なぜこんなに無料イベントが多いの?】
休日にでかけると、様々なイベントが開催されています。
モデルハウスや企業キャンペーン、町おこしイベント、公共施設でのワークショップ、講演会。
無料、とまではいかなくても、材料費のみの実費で参加できるものも多いですね。
一方、イベントを開催するためには、必ずお金がかかります。
場所代、材料費、講師料、広告費、人件費、交通費、、
特に見えにくいのが、広告費や人件費。
イベントを企画しても、お客さんに来てもらうためには知ってもらわなければいけません。
毎週、いえ、毎日のように魅力的な多くのイベントが開催され、無料や実費だけで参加できます。
情報が多い現代では特に、どんなイベントも黙っていては知ってもらえないのです。
そこで、広告費。
自分で主催して初めてわかったことですが、
手にとって読んでもらうためにどんなチラシデザインにするか?
内容はどうするか?
どうやって広めるか?
ここにかなりのお金をかける必要があります。
また、企画運営スタッフも、ボランティアだけで募ることはできません。
企業であれば従業員のお給料、市のイベントであれば職員のお給料が発生しています。
これだけ見ても、無料イベントというのがどうやって成り立っているのか、とても不思議に思えませんか?
【イベントには必ずだれかの目的や想いがある】
当然ですが、企画されたイベントは、「なぜそれをする必要があるのか?」という目的や「こんなことを実現したい!」というだれかの想いがあります。
宇宙パラシュート教室の主な目的はこれです。
【「自分で考えて、やってみる」「できた!が自信になる!」を小学生に体感してほしい】
企業イベントであれば、
「自社製品を知ってほしい、使って、良さがわかったら買ってほしい」
公共団体主催のものであれば、
「町の良さを知ってほしい、楽しい町だ、子育てしやすい町だと感じてもらい、ずっと住み続けてほしい、ここに移住してほしい」
一例ですが、そんな目的、言い換えればだれかの「想い」があるはずです。
【無料が悪いわけではない、「無料」が当たり前になって起こること】
イベントに限らず、いろんな物やサービスが安く、場合によっては無料で受けられるようになりました。
無料が悪い、とか、正当な対価を払うべきと言いたいわけではありません。
人は「無料」に慣れるんです。
それが当然の感覚になります。
「これが無料だったのに、どうしてこっちはお金がかかるの?」
「市のイベントやサービスは無料で受けられて当然」
多くの人がこの感覚でいると、「無料」が前提で企画を練るので、どうしてもお金の制約がかかります。
「いいものを、多くの人に届ける」ためには、一定のお金がかかって当たり前。
「無料」で開催することが前提になったり、それ自体が目的になってしまうと、イベントの目的や主催者の想いを実現するのがとても難しくなると思うのです。
それは、イベントを企画する側、参加する側どちらにとってもマイナスだと思いませんか?
【子どもはお金のこと知らなくていいの?】
「そうは言っても、子どもに言ってもわからないでしょ」
「お金のことなんて子どもは知らなくていいんじゃない?」
そんな声もあるかもしれません。
だけど、当然ですが、今の子どもはいずれ大人になります。
お金のことで少しくらい失敗しても大人に守ってもらえる今のうちから、お金の感覚を身につけることはとても大切なことです。
子供や学生のうちにお金について考える機会がないまま社会人になって、
「今日から社会人なんだから、自分で責任持って管理しなさい」
と放り出されていきなり「責任をもったお金の使い方」ができるはずはありません。
【参加費を無料にした理由〜「どうして無料なのか?」「人やお金の流れ」を考えるきっかけにしたい】
宇宙パラシュート教室の参加費は、今回は無料です。
実費だけでも材料費が一人500円かかります。
また、どんなに少なく見積もっても50万円はかかるので、100人の参加者に参加費を負担してもらおうと思うと、一人5000円のイベントになってしまいます。
ちなみに今回、人件費は一切計上していません。
参考までに、他の地域の公共施設で行われた宇宙パラシュート教室では、参加費が2000円でした。
それが、どうして無料でできるのか。
どんなお金が必要で、どんな人が関わっているのか。
クラウドファンディングを利用した理由のひとつに、この二つを可視化して、子供達に考えるきっかけにしてほしいという想いがあります。
岩谷圭介さんはとても魅力的な方です。
ご自身の経験から、「やってみるからはじめよう」を子供達に伝えるために行動し続けておられます。
子どもたちに、岩谷さんと直接会って話を聞いてもらい、感じて欲しいものがあります。
そして、その実現を応援してくれる大人がたくさんいます。
協賛企業さまはもちろん、いろいろな形で今回のイベントを支えてくださる多くの方たち。
そういう方たちの想いを伝えるのもまた、主催者である私の仕事だと思っています。