私がなぜこの活動を始めたのか。
私は中小企業を営む父の仕事の話を聞きながら、大人になりました。
父の口癖は「仕事も遊びも一緒や」でした。
30人ほどの社員を束ねてやっていくことは、並大抵のことではなかったと思います。
イライラして機嫌の悪い日も沢山ありました。
そんなときは、親子喧嘩したこともあります。
それでも、仕事の話をする父は生き生きとしていました。
「お客さんとも、納得がいかないときはケンカして帰ってくるんや。それでも、ちゃんと向き合って話すことで信用がついてくる。」
英語は話せない父ですが、海外出張も多くありました。
「海外でもボディランゲージで話すんや。英語ができてもハートのないやつはあかん。度胸さえあれば通じるんや」
そんな父の話を聞き私は「早く仕事がしたい」ずっとそう思っていました。
私は社会人になってからも、「仕事が楽しい!」そう周りに言っていました。
みんなが「大変だ~」と言っているときも、「楽しくてお金ももらえて仕事ってサイコー!」と
いうので、そんな楽しい会社なのかと後輩が同じ系列の会社の面接を受けるほどでした。
でも、会社が楽しいわけではないのです。働くということを前向きにとらえていた。その思いが働くことを楽しくしていた。そう感じたのです。
なので、学生時代に「働く」ということを前向きにとらえてほしい。そう思うのです。
しかし、昨今の学生が接する大人は「親」と「先生」しかいない。
そんな子供たちも少なくありません。働く喜び、生き生きと働く大人はたくさんいます。
そんな人たちとかかわることで、少しでも働くということに対してポジティブなイメージを与えることができたら、自分の未来がもっとワクワクしたものになるのではないか。
そんなことを思ったのです。
若者にメッセージを伝えたい大人もたくさんいます。
その人たちを学校と繋ぐことで、少しでも働くイメージがよくなれば。そう思っています。
この数時間で何が変わるかわかりません。
高校生という水面に小石を投げるほどの活動かもしれません。
それでも、私は今私ができることを、私が「必要だ」と信じるものを高校に届けていこうと思っています。