砂漠大移動の先は、巨大なアブシンベル神殿。一つの岩山を削って作られています。
ダムの建設により水の底に沈むところを、諸外国の協力により移設させたそうです。こんな巨大なものをいったいどうやって…と思いましたが、運ぶためにカットした跡がちゃんとありました。
大神殿と小神殿からなるアブシンベル神殿。建造主は、新王国時代第19王朝の王ラムセス2世。ラムセス2世は最も偉大な王と言われるほど、様々な功績を残し平和の世を築いた、エジプト人にも人気のある王様。太陽神ラーの子孫とも言われています。
そんなラムセス2世が寵愛していたのが、王妃ネフェルタリ。文献では8人の妻とよく書かれていますが、エジプト人がいうには妻の数は50人。その中でもネフェルタリへの寵愛ぶりは有名で、小神殿はハトホル女神を祭神としつつ、ネフェルタリのために建造されました。
王妃は常に傍に・・・の思いが小神殿の石造にも!
この石造の並び順は、ラムセス/王妃/ラムセス(入口)ラムセス/王妃/ラムセス。。。
王妃を真ん中にばっちり挟んでいます。この時代王妃を王と同じ大きさに造ることはあまりなかったとのこと、どれだけ大切にしていたかがわかります。
見所ばかりで伝えきれないですが、中に入った時の圧巻の左右の像がコチラ↓
香油瓶を手に持っている壁画、がこちら↓
この神殿の凄さはまだまだありまして、、、年に2回ラムセスにとって特別な日に起きるお話。
大神殿をまっすぐ進んだ奥には、4体の神様像が並んでいるのですが、年に2回2/22と10/22の日の出の際には、なんと神殿入り口から朝日が真っ直ぐ差し込んでこの像を正確に照らすそうです!
ちなみに、陽が当たるのは右の3体のみ。一番左は闇の神様なので、敬意をはらい陽が当たらないような設計になってるそうです。驚きですよね!