ご支援ありがとうございました!
プロジェクトを開始してから約2か月半、多くの皆様から応援とご支援を頂きながら去る8月31日をもって無事完走いたしました。
船長ともども厚く御礼申し上げますとともに私たちの今後の活動を見守っていただければと思います。
プロジェクトを通して得られた成果
支援金額面における成果もあるのですが、もっと嬉しかったのは「呼子の漁師」に対する共感の輪が広がったことです。
直接船長ご自宅を訪問してくださるご支援者がいらっしゃったり、上乗せ支援をしてくださったり、また、新たな販路のご提案を頂いたりと金額的成果には表れない深いご支援がありました。
今回のプロジェクトでは「呼子の剣先いか」をリターン商材としましたが、柱としていた「呼子の漁師」に多くの共感を頂けたことが最大の成果だったなと思います。
探った「根源」
今回、クラウドファンディング実施に至ったそもそもの発端は船長が「民泊やりたい」と言い出したことでした。
「手広くいろいろやらないとなかなか苦しい」
私は疑問に思いました。
呼子剣先いかといういわばハイブランドの素材の漁師であり、それを製品化する技術も設備も資格も持っていて狭いながらも販路があり、同時に板前の仕事もできるのになぜさらに手を拡げないといけないのか。
船長と対話を重ねました。
家計状況、漁の状況、水揚げと市場への卸の状況などを船長もうんざりするくらい細かく聞き出したところ、ここではあまり書きませんがかなり「闇が深い」ことがわかりました。
その闇深さゆえに呼子の漁師が激減するのも納得できます。
呼子の漁師は絶滅危惧種なのです。いや、もはや絶滅は避けられないのかもしれません。
一縷の望みは・・・あるかも!
「闇深く」「滅びを待つ」そういう悲観的な状況しか見えてこない中、船長は実は「武器」を作っていました。
これまでの生きるための努力、そのすべてが発想を転換することで武器になる。
その象徴が今回のリターン品である「いか製品」なのです。
船長に、自らの創意工夫と努力が詰まった「いか製品」をフィルターにして自身の課題を見つめなおしてもらうことで、船長自身の中で今まで考え付かなかったアイデア次々と湧き出してきました。
このような一連のプロセスを経験することで船長自身で考え、トライ&エラーを繰り返して自走し始めました。
漁師は割と他責な考え方をしがちです。
他責のままだとクラウドファンディングを行っても次につながりません。
しかし、船長は自分事としてとらえ自走しようとし始めました。
これでスタートラインに付ける。そう感じたので思い切ってクラウドファンディング実施に踏み切りました。
今後の展望
漁師の生活を改善するために澱んでしまった「お金が回る仕組み」を再構築したいと考えています。
船長は船長個人で「収穫」⇒「製品製造」⇒「販売」という収益化する仕組みを持っています。
この仕組みを少しずつ広げて他の漁師の皆さんも参画できるようにし、お金が回遊するような「お金の養殖場システム」を創れればいいなと思っています。
漁師が儲かるようになれば必ず漁師人口は増えます。
本当に儲かる仕組みができるまでにはイノベーションが必要であり、もっと時間がかかると思います。
せめて私たちの活動がそれまでの時間稼ぎになればと思っています。
プロジェクト後の活動
最後に今回のプロジェクト後の活動についてお知らせします。
保健所検査に対応できるようにするための設備工事については見積取得を行い、支払い日の調整が済み次第着工いたします。
ネットショップ開設につきましては流通やプロモーションまで一括して行っていただける団体様と加盟交渉を行っております。
加盟することになった場合はネットショップ開設のための費用をそちらに振り向けることを考えております。
リターン品につきましては材料のイカは全て船長手釣り分で確保できています。
製造にかかるコストよりも配送コストの方が課題となっており、ご支援金の振り込みが完了したら順次発送させていただく手はずです。
現在は材料は全て「活き締め冷凍」の状態で保管してあります。以前の記事でも書きましたが「活き締め冷凍」だと鮮度を保ったまま2年間保管ができます。
製品にしてしまうと保管期限が冷凍でも2か月となってしまうため、発送直前に製造することとしています。
お手元に届くまでもう少々お待ちくださいませ。
次の「剣先いか漁」のシーズンは来年3月末~8月中旬と見込んでいます。
今年は不漁のため材料のストックがあまりありませんが来年はもっとたくさんお届けできるようになればと思っています。