流行りのクラフトビールですが、普通のビールと一体何が違うのか、明確に答えられる人は意外と少ないのではないでしょうか。
実は、これほど世間に浸透した言葉でありながら、クラフトビールに明確な定義は存在しません。強いていえば、「craft=手技」と解釈し、「手工芸品のように職人が手づくりしたビール」というのが最適解でしょうか。
つまりは大手4社のビールと違い、ごく小規模な醸造所(マイクロブルワリーといいます)で仕込まれているのがクラフトビールで、だからこその多様性が醍醐味といえます。
世のクラフトビールブームを受け、現時点でマイクロブルワリーの数は782社に達しました。これは10年前のおよそ3.5倍に相当し、こうしている今も各地で次々に新たなブルワリーが登場しています。
ポイントは、クラフトビールはまだ比較的新しい産業であるがゆえ、大半のブルワー(醸造家)には“前職”があること。これまで「ビビビ。」でご紹介した中から例をあげれば、元エンジニアや元教員、元ミュージシャン、さらには元アメリカ空軍・爆弾処理班なんて異色の人物も……!
こんなに個性豊かで楽しいジャンルだからこそ、ぜひつくり手にも注目しながら目の前の1杯を楽しんでいただきたいというのが我々の願いです。
今回の「ビビビビアフェス」が、そんなクラフトビールらしい楽しみに触れるきっかけになれば幸いです。