・・(追記)・・・・・・・・・・・・・・・・
1800名を超えるみなさまよりあたたかいご支援をいただいております。本当に、本当にありがとうございます。
これほど多くの方が輪島の現状に目を向けてくださり、岩多箸店の再建プロジェクトにご賛同して頂けましたことを、とても嬉しく思っております。
3月10日現在まだ岩多箸店と社長宅、ともに断水中です。日々応援の水道局の作業員さんが一生懸命復旧にあたってくれておりますが、これが現状です。大変厳しい道のりですが、プロジェクトが終わってもこれから復興していく輪島とそこで踏ん張る岩多箸店をどうか見ていてください。
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◆令和6年能登半島地震で被災◆
報道にあります通り1月1日元日に起きた地震により、能登半島全体が甚大な被害を受けました。
岩多箸店がある輪島市も市内全域で長期の停電・断水、道路の地割れに土砂崩れ、建物の多くが倒壊しています。
昔から輪島の観光を支えてきた名所輪島朝市は地震火災により、約200棟が焼失しました。焼失面積は約5万800平方メートルにも及びます。
岩多箸店の箸も輪島朝市の多くのお店に卸していました。小さい頃から見ていた街並み、そして朝市の取引先がほとんど焼けてしまっていて、胸が詰まりました。みなさんの心情は計り知れません。
近年後継者不足が課題だった輪島塗業界でしたが、今回の能登半島地震により職人の住む場所、工房が軒並み潰れ、小売店が並ぶ朝市も焼き尽くされてしまいました。あまりの被害に休業を余儀なくされております。このままでは伝統が途絶えてしまう事態です。
全壊や焼失を免れた岩多箸店は輪島の中ではまだ良い方です。安全ではありませんが、建物の中に入れること自体が幸運と思わなければならないほどの状況です。一日でも早く営業を再開し、輪島市の復興を盛り上げ、後押ししなくてはなりません。
◆岩多箸店について◆
岩多箸店は伝統工芸輪島塗の里、石川県輪島市で塗り箸を専門に卸製造販売しているメーカーです。地震による休業前は石川県内のお土産物店に並ぶ箸から企業のノベルティのオリジナル箸の製作まで年間数十万膳もの箸を製造し出荷しておりました。
地震が起きた1月1日元日は年末年始休業中。16時頃社長夫婦、息子夫婦それぞれ輪島の自宅にて被災しました。ものすごい地鳴りに突き上げられる、振り落とされるような、今まで何度か大きい地震を経験している私たちですが今回のものは明らかに違うとわかる揺れ方でした。
社長たちは自宅を離れ、車の中で一晩過ごし、私たち息子家族は河井町の自宅が海の近くなので大津波に備え高台の自衛隊分屯地に避難しました。
夜、停電で真っ暗な空が赤く染まって煙が立ち昇っているのが見えました。河井町で火事だと情報があり、まだ電波があった携帯のライブカメラで時々様子を見ていました。なにもできず心臓はバクバクして、夜は寒い。でもガソリンも大切にしないと・・・。たまにエンジンをかけ暖をとり、充電しながら朝が来るのを待ちました。
余震も頻繁で揺れる前の地鳴りがものすごかったです。
翌朝、岩多箸店は隣の建物が全壊し、社屋の北側に寄りかかられていました。鉄骨造だったので耐えられたのかもしれませんが、余震も続く中さらなる倒壊に巻き込まれる恐れがあります。
当然雨漏りもしています。応急処置するにも倒壊した瓦礫を取り除いてもらわないとできません。
工場の正面は重たい搬入扉が地震によりふっとんでいました。一階も無事ではありません。
◆プロジェクトで実現したいこと◆
岩多箸店は幸い建物の倒壊は免れ、中で無事だった在庫を取り出すことができています。ただ、倒壊していないだけで建物と製造の機械を修理しなくては箸の製造は再開できません。直すには数千万単位の資金が必要になります。
まず第一は建物の修繕、そして機械の修理です。集まった資金でできることから、できる範囲で直して一日でも早い製造の再開を目指します。
◆リターンについて◆
輪島市の復興には輪島塗は必要不可欠です。輪島塗に関わる一企業として、この地震で生き残った箸を頼りに再起したいと考えております。岩多箸店の職人が手作業で作っております高品質な箸で、漆には抗菌性もあり、上品で使いやすく口当たりも良い自慢の箸です。
