友人とバンドを続けていた僕は、20歳ごろにオリジナル曲を制作し、本格的に活動を始める。
いわゆるメロコアバンドで、地元のライブハウスでは僕たちくらいしかそんなバンドはいなかった。ポップなバンドが出演し、最前列にはハイヒールを履いたワンピースの女の子のファンがいた。僕の思うライブハウスと違った。(もちろんこれもライブハウスだけど僕は若かったw)フロアは汗だくでもみくちゃ。モッシュの嵐でダイブが飛び交いお客さんも熱唱!これがライブハウスだと思ってた。
「全員ぶっ飛ばしてやる」
そう誓った。
都内のライブハウスでライブをして、そこで出会ったかっこいいバンドを小田原での自主企画に呼ぶ。そしてライブハウスでの遊び方を地元に浸透させていく。その繰り返し。
一年前に最前でハイヒールだった子は僕らのライブでTシャツハーパンで現れもみくちゃになっていた。
自分が思い描く景色は自分たちで作れることを知った。
ライブハウスでの最高の夜は、演者もお客さんも一つの最高の空間を作るために全力だ。ステージに立っていた僕たちがお客さんたちに負けてしまうかもしれない!と思うほどの熱狂に立ち会ったこともある。この瞬間の快感は忘れることはできないから、バンドマンは一生バンドマンなんだと思う。
そして、この現象は何もライブハウスだけで起きるわけじゃない。スポーツでも、飲食店でも、夫婦の間でも、心のパンツを脱ぎ切った、ありのままでのぶつかり合いコミュニケーションの上で起きる。これを僕はティピーで起こしたいと思ってるし、小田原の町中でも起こしたいと思っている。
ライブハウスを作りたいとはそういうこと。
>続く
(昨日から毎日6本、僕のヒストリーを公開していきます。これは3本目です)