9/21にスタートした「おおいた野生植物写真展」につきまして、本日無事会期を終えることができました。会場では、多くの方々にこれらの植物の美しさと大切さを伝えることができ、未来への自然保護の重要性を感じていただけたのではないかと思います。これからも引き続き、大分県の自然を守り、その魅力を伝える活動を続けていく所存です。私たちの次なる挑戦への皆さまのご支援が、これからの自然保護に向けた活動の原動力となりますので、引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。
9/21(土)、無事に写真展の初日を迎え、多くの方々にご来場いただきました。ご支援いただいた皆様には心より御礼申し上げます。この写真展を、スライドフィルムのデジタルアーカイブ化へ向けた大きな一歩とし、次なる挑戦(Nextゴール:総合目標金額390万円)に向けて進んでまいりますので、引き続きご支援と応援のほどよろしくお願いいたします。
日本列島の環境史研究で大分に頻繁にお邪魔していた時期に、荒金正憲先生の『豊の国 大分の植物誌』と『豊の国 大分の植物誌 増補』に出会いました。地域の植物についてリスト化するだけでもたいへんなのに、非常に多くの植物の美しいカラー写真とともに、大分のさまざまな植生タイプとその特徴、さらには希少種についてはその分布について詳細に述べられた稀有な労作でした。わたしはこの2冊の本を即座に買い求めて、今日に至るまで必要に応じて参考にさせていただいております。このたび、荒金正憲先生の残された11万枚もの貴重なスライドをアーカイブ化して「オンライン・デジタル植物園」の開園を目指すという、すてきなプロジェクトが始まったと伺いました。ご承知のように、現在、日本の野生植物の多くは、生息場所の減少、乱獲、シカの食害、外来植物の侵入などで、絶滅の危機に瀕しています。大分もけっして例外ではなく、人の手で維持できなくなった草原をはじめとして在来植物の生息域がどんどん狭まっています。これら危機に瀕している野生植物とその生息場所について、荒金先生が調査を始めたころの姿をオンラインで自在にみることができるようになれば、これからの保全や再生に向けた計画にも大いに役立つことは間違いありません。この「オンライン・デジタル植物園」のプロジェクトを応援いたします!
2024年9月7日、大分合同新聞に、『データ化で生かせ フィルムの草花』と題した本プロジェクトの記事が掲載されました。 詳しくはこちらをご覧ください。
別府市 長野恭紘市長「おおいた野生植物写真展」の開催、心よりお祝い申し上げます。今回展示される県内の野生植物の写真は、大分県の植物学の第一人者である荒金正憲先生の70年近くにわたる植物研究の成果の一つと了知しております。県内の植生調査の一環として撮影され所蔵されてきた野生植物の生態写真は、植物学のみならず大分の地域にとっても貴重なアーカイブであります。また、展示される野生植物の生態写真の数々は、県内の野生植物を深く見つめてきた荒金先生ならではのものと思います。常に植物を愛でる感性を持ち、植物の立場で考えられることも多かった荒金先生の生態写真には、植物に注がれる優しい眼差しに満ち溢れており、ただ単に被写体として植物を撮影されるだけではなく、学術的な観点からアングル等を考慮し撮影されることは、その植物の生態を知る上で大きな一助にもなっていることと思料します。こうした貴重な野生植物の生態写真が保管されたままでなく、このたび多くの人に見てもらえる機会を得たことは大いに有用なことであり、見る人の感性も豊かにします。県民の野生植物を大切に思う気持ちを育て、より高みとなる自然保護思想の高揚につながってまいります。この写真展を通して、野生植物だけでなく自然を守る意識が広がり、今ある自然を次世代に引き継ぐための文化的活動につながることで、自然豊かな大分県が持続的なものとなるよう、本市も連携して取り組んでまいります。結びに、「おおいた野生植物写真展」を主催された関係者皆様におかれましては、今後ますますのご発展とご健勝をお祈り申し上げます。別府市長 長野恭紘 東京理科大学 山本貴博教授(大分県出身) 僕は緑豊かな大分県の自然に囲まれて育ち、そこで自然が大好きになり、自然に強い関心を抱くようになりました。その気持ちは今も変わらず、自然をもっともっと知りたいという思いから、科学者としての道を歩んでいます。そんな中、最近になって僕の故郷・大分の野生植物が絶滅の危機に瀕していることを知り、深い衝撃とともに胸が締め付けられる思いになりました。そして、大分県の貴重な植生を支える野生植物を守り、その記録をデジタルアーカイブとして後世に伝えるこのプロジェクトに感銘を受けました。故郷を離れて東京で生活をする僕が、大分県の現地で何らかの活動をすることは難しいですが、本プロジェクトを応援する形で大分の野生植物の保護とその記録の伝承に貢献できればと思います。未来の世代にも、この美しい自然の恵みが受け継がれることを願いつつ、心より本プロジェクトを応援しています。 東京理科大学教授、物理学者 山本貴博※メッセージは、『おおいたの野生植物を未来へつなぐプロジェクト』ホームページにも掲載しております。