はじめまして!
南米ペルーの日系社会支援や交流活動をしている熊谷雄と申します。マチュピチュの玄関口である世界遺産の町のクスコのペルー日系人協会で2010年から2013年まで勤務していた経験から、クスコ在住の日系人を中心にペルーの日系社会や日系人の友人たちとの交流を継続しています。
ペルー日系人協会と日本人学生によるボランティア活動(学校施設修繕支援)、中央左後方日本の国旗の間が筆者
1899年に南米への初めての集団移民となる日本人790人がペルーに渡ってから今年で125周年。その子孫の日系ペルー人は長年10万人と推定されていましたが、先日、外務省から発表された2023年10月時点の推定によると、20万人!とその数は倍増、上方修正されました。基本的なデータである人口が大幅に見直されていることから見ても海外の日系人については情報が十分に整理されておらず、また日本人には日系人のことがあまり知られていないのが現状です。
代表的な日系ペルー人としてはアルベルト・フジモリ元大統領が知られていますが、例えば、弱者救済に人生を捧げ、貧困地区に孤児院、総合病院、老人ホームを設立した故マヌエル・カトウ神父、現在のペルーのお札に画家の故ティルサ・ツチヤ氏が採用されていること、地震の神様と呼ばれ、防災分野で国際的に評価された故フリオ・クロイワ博士の存在など、各分野で活躍してきた多くの日系人は、日本ではほとんど知られておりません。
和歌山県出身の故西山音松氏は、今から116年前の1908年にペルーに渡りました。彼は6名の子に恵まれ、次男の故エウロヒオ・ニシヤマ氏は国際的に知られる写真家・映画監督となり、三男の故フェリックス・ニシヤマ氏もクスコを代表する写真家でした。私の友人ディエゴ・ニシヤマ氏は、故音松氏の曾孫、故フェリックス氏の孫として、世界遺産の街クスコで生まれた日系4世で、彼もまた写真家、ジャーナリストとして活躍してします。また、西山家は長きに渡りクスコで写真屋を経営してきている写真家の一族です。
プロジェクトの概要
私が計画するプロジェクトは、日本にルーツがあるが、日本に行ったことがない日系4世のディエゴ・ニシヤマ氏に和歌山県に渡航してもらい、そのルーツを探り、日本とのつながりの再確認、アイデンティティの構築に貢献することです。そして、日本人に知られていない国際的に活躍した日系人ペルー人の写真家、映画監督だった彼の伯祖父故エウロヒオ・ニシヤマ氏とクスコを代表する写真家だった祖父故フェリックス・ニシヤマ氏について、広く日本で伝えることです。
活動の流れ
1 2024年7月~9月にディエゴ・ニシヤマ氏の日本への渡航を計画、日本の査証取得手続きなどを進める。
2 ペルーで入手可能な日系移民の過去の文献などを収集、整理する。
3 和歌山県和歌山市役所、地元の新聞社などとコンタクトを取り、西山家の情報やディエゴ氏の渡航日程を共有し、記事などとして取り上げてもらう。市役所への訪問日程を調整する。
4 市役所で故西山音松氏他、先祖、親族の戸籍を取得する。
5 今から100年前の1924年に日本に戻った故シモン・ニシヤマ氏(故西山音松氏長男)とその子孫の情報を捜索、聞き込みなどを行う。
6 日本で入手可能な文献を収集し、調査結果などを元に家系図を作成する。
7 これらの活動の映像で記録動画を作成し、またディエゴ氏は作品として旅行中の写真を撮影、発表する。
8 ペルー国内の日系の新聞(ペルー新報、プレンサニッケイ)、日系のサイト(ディスカバーニッケイ)に投稿、発表する。
プロジェクトによる成果
ディエゴ氏が日本に渡航すること、そして、現地メディアなどに取り上げてもらうこと、その映像や写真を発表することで、以下の成果が得られると考えています。
・故エウロヒオ・ニシヤマ氏、故フェリックス・ニシヤマ氏、ディエゴ・ニシヤマ氏の存在、彼らの作品が日本人によく知られる。
・関連して、ペルーへの日本人移民の歴史、日系ペルー人のことが日本で知られる。
・和歌山県、和歌山市などの自治体、地元の人たちにニシヤマ家の存在を知ってもらい、ニシヤマ家との交流、またニシヤマ家が生活するクスコ市との交流につなげる。将来の和歌山市とクスコ市の友好都市協定のきっかけづくりとする。
・日系4世のディエゴ・ニシヤマ氏の日本のルーツ、日本とのつながりの再確認、アイデンティティの構築に貢献する。
・この取り組みをなるべく多くの若手の日系ペルー人に共有、知ってもらい、日本のルーツ、日本とのつながりに関心をもってもらい、アイデンティティの再構築のきっかけづくりに貢献する。
・また若手だけではなく、日系ペルー人が日本とつながる、また移民前の先祖や日本にいる遠縁の親戚とつながる機会を創出する。
