こんにちは‼「オーケストラ・プロジェクト2018」の出品作曲家の山内雅弘です。
クラウドファンディングを開始してから5日が経ちましたが、予想を超えるご支援を頂いております。ご支援下さった皆さま、本当にありがとうございました‼
さて、今日は初めての活動報告をさせて頂きます。
活動報告といっても、オーケストラ・プロジェクト全体のことではなく、私個人のことなのですが、なんと、オーケストラ・プロジェクト2018出品作である「SPANDA 〜 ヴィブラフォンとオーケストラのための」が、あと2日ほどで完成します‼
結果としては、演奏時間21分程度、スコアとしては85ページと、当初の予想を超える大きな作品となりました。
本番では僅か21分だけ空気を振動させて消えていってしまう作品ですが、その作曲にはかなりの時間がかかっています。
そこで、今回の活動報告では、どのようにして曲ができあがっていくのか、私の作曲のプロセスを今日と明日の2回に分けてご紹介したいと思います。
作曲の方法や作曲にかかる時間は作曲家によって異なりますが、大規模なオーケストラ曲の場合は、当然ながら小編成の作品より多くの時間を必要とし、一般的には最低でも2,3ヶ月、長いと1年くらいかかるのではないでしょうか。
私の場合、今回は打楽器奏者の會田瑞樹さんのためにヴィブラフォン協奏曲を作曲するということはかなり早い時期に決めていました。
それは去年の4月くらいのことです。
それからしばらくは、ヴィブラフォンとオーケストラが絡むさまを中心に、音のイメージを脳内で自由に遊ばせていました。そして、時には図形のようなスケッチを書き連ねます。
なにしろ最初は漠然としたイメージしかありませんので、それが浮かんだら忘れないように書き付けておくのですが、あまりに大ざっぱな落書きのようなものなので、1週間でもほったらかしにしたら自分でも何のことか分からなくなってしまうような代物です。
落書きのような初期段階のスケッチ。楽器名が書かれてあるように音色イメージは最初からあります
このような、落書きスケッチの時期がしばらく続きました。
その間には、ヴィブラフォンを微分音下げたものを使用できないかと考え、それをどうしたら作れるかといった問題にも直面しました。
そして、鍵盤の裏側を削るとピッチが低くなるということを知り、ついにはサブのヴイブラフォン用に中古のヴィブラフォンを手に入れ、研削の機械まで購入して自分で加工することに‼
金属加工の経験はほとんどなかったので、それは大変な作業でしたが、恐る恐る研削し、無事に微分音ピッチを下げた世界にひとつだけのヴィブラフォンを作り上げることができました。
その間も脳内では音たちのイメージを遊ばせてはいるのですが、どんどんスケッチがたまっていくだけの状況で2018年の年明けを迎えます。
さて、その先はどうなっていくのでしょうか?
続きは明日‼