「メイド喫茶を始めてみよう。」
それこそ、人生をとびきり変えちゃうくらい。そう、楽しい事がいいね。
たくさんの人を巻き込んで、いきなりあしたも楽しみになっちゃうような。
皆がその場所に帰って来れて
楽しい時も、辛い時も、泣きたい時も
「そばにいるよ」
そんな居場所が欲しい!
国籍も、ジェンダーもさ、発達障害とか色んなもの全部気にならなくなるような。
困ったら気軽に相談できて……
そして、私の居場所にもなればいいな。
みんなで大切にしていける、そんなメイド喫茶。
私はどうしても叶えたい。
……
私にいつか存在していた、慢性的な寂しさ。
人って寂しい生き物っていうけど
寂しい時って、なんだか世界に独り取り残されているような気持ちにならない?
私だけかな?
ずーっと小さい頃から自分だけ違う…そう思ってた。
なんで、皆と馴染めないんだろう、馴染んだ振りはできるけど、心から楽しくないなって…。
仕舞いにはいじめられて、皆そんなに私の事が気持ち悪くて消えて欲しいのかなって思ったら、生きるのも嫌になってきて。
そんな想いを胸に大きくなって、すっかり大人って呼ばれて、大好きだったゲームも少し色褪せて。「あれ?もっと楽しかったはずなんだけど……夢中になれないな。」
そんな時、一時期お給仕してた秋葉原のメイド喫茶を思い出した。
キラキラした電気街
可愛いメイドさんに憧れて面接に行ったんだ。
自分を変えれるかもしれないな、って。
観光客や色んな人に囲まれて、秋葉原の路上でお土産の宣伝とかもして、物凄く楽しかった。
気持ち悪くて消えて欲しいと、誰もが皆想ってるわけじゃないって!
私はあの時に「たまたま不運に恵まれたし、大切にしてくれる人は絶対に存在すること」
を心にじんわり感じた。
だから、何かのきっかけで自分を大切にできるようになるかもしれない。
それは私だって今完璧に出来てるわけじゃないけど、心の隅に置き去りにしてるみんなの気持ちとか、気づけるような優しい場所を私が作りたい。
ずっと長い間、親も壊れちゃったし
家族らしい家族も頼れなくて
私を紡いでくれたのは、血縁ではない友達だったりして。
だからさ、こーーんな鈍臭い私でも
きっとできることあると思うんだ。
お料理好きだから、みんなに振舞って健康になってもらいたい。食べることは生きること、とっても大切だからね。(たまに失敗しちゃうけど)
寒い日は暖かいもの作って、
みんなのリクエストにも応えていきたいな。
お話も好きだし、みんなの意見は否定しないでちゃんと最後まで聴きたいな。
みんなが歩んできた道、最近のお気に入り、今日は何食べたの?とか、障害のこととかさ
分け隔てなく、お話したい。
それに……一生、続けていきたいな。
途中で休むことはいいけど、ちゃんと続けて、可愛いとか若いとか、そんなことを超越して
生きてることが楽しいと思える場所。
会話の中で、新しい自分にも気づけて
「あっ、わたしってこんないい所あるんだ」
って自信もつけてもらえるような。
ずーっと一緒にいれる人って多分限られてるから、私がみんなの居場所になりたい。
いつか、本当に私が必要としていた場所は
きっと、みんなが必要としてくれる場所になるって信じてるから。
悩むこともあるし、この道が楽だとは思わない。もし、どろんこ道でもどろどろになって皆と笑い合いたい。
これから先も色んなことあるけど、絶対に私はみんなのそばに居たい。