな力)を構築することにも繋がります。人々の繋がりや意識・知識は「ソフトパワー」となり、たとえ災害で建物が崩れたとしても、そこに人がいること自体がパワーとなり、復旧に向かって進んでいく力の根源となるのです。


私は、これまでに学び、経験して得た危機管理の知見を活かすことにより、迅速な復旧・復興、そして危機に強いまちづくりという側面から地域に貢献したいと考えています。より多くの事業者のかたが安全に事業の展開や事業継続ができる環境づくりをサポートし、危機管理文化の定着により地域全体に安心を生み出すために尽力してまいります。

プロジェクトは残り5日、すでにサニーリスクマネジメントのクラウドファンディングページへのご支援をいただいている皆さまも含め、共感いただいている皆さま、SNSシェア等のご協力をお願いいたします。

サニーリスクマネジメントでは、今後もこの活動報告ページを通じて私自身や事業及び本プロジェクトについての情報を皆さまと共有してまいります。
どうぞよろしくお願いいたします!