【増上寺「光摂殿」大広間会場出展者 7】
金子 朋樹 KANEKO Tomoki
【略歴】
1976 静岡県御殿場市に生まれる
2001 東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻 卒業
2003 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程日本画専攻 修了
2004 公益財団法人 佐藤国際文化育英財団 第14期奨学生
2006 東京藝術大学大学院 美術研究科博士後期課程美術専攻日本画研究領域 修了
【主な発表など】
2003 個展/アートスペース羅針盤(東京)
2005 個展「内包するフォルム」(銀座スルガ台画廊 / 東京)
2006 個展「回帰する絵画」(銀座東和ギャラリー / 東京)
2008 個展「emergence/羽化」(ギャラリーQ / 東京)
2009 個展「Recurrence東京⇌御殿場 -滲透する弧状の膜-」(ギャラリーQ / 東京)
2010 個展「Axis -世界軸-」(ギャラリーQ / 東京)
グループ展「ガロン 第1回展」(主催/ガロン実行委員会、助成/公益財団法人 野村財団、協力/瑞聖寺、公益財団法人佐藤国際文化育英財団・佐藤美術館)(瑞聖寺 / 東京)
2011 平成23年度 静岡県文化奨励賞
「第5回トリエンナーレ豊橋 星野眞吾賞展」(愛知)
2012 グループ展「ガロン 第2回展『日本背景』」(主催/川口市、ガロン実行委員会、後援/川口市教育委員会、益財団法人佐藤国際文化育英財団・佐藤美術館、協力/ギャラリー58 gallery neutron、認定/公益社団法人 企業メセナ協議会)(旧田中家住宅(国登録有形文化財)/ 埼玉)
「第2回トーキョー・アート・ナビゲーション コンペティション」・大賞受賞
2013 個展「鏡花水月」(ギャラリー広岡美術 / 東京)
個展「飛天」(東京九段 耀画廊 / 東京)
http://kaneko-tomoki.com/
ステートメント
「浮遊」をテーマに、人工物と自然物を構成した作品を描いています。空を浮かぶ飛天など仏画などに見られる様相は、日本絵画のエッセンスでもあると考えます。
絵の中の自然物は儚い美しさを内包する現在であり、また現実の象徴です。対して、「浮遊」を航空機、自動車などの人工物に変換し、二次元空間の中に浮揚させています。それはまた、現在から未来に向かって進行する時間の象徴であり、また希望でもあると考えています。
富士の麓にある街で育った私にとって、富士を背に飛行する物体はまた憧憬そのものであったことも事実です。しかし、空入り乱れる眼界の一方では、美しい花がより凛として見えたのを憶えています。この違和感に近い思いは、未だ私自身の根底に存在し続けています。それは、“無機質な物”と“有機質な物”の相反の手掛かりとなり、表現へ再構築しています。
静かに営まれる自然生命の循環のようにダイナミックな輪廻を表現したい、そう思い続けて描いています。そして私なりの“和”への願いを込め、少しでも希望を見出すことの出来得る絵を創りたいと思います。
作品画像キャプション
「空遊図」2012年 / 133.0×270.0cm / 紙本彩色、六曲一隻