会津・神明通りプロジェクト起案者、株式会社SATORU 橋本です。
この度、会津・神明通りプロジェクトにおける、
「會津商人館」リニューアルにチャレンジしております。
その中で、当社でもはじめてクラウドファンディングという方法を選択し挑戦しております。
そんなクラウドファンディングも大詰めになっておりますので、改めて是非みなさんにご支援・拡散をお願い致します!!
さて、今回の活動報告では、会津・神明通りプロジェクトにかける想いや背景について、【なぜ?】、【なんのために】、【どのように】という核心部分を、起案者として包み隠さずお伝えできればと思います。
まず株式会社SATORUは以下の2つの事業を展開しています。
① デジタルマーケティング事業
② 地域事業(シェアベースプロジェクト)
地域事業『シェアベースプロジェクト』は、
2017年に3人で福島県の昭和村に移住をするところから始まりました。
マーケティングを生業とする中で、
地方にこそ実体験に基づいたマーケティングは必要であると考え、実体験をもとに成功失敗問わずに様々なチャレンジをしていくことが、地域の経験へとつながり、地域の新たな可能性の扉が開けると考えての決断でした。
そして、自分たちが地域に入って得た実体験から地域にとって必要と感じたものを、実際に形にして解決していくことからスタートしました。
そんなチャレンジについては長くなるため割愛しますが、情報発信から始まり、地元の方々と交流をしながら地域の課題を実感することで、交流拠点づくりを形にしたり、地域の魅力を完全に伝えるには住民との体験交流の重要性も感じ、その課題もサービス化へ。
そして中間支援の活動へと続いていくのです。
地域事業を通して、地元地域や全国津々浦々の多くの地域課題や活動を目の当たりにしてきたことで、『ひと』が地域を作っていくことを実感し、さまざまな地域課題の解決には『ひと』が重要であると強く思いました。
当初は地域のために我々が頑張ると気を張って動いておりましたが、地域で連携をしなければ持続していかないという現実を目の当たりにしたこともあり、『ひと』にも限界があり、連携することでより素敵な地域につながっていくと考えるようになりました。
連携していくことを当たり前にしていくため、
中間支援の役割を自ら担える『ひと』もまた重要だと感じております。
※地域には派閥など考え方などすでにグループがあることも多く、連携の妨げになっているケースもあります。
「よそ者」「わか者」「ばか者」という言葉のように、
中間支援には固定概念にとらわれずに翻訳や仲介が必要なこともあります。
そんな背中を見せていくことを、我々の美学として活動をしております。
昭和村から奥会津を拠点とした活動を全国へ発信していく中で、私が高校時代を過ごした会津若松の状況も目の当たりにしてきました。
特に会津若松にたくさんある空き店舗(空き家)は特に気になるものでした。
私は会津若松市から少し離れた磐梯町で生まれ育ったのですが、幼少期には会津若松市はキラキラした存在で遊びに行くのが楽しみでした。
そんなキラキラした地域への憧れもあり、会津若松の高校に進学することを楽しみにしていたことも懐かしいです。
そんな会津若松市に空き店舗が増え、多くの施設や店舗が閉店してしまったことで、市街地においてもまた少子高齢化に伴う過疎の影響を強く実感するようになりました。
全国的な市街地のシャッター通り問題*として、
若い子や地元の住民が夢を見れず士気が下がり、よりキラキラした都会へ離れて行ってしまい戻って来ないことで、経済的に衰退していくばかりか、新たな挑戦が生まれなくなることを危惧しました。
(*商店や事務所が閉店・閉鎖し、シャッターを下ろした状態が目立つ、衰退した商店街や街並みを指す言葉。)
そんなことから、会津地域に向けて挑戦する背中を見せること。働く事の多様性を見せること。そして挑戦をしっかりとサポートしていくことが重要だと感じて、このシェアリング複合施設の構想に至ったのです。
最初にチャレンジする場所としては会津若松市の中心市街地一択でした。
そして、自分自身の一番キラキラした思い出の地『神明通り商店街』が最有力候補と考え物件探しをしておりました。
不動産情報を調査していくなかで、
神明通り商店街振興組合の事務所を訪れ『會津商人館』の存在を知りました。
『會津商人館』の現状の説明を受け、
創業支援をテーマにしてはいるものの、地域によくあるテナント型の商業ビルで、家賃収入に依存する事業体質に課題を感じました。
テナントに入る事業者がいなければ家賃収入が発生せず、運営を継続できなくなってしまうことが致命的な課題で、解決するには『會津商人館』に出店したいという”魅力を作る”ことが解決の唯一の糸口になります。