・本プロジェクト終了後は、ペルー以外の日本人の移住地がある国(南米各国や米国)にもこの経験を共有し、他国でも同様の成果をもたらすような取り組みを継続する。
資金の使い道 156万円
・文献収集、コピー、スキャン、翻訳費用 2万円
・家系図作成のための情報収集、戸籍取得などの費用 2万円
・クスコ⇔リマ⇔成田往復航空賃 33万円(ディエゴ・ニシヤマ氏)
・クスコ⇔リマ⇔成田往復航空賃 33万円(日西通訳、サポート等の同行者1名)
・成田⇔和歌山往復他、日本国内移動2名 20万円
・日本滞在費(宿泊費6泊、食事等)2名 26万円
・リターン品の調達、発送費用 4万円
・運転資金 10万円
・CAMPFIRE手数料 26万円
実施スケジュール
・2024年5月下旬 クラウドファンディング終了
・2024年5月下旬 渡航準備、査証申請、家系図作成開始
・2024年7月下旬~9月下旬 日本渡航、和歌山県での調査、訪問
・2024年9月上旬 報告やお礼のご連絡スタート
・2024年10月頃 活動経過報告、写真の公開
・2025年1月頃〜 リターンのお品発送開始
・2025年2月頃 映像作品公開
・2025年3月頃 プロジェクト完了報告
最後に
今年2024年はペルーへの日本人移民125周年を記念する年であり、このプロジェクトを契機に政治、ビジネス、学術などの幅広い分野においてペルー社会のみならず両国の架け橋として活躍、社会に貢献し、高い評価を得ている日系ペルー人の存在、また劣悪な生活環境と厳しい労働で亡くなる人も多かった戦前の移住者の苦労、第2次世界大戦中の日系ペルー人に対する暴動や日本語教育禁止、アメリカへの強制収容といった過酷な体験など、日系ペルー人の歴史や苦難、現在の日系社会の発展を多くの日本人に知ってもらいたいと思っています。
たくさんの皆様、応援本当にありがとうございます。125年以上前に日本から地球の裏側の南米ペルーに移民した日本人の子孫の日系ペルー人と日本がつながるきっかけを作る夢のあるプロジェクトです。また若い世代の日系人のネットワーク構築、そしてアイデンティティの再構築にきっと貢献できると思っています。活動の進捗状況などを定期的に報告させていただきます。
リターンはペルーで調達するため、少しお時間をいただくことになる可能性があるため、発送まで気長にお待ちいただけますと幸いです。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします
最新の活動報告
もっと見るクラウドファンディング終了しました。
2024/06/03 22:09ご支援、ご協力いただいたみなさま。クラウドファンディング実施中は、ご支援、情報の拡散、ニシヤマ家に係る情報提供、様々な形でのご支援、ご協力ありがとうございました!私の力不足もあり、目標金額には到達できませんでしたが、ご支援いただいた資金、またこれまでにいただいた情報などをもとにプロジェクトは実施したいと思います。どのような形で実施できるか、検討をしている段階ではありますが、現在の案としては以下のとおりとなっております。案1.ご支援いただいた資金に自己資金などを追加、渡航の日数、同行者をなしとして、和歌山県での協力者の支援を受けて、ディエゴ氏の渡航を実施。案2.ご支援いただいた資金を活用し、遠隔で戸籍取得、過去の情報などを取得、家系図の作成や、ルーツ探しに係る動画作成など、ディエゴ氏の渡航は断念し、遠隔でのルーツ探しを実施する。引き続き、プロジェクトの進捗は報告させていただきます。みなさまからのご支援を無駄にしないように活動を進めてまいります。クラウドファンディング期間のご支援、応援ありがとうございました!引き続き、どうぞよろしくお願いいたします! もっと見る
エウロヒオ・ニシヤマ氏の作品上映会も開催されます!
2024/05/31 13:28明日6月1日には映像作品の上映会も開催されます! もっと見る
エウロヒオ・ニシヤマ氏の作品展示会が開催されます!
2024/05/31 13:24みなさま、ご支援ありがとうございます!クラウドファンディングの最終日となりました。最後までどうぞよろしくお願いいたします。最終日の今日から1ヶ月間、ペルーのクスコでは、エウロヒオ・ニシヤマ氏の作品展が開催されます!私がニシヤマ家に関連するクラウドファンディングを実施するタイミングでこのような作品展が開催されるのも何かの縁かもしれません。いつか日本でもエウロヒオ氏の作品展が開催され、日本のみなさんにも知ってもらえるように活動を続けていきたいと思います! もっと見る
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