
私がカウンセリングで毎回問われ続けたのは「あなたはどうしたいのか?」でした。
「何がしたいのか」「どうなりたいのか」
自分の感情や気持ちをいつの間にか抑圧していたり、長年の癖で自分はこう感じているに違いないと、本心とは違うものを自分の感情・気持ちだと思い込んでしまっており、
「自分が本当はどうしたいのか?」を探るだけで最初の内は疲労困憊でした。

そこで大きかったのは、その「自分がどうしたいか」自分のやってみたいこと、なりたい姿を叶えるにあたり、自己実現を、「対人恐怖・精神疾患・精神障がいを理由に諦めなくて良い」という希望でした。
ただ、その大きな希望を享受するために苦労したのが、
自己実現に向けて怖くて動けなかったり、動いても失敗して落ち込む時に、
その「上手くいかない理由・原因として対人恐怖・精神疾患を使わない」
ということでした。
例えば私は働く際、「人が苦手」「大声やキツく怒らるのが苦手」「お金の計算が苦手」「優先順位をつけるのが苦手」「急な予定変更やイレギュラーが苦手」「一度にたくさん説明されると混乱する」等々、苦手なものが多く、それらを対人恐怖だから人が苦手なのは仕方ないとか、頭の中が整理出来なくて混乱してしまうのは私の疾患の特性だから仕方がない、と諦め、言い訳にしてしまっていました。

加えて、過去の不幸な出来事や、他の誰かのせいにしてしまう癖もありました。
「人が怖い」に関してだと、「過去にシカトやイジメしてきたアイツらのせいだ」とか、「人に裏切られたあの過去のトラウマのせい」とか、「周囲の人が自分に理解を示してくれないからだ」等々。自分の都合に合わせて歪ませてしまった過去の記憶も沢山ありました。

そこから少しずつですが、上手くいかない理由を、疾患や過去や他の誰かのせいにするのではなく、きついですが自分自身の問題であり自分を変えることでしか解決できないと、過去も今も自分の責任と腹を括って自分の課題に取り組むようになりました。
沢山の失敗と共にそれを続ける中で、疾患や過去や他の誰かのせいで変えられないと思っていた自分の弱点・課題が、自分次第で改善することが可能であり、それが自分のやりたいこと・なりたい姿、自己実現に繋がるということを実感しました。

私にとってのララホームとは
カウンセリングで「自分がどうしたいか」と「改善すべき自分の課題」に目を向け、
仲間たちと「何度失敗しても取り組み続ける」「改善できると信じて取り組む先に光・自己実現がある」ことを共有しながら進んでいける、そんな場所です。

「精神疾患・精神障がいなのに頑張っていて偉い」という評価ではなく、
健常も障がいも関係無く、一人の人間として魅力を感じてもらえることの喜び、
のちにその人がたまたま元精神疾患だったことを知り、それならば克服してきた体験話を聞いてみたいな、
そんな流れが私がララホームに出逢ってから、喫茶店での勤務やラテアート活動を通して得ることの出来た最も大きな財産です。
この喜びをもっと、自分もそうですし、多くの方に体感してほしい、体感して頂けるようになりたい、私はそのような想いでこれから「カフェコッソリ」含め、仲間と共に頑張っていきます。
副店長 なび(川奈部大樹)