しかし、そんな唯一の糸口は、どこの地域においても主体性(誰がやる?問題)という課題にぶつります。
まさに、神明通り商店街の『會津商人館』においてもそうでした。
主体的に動いていくにはお金が必要ですし、お金を稼ぎ続けていかなければ一過性で終わってしまう。
お金を稼ぎ続けることが重要だからこそ、家賃収入に依存した収益の上限が存在している事業体から仕組みを変えていくことが必要であると判断し、神明通り商店街振興組合に提案をしました。
そして、【お金を継続的に稼ぐこと】、【主体性をもち動ける】ことを担える事業者として、我々が動く判断をしました。
その上でイメージしたのが『會津商人館』の指定管理者*となることでした。
実際には民間組織でもある『神明通り商店街振興組合』との契約上、指定管理者制度はできないため、それに近しい業務委託契約の締結を提案しました。
(*指定管理者制度とは、公の施設をノウハウのある民間事業者等に管理してもらう制度のこと)
しかし、そこにも課題が出てきました。
『會津商人館』は国事業で補助金を受けて創業した事業だったため、『會津商人館』の主体の全てを委任することはできない、というものでした。
そのため現行の賃貸事業は『神明通り商店街振興組合』に継続して運営してもらい、他の業態の運営を担い創業支援を強化する取り組みとして、我々に委託してもらうことで解決しました。
さらに事業の取り組みとして『神明通り商店街振興組合』の収益を増やすこともミッションとなるため、レベニューシェア*を取り入れ賃貸事業以外で得た収益を配分していくことを定めました。
(*支払い枠が固定されている委託契約ではなく、パートナーとして提携し、リスクを共有しながら、相互の協力で生み出した利益をあらかじめ決めておいた配分率で分け合うこと。)
さらに業務委託報酬については、家賃で相殺する形で契約することで『神明通り商店街振興組合』の費用負担を無くし、当社は費用と人材、ノウハウを提供し、『神明通り商店街振興組合』は、家賃と知名度を提供する協業の形で業務委託締結をしております。
(本事業は株式会社SATORUの全額負担で実施しております。)
さて、改めて我々がこのプロジェクトの狙いは以下となります。
1、会津若松市を中心とした会津地域の方々の挑戦に前向きになってもらうこと。
2、多くの挑戦を支援することで地域プレイヤーを育て増やすこと。
3、それらの挑戦をできる限り失敗させず持続させていくこと。
4、1〜3を通して多くの地域課題の改善に寄与すること。
5、会津若松市の可能性を感じ、帰ってきたいと思ってもらうこと。
6、中間支援事業者として地域連携のハブの役割を担い、個や線ではなく面で取り組むロールモデルを作ること。
7、補助金を使い作られた、時代に取り残された施設をいち早く再生し持続化させること
8、そして、地方の可能性をより多くの方に広げていくこと。
その他、このプロジェクトでは、
”シェアキッチン”、”シェアスペース”、”シェアオフィス”という業態をまとめ、シェアリング複合施設へとリニューアルオープンしていくのですが、それぞれ業態ごとに地域ならではの背景や狙いがあります。
その辺りについては、施設利用希望者説明会を10月28〜29日で実施しますので、そこでご説明させて頂きます。
参加人数の把握もありますので、お手数ですが以下よりお申し込みください。
▶︎【施設利用希望者説明会】詳細な日時・場所、お申し込みはコチラ
最後に、クラウドファンディングについて。
我々はこれまでクラウドファンディングに挑戦せずに、自らのできることをできる範囲で表現していくことを美学としておりました。
今回、なぜクラウドファンディングなのか?とよく聞かれますが、理由は簡単です。
一つは、
会津に住まれている方、もしくは会津に住まれていた方、会津を愛する全国の方々へしっかりとこの活動を届けることで、会津に関心をもって欲しかったこと。会津を通して自身の故郷に関心を持ってほしかったこと。
そしてこの地方の問題を自分ごと化して応援して欲しかったことです。
もう一つは、
我々は実体験を大切にしたマーケティング事業者です。
このプロジェクトを通し様々な方の挑戦を応援するとき、クラウドファンディングも1つの重要な手段となるはずなのに、そのノウハウが自分たちにない、というわけには行かなかったからです。
以上、長文を最後までお読み頂きありがとうございます。
地域、されど地域。
自分自身や家族、仲間や友人、大切な方々が暮らし、生活をしていく場所です。
正しく、かっこよく、ワクワクできる、生涯自慢のできる場所であってほしいと心から思います。
株式会社SATORU
代表取締役 橋本浩寿