この度は「町おこしで打ち上げ花火をしたい!」プロジェクトにご関心をお寄せ頂き、誠にありがとうございます。
讃岐太田のマルシェ みんなのお宮さん主催の廣田八幡神社 禰宜 櫻木と申します。
私はこの神社に生まれ、祭りと共に地域の皆様に育てて頂きました。
幼い頃より祭りの準備で地域の方々が神社に集まり、一丸となって作業をし、祭りを作り上げる。その姿を見て、祭りは地域の人の和で成り立っているんだと幼心に感じておりました。
祭りが始まると、顔馴染みのおじさんや、いつもお菓子をくれるおばさん、地元の人々が集まり、笑い合いながら祭りに参加する。
地元ならではの会話に花を咲かせ、老若男女関係なく楽しい時間を過ごしている。
そして、皆で奴や神輿を担ぎ、1つの祭りを作り上げ、神前で手を合わせて感謝をする。
そんな心あたたまる時間が大好きでした。
時代の変化と共にこのような祭りの姿は薄れていき、年々寂しいものになっているのが現状です。
新興住宅の増加による地元意識の低下
高齢化による神輿の担ぎ手、獅子組の人手不足
少子化と露店の減少による子どもたちの神社離れ
様々な点が重なり、昔のような人の和を築くことが難しく、地域コミュニティも希薄になってきました。
本来、神社は命に感謝し、生かされている喜びを皆で共有する場所です。
新しい命の誕生に感謝
七五三まで育ってくれたことに感謝
成人したことに感謝
新しい年を迎えられたことに感謝
食事で命をいただき、ご先祖様がいらっしゃったから自分が存在する。こうした命の連続性に感謝をする場所なので、多くの神様のお名前には「命」という字がついています。
昔からたくさんの人が手を重ねて、想いを重ねてきた場所が神社であるからこそ、私たちはそれを絶やす事なく、また重ねていく必要があるのだと思います。
その感謝の気持ちを形で表したものが祭りであり、祭りは地域コミュニティの結びつき「和」の力で成り立ちます。
神輿の掛け声「わっしょい」は「和を背負う」が語源と言われています。強い結びつきがある地域は盛大な祭りを行い、それに伴って地域が発展してきました。
大きな町だから大きな祭りがあるのではなく、大きな祭りができる和があるから大きな町になったのです。
私が幼い頃に心あたたまる時間と感じていたのはこの地域の人の和だと思います。
最近では「昔の祭りは楽しかったな」「昔は良かったなぁ」そんな声を祭りのたびに耳にします。このままでは近い将来、祭りがなくなり、地域コミュニティも成り立たなくなるのではないかと感じ、伝統に時代に合わせた枝づけをする形で、再び地域の和を取り戻すべく「みんなのお宮さん」を発案させて頂きました。
伝統的な神事に、特に子どもたちが足を運びたくなるようなマルシェを枝づけし、祭りから地域を活性化させていく「地域祭活性」を掲げ、祭りの再盛と地域コミュニティの活性化を狙います。
幼い頃に祭りが近づくとワクワクしていた、地元の友達と遅くまで楽しんだ、そんな昔懐かしい祭りの形を復活させたい。
子ども達に、次の世代に伝えていきたい。
どこか懐かしい夏祭り
ずっと思い出に残る花火
地域の夏の風物詩になるような祭りにできればと思います。
この想いに共感頂ければ幸いです。