HEIPIストーリー(第2回)
正直、kickstarterやINDIEGOGOで相当の話題になってるプロジェクトの1つであったことは間違いありません。ですから、色んな所からオファーが当然来ている事も間違いありません。ですが全然気にしてない風で、それよりもどうやってkickstarterやINDIEGOGOの大量の先行予約の商品を作り上げて全て世界中に送るかという事で(まあ、ここは私の思い過ごしかもしれませんが)いささか疲れてるようにもお見受けしました。
確かにこのキャンペーンだけで4000本弱、一般ネット販売も含めると約5000本生産する事になりますが、どう見ても一度に大量生産してる感じではなく、本当に1本1本丁寧に作ってるって感じなので、逆に心配になる位でした。少し後から「私達の会社は大量生産する会社ではないです」とシンニュエーバンさんははっきり言いました。
そしてこれもあとから聞いた事ですが、実際プロジェクトの最中や終わった後も、世界中から毎日100通以上のメールが殺到していて、多すぎて読めないから全く読まなかったという事です。又、部分的に読んだところで、どれがよくてどれがよくないのか判断できないから、全く読まずに、kickstarterやINDIEGOGOのリターン商品の事に専念したとの事です。こんな会社があるんだ、と私は逆に驚きました。
そして実は、もう一つ凄く不思議な事があったんです。この三脚の最大の特徴はエレベーターがスリーピラーだという事はすぐにわかるのですが、動画を丹念に見ていて、脚の構造がとても優れていることがわかりました。どう考えてもカーボンファイバーそのものが優れているからこの脚が作れる事は明白なのですが、この点を何回聞いてもはっきりした答えを言わないというか他の話題に移行してはぐらかされてしまうのでした(笑)。
ですのでこれは企業秘密の部分なんだなと思いましたのでそれ以上追求せず、日本での特許申請を進めて既に申請済という事であります。(のちにこの件は親会社を知らされて、材質の品質自体が全然違う事を知る事になりました) でも、ガンガン作ってガンガン売りまくろう、という感じでない事がやっぱり不思議でなりませんでした。《つづく》