岩多箸店の桜が満開です。
地震当初は桜が咲くころにはもっと・・・と思い描いておりましたが実際の復旧の歩みはそれよりもゆっくりで復興とは程遠く、現実はそう甘くはないんだなぁと思うことも。ただ、3カ月経った4月もこの被災地に応援に来てくださっている支援者の方は多いのも確かで、どこかで誰かが頑張ってくれています。仕事ができる私たちはできる仕事に集中するのみです。日々、復旧作業ありがとうございます。
未だに岩多箸店に寄りかかっているお隣の建物の解体撤去の予定は立ちません。倒壊建物が突き刺さって剥き出しになっていた箇所は地元工務店さんが応急処置してくれたこともあり、ブルーシートが取れ、雨漏りもしなくなりました。鍵のかからなかったドアやいろんな箇所も応急的に直してくださり、心理的にも少し心に余裕ができました。
岩多箸店の駐車場を囲っていたブロック塀ですが、敷地内にきれいにバターンと倒れてしまっています。休みの日だったので車への被害がなく、それも幸いでした。
誰の迷惑にもなっていなかったので後回しにしていました。暖かくなってきたので災害ごみとして出すためバラバラの破片だけ少しずつ土嚢袋に入れる作業に取り掛かりました。
あとはとても自力ではできない為、災害ボランティアの申し込みをしました。
そして、本日から職人さんが一人戻ってきてくれたんです!
孤立集落から自衛隊のヘリで集団で救出され、集落コミュニティごと広域避難しておりました。その地区は今も電気・水道も復旧しておらず、目途もたたず…。それでも輪島に戻って仕事しますと早くから言ってくださっていて、私たちもその日をずっと心待ちにしていました。おかえりなさい!
このたびその集落コミュニティ全員で市街地の仮設住宅に入居されました。
岩多箸店では最後の一人です。20年以上勤めてくださっている漆部門のベテランです。
まだまだ日常とは程遠い、街並みと生活ではありますがいつもの店で買い物ができ、こうして以前の仕事に戻って・・・と少しずつ私たちは失った日常を取り戻していっております。岩多箸店は地震により3名の従業員さん、職員さんの離職がありましたが、残ったメンバーで完全な製造体制が1日でも早く戻るよう精一杯頑張ります。