急遽レンタル車両で復活した「まんぷく丸」の活動をご報告させていただきます。
【輪島市門前町本郷地区】
道路は復旧したとはいえ、いたるところ凹凸になっていたり、道路脇には土砂や落石が積んであったりする。そんななか、レンタル車両で「まんぷく丸」を再稼働。最初に会ったのが宝建設社長の長平向基さん、地震時には会社を自主避難所として提供し、住民を助けてきた人だ。つづいて集落在住で市議会議員の西恵さん、元教師で真宗大谷派真善寺住職の徳本憲寿さんらまんぷく丸のファンに会うことができた。みな口々に「よく出て来てくれたね。これからもがんばって」と励ましてくれた。
【黒島地区】
剱地地区から30分、被害のひどかった黒島地区。ここはかつて幕府直轄の天領として北前船で栄えた集落、黒瓦が美しい町並みは伝統的建造物保存地区だ。その重厚な家屋も多くが倒壊し、輪島市の観光資源としていつ復活できるのか、買い物に出てきた三村祥子さんも不安げだった。
【鹿磯地区】
海沿いの道は落石箇所が多く、今にも落ちてきそうな岩が頭上にあったり、岩肌がムキ出しになっていて危険な道だ。海底は4メートルほど隆起し、ゴツゴツした岩が露出していた。その真ン中あたりに平たく広がる海苔畑が見えた。聞けば、地元のおばあちゃんたちが冬に手摘みで岩海苔を採っているところだという。もう海苔採りもできない。「地震がおばあちゃんたちの細々とした生業まで奪ってしまったのかと憤りがこみ上げてきた」とふるさと往来クラブ輪島事務局長の川口文子さん。集落に入るとここも倒壊家屋が多かった。常連の橋本光子さん、岩下光子さんが出てきた。このふたりはまんぷく丸の干物がおいしいとたくさんの人に広めてくれた人たち。橋本さんは「実家はこの通り、ぺしゃんこに。でも、家を片づけながら頑張っていくつもり、まんぷくさん、ずっと来てね」と気丈に話してくれた。
活動報告パート2に続きます。