輪島うるし箸はヒバの天然木を素地にいくつもの工程、いくつもの職人の手により仕上げられております。塗って、乾かし、研ぎを繰り返して時間をかけてやっと箸ができます。
軽くて使いやすい岩多箸店の自慢の箸をみなさんにお届けします。
◆スケジュール◆
石川県の奥能登にあります輪島市まではまだまだ道路の復旧作業中です。
少しずつ道路啓開(必要最低限の瓦礫処理で救援ルートを開けること)され通れる道も増えましたが、インフラ復旧にも時間がかかっております。被害の少ない金沢以南へはどんどん道も良くなってきて、行き来できております。リターンは2024年10月までにお届けいたします。
◆資金の使い道◆
このプロジェクトでご支援いただいた資金は岩多箸店の再建に使わせていただきます。(半壊している建物の北側部分を中心に全体の修繕や設備・特注機械の修理など)職人さんや従業員さんも全員長年勤めてくれている人たちです。地元輪島に残ってくれる従業員のみなさんの生活も守りたいので当面の活動資金や道具、漆や塗料費に使用します。
業者もみな被災し、状態を見て頂いたり見積もりをとってもらう状況にまだありませんが、できるところから直していきご報告いたします。
◆最後に◆
地震の日からたくさんの方よりご心配やお見舞いのご連絡をいただきました。
命があっただけ、建物が建っているだけよかったと思わなければならないほどの悲惨な状況です。こちらの復興プロジェクトをご覧いただいているみなさま、どうかお力をお貸しください。諦めません。またきっと良い箸を作るとお約束します。どうか輪島で再起を目指す岩多箸店へのご支援を何卒よろしくお願いいたします。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見る令和6年能登豪雨災害に関して
2024/09/25 09:37この度の大雨による被害についてみなさまよりたくさんのご心配のご連絡をいただいており、ありがとうございます。個別にご返信できず申し訳ありませんが、こちらの活動報告をもって代えさせて頂きます。前回と重ねてのご報告とはなりますが、岩多箸店は幸いにも人的被害はなく、浸水の被害からも免れました。9月21日午前に発生した停電と孤立状態に関しては9月23日昼長井町の国道249号線の土砂崩れの道路啓開が完了し、孤立は解消されました。 9月24日夕方停電 仮復旧いたしました。※9月25日より製造を再開しました。※9月25日も伊藤医院側からの山本町への道は土石流の土砂と大木により通行できなくなっております。現在は人命救助優先なので当分は通行止めのままとなります。岩多箸店へは長井町の国道249号から迂回する形になりますが、土砂により道が悪いです。↓9月24日岩多箸店工場2階より撮影。後ろの山が数か所崩れ、広い範囲で土石流の被害が発生しております。まだまだ復旧途中でしたが、復興に向けて頑張ってきていたところに輪島市を中心にこのような水害に見舞われてしまいました。家族や友人、お取引先の被害状況に心がいたみます。どうかみなさま、お願いばかりになってしまいますが、輪島市への中長期的なご支援・応援を引き続きどうぞ宜しくお願いいたします。 もっと見る
記録的大雨被害で孤立、停電しております。
2024/09/22 14:51この度の大雨による被害について岩多箸店の職人、従業員は全員無事ですが、岩多箸店と社長宅がある山本町は21日午前から22日14時現在も停電中です。そして土石流が発生、その他土砂崩れによる通行止めで孤立しており停電の復旧や道路開通の目処はたっておりません。今後については孤立と停電が解消するまで分かりませんが取り急ぎ明日23日は休業いたします。岩多箸店前の道路も冠水し、大量の山からの土砂と汚泥がありますが工場への浸水被害は免れました。 報道にもございました24時間降水量412mmは石川県として観測史上最大を記録しています。道路はあっという間に冠水、河川は氾濫し多くの住宅や店舗が浸水しました。元日の能登半島地震に続き、被災地の輪島は再び深刻な被害です。以下昨日の輪島市内の写真です。 もっと見る
緊急公費解体が始まりました。
2024/08/14 11:517月末日。お隣さんから連絡があり。「明後日から建物の緊急公費解体が始まります」とのこと。輪島市による緊急公費解体の順番が突然まわってきました。お隣さんは公費解体の受付開始となった4月1日の初日に輪島市役所へ行き申請し受理されていました。いつ解体になるのか、緊急となるのかどうかは行政判断の為、私たちにも所有者にも直前までわかりません。隣接している建物に寄りかかったり倒れかけていたり、道路を塞いでいる、ライフライン工事の妨げになっているなど理由は様々です。解体を待つ人が多い中、公費解体の順番も行政判断です。大きな一棟の建物が突き刺さり寄りかかっていた7カ月。この日を待ちわびていました。丸で囲んであるところは以前の活動報告にも書きましたが、地元工務店の大工さんに応急処置してもらった箇所です。瓦礫が中まで突っ込んで穴があいていましたが、きれいに板でふさいでくれました。このおかげでなんとか中でも安心して製造を開始することができました。解体は屋根の瓦下ろしから始まります。炎天下の中、手作業で建物も大きく瓦の枚数も多いので大変そうです。結局1日以上瓦下ろしです。輪島市では街中のいたるところに仮設住宅が建設されており、学校の運動場や市の所有する駐車場、公園の芝生など使えそうなスペースは全て仮設住宅となりました。それでも場所が足りないようです。災害ゴミ置き場も近くにありません。市街地から片道30分の場所にある瓦礫置き場までゴミがいっぱいになると持っていかないといけません。ダンプトラック4台分あっという間に溜まってしまい、ゴミを捨てている間作業が止まってしまっていました。そのうち2台ずつ交互に行くようになりました。写真でもご覧いただけるように解体しながら細かく分別しています。建設リサイクル法で次に土地を利用する際に変なものが埋まっていたとか汚染されていたとかの問題がないように分別して解体しなければならないそうです。解体がはじまると揺れなどから箸の製造に影響がでるのではと休業も覚悟していましたが、「そんなに揺れないと思いますよ」との言葉通り震度1程度の揺れを時々感じるくらいでした。ただ、最後に地面のアスファルトをはがすときはかなり揺れるとのこと。解体前にコーディネーターさんから隣接部分の工事は約1日半かかるので2日みておいてくださいと話がありました。いざ解体を始めて見ると中の荷物や災害ごみも多く、作戦を変更したり、ゴミ置き場との距離、そして当然岩多箸店への配慮もしつつ・・・思ったよりなかなか進まず。仕事しているとバリーン!ガシャーン!解体に伴いガラスが割れました。すみませんと謝りにきてくれましたがヒヤリ。いつもお世話になっている地元工務店さんに無理いって応急処置してもらいました。前にも来てくれたベテラン大工さんです。休みの日にたまたま社長が工場にいるとまたバリーン!!!すぐ謝りに来てくれましたが大事な機械もあるところで、なにより休みの日だったのでみなさんにケガなくよかったです。解体に伴ってこういうことも起きてしまいますね。またここもなんとかしてもらわないといけません・・・。大部分が取り除かれました。応急処置の全体が見ることができます。真ん中に写るエアコン室外機が潰れていますね。ここは唯一漏電の修理ができていない部屋です。危険な為、職人さんはこの部屋から別の部屋に移り作業しています。ここで県外から来てくださっていた解体のみなさんもお盆休みになりました。ずっと市内漆器店の駐車場スペースを借りてキャンピングカーで寝泊まりしていました。大変な生活。本当にありがたい。災害ごみ置き場もお盆休みでゴミの受け入れができなくなるので作業もできないそうです。そして気が付くと瓦礫に埋まっていた外の蛇口が!水がきているかどうかはまだわかりませんが見た目は無事そう・・・!帰る実家もなければ、手を合わせる仏壇もない。墓は落ち、壊れ、戻すのも10万円以上。お金が用意できても順番待ち。家族にも知り合いにもそんな人がいっぱいいます。お正月の能登半島地震後初めてのお盆。今年のお盆はなんもできんねと話しながらも、スーパーは賑わい、車も多く少し街には活気が。仮設住宅に県内外から帰省した家族。墓石が落ちてブルーシートのかかったお墓にも花が。あっという間という気持ちと。やっとここまできたという気持ちです。 もっと見る
「おいしい給食2」の甘利田先生(市原隼人)が使用していた箸と全く同じデザインですね! 是非買わせていただきます